kyupinの日記 気が向けば更新

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kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)
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遂にHbA1cが6.1まで低下したこと

 

 

スポーツクラブのカレンダー、HbA1c6.4まで上昇

 

上の記事は今年4月の初め頃、血液検査でHbA1cが6.4まで上昇し、ショックを受けて水泳を始めた話である。その後、スポーツクラブには続けて行っていた。

 

食生活は、今は昼食は普通に摂り、量が多くならないように気をつけている。お酒は旅行以外は飲まない。おやつはかなり控えていて、甘いものはなるだけ摂らない。スポーツクラブに行くことも含め、このような食事、飲酒制限など、僕には全く苦にならない。

 

プールで泳ぐ距離は最近は400mから500mほど。最初はクロールと平泳ぎを半々していたが、その後、平泳ぎだけにした。これは体の負担が少ないことと、クロールだと前方を泳ぐお爺ちゃんやお婆ちゃんに追いついてしまうため。

 

そのスポーツクラブは高齢者が多く、おそらく僕は最も若い人から10%以内に入る。それくらい高齢者が多い。子供が皆無と言うのも、このスポーツクラブを選んだ理由であった。

 

スポーツクラブに行き始めて驚いたことが幾つかある。ひとつは、多くの高齢者がスポーツクラブに通っていること。しかも知っている人が全然いないのである。市内にあるスポーツクラブの数を考えるに、市内全体では驚愕すべき人数がスポーツクラブに通っているのは間違いない。しかも、僕が行くスポーツクラブは高齢者が多いこともあり、大人気というわけではなさそうで、この多さである。

 

おそらく自分の健康のためにストレッチやスポーツをしている人たちは、思っていたよりかなり多い。

 

また、この爺さんはなんなんだ!と思うような見事な逆三角形の体型の人を目撃した。この爺さんは、メンズフィジークの大会にでも出ていたんじゃないだろうか?と思ってしまうほどだった。

 

またプールでは、お婆ちゃんがタッチターンではなく、オリンピックのクロール種目の選手のようにフリップターンを決めたのは驚愕だった。あのお婆ちゃんは、昔、インターハイに出場していたのかもしれない。

 

またストレッチの場所では、お婆ちゃんがほぼ180度に前後開脚を決めた。しかもイナバウアー付きである。

 

この時、思ったのは、180度前後開脚&イナバウアーは男性だと頑張ってもこうは出来ないのでないかと。男性は女性に比べて筋肉量が多い。またホルモンバランスの影響もあり股関節や太もも周囲が硬い傾向があるので、頑張れば出来るのかもしれないが、容易ではないと思った。

 

ストレッチは1日1度だけ長い時間をするより、時間をあけて短い時間で多くの回数をした方が効果が大きいらしい。

 

余談だが、筋緊張が低いとストレッチの可動域は広がりそうである。脳梗塞直後は、筋緊張がほぼない状態になり、普段はできないほど大きな可動域のストレッチができる。しかし時間が経つにつれて次第に硬くなり以前よりかえって出来なくなる。

 

また、筋緊張が低いと言われるダウン症の人は、一般の人より身体は柔らかい。この筋緊張の低さはダウン症の人たちが肥満する原因でもある。(筋緊張が低いと消費エネルギーが少なくなり体脂肪が蓄積しやすい)

 

スポーツクラブでストレッチをするようになり、肩こりや首の緊張がかなり改善した。それは朝起きた時に最もよくわかる。また、些細な動作でギックリ腰になることがなくなった。これは大きなメリットである。

 

スポーツクラブの体験は非常に勉強にもなると思った。

 

スポーツクラブは、今年の5月の連休前くらいから始め、今半年目くらいだが、体重は74.5kgくらいを維持しており以前より4〜5kg少ない。

 

そしてHbA1cは6.1まで低下したのである。今の生活を維持していければ、糖尿病に至る確率はかなり低くなったと思う。

日本人のALDH2活性とアルコール依存症の話

 

 

今回は前回の関連記事である。

 

酒とタバコの相違だが、お酒は一部、遺伝的に飲めない人がいるが、タバコはそう言う人は稀であること。これは依存性やその人の人生を考えるに結構重要と思う。

 

人がアルコールを飲めない(または非常に弱い)最大の理由は、生まれつき体内にある「アセトアルデヒド」を分解する酵素の働きが弱い、もしくは全く働かないという遺伝的・体質的な要因から来る。

 

お酒を飲むとアルコールは肝臓でアセトアルデヒドという有害物質に分解される。この物質こそが、顔の赤み、動悸、頭痛、吐き気などの不快な症状を引き起こす原因である。このアセトアルデヒドを無害な酢酸に変えるのがALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)だが、この酵素の働き(活性)は生まれつきの遺伝子タイプによって3つに分かれる。

 

非活性型(まったく飲めない):日本人の約4〜10%

ALDH2が全く働かないタイプ。コップ1杯のビールでも動悸や激しい悪酔いを起こし、最悪の場合は失神する。体質的にアルコールを一切受けつけない。

 

低活性型(お酒に弱い):日本人の約30〜40%
ALDH2の働きが弱く分解に時間がかかるタイプ。少し飲むとすぐに顔が赤くなったり、体調が悪くなる。

 

活性型(お酒に強い):日本人の約6割
アセトアルデヒドを素早く分解できるため、悪酔いせずにお酒を楽しめるタイプ。

 

日本人は世界的に見ても飲めない人が多いと言われる。このALDH2の働きが弱い・無いという特徴はモンゴロイド(東アジア人)特有の遺伝的性質で、ヨーロッパ系やアフリカ系の人々にはこのタイプがほぼ存在しないため、日本人は欧米人に比べて体質的にお酒が飲めない人の割合が非常に高い。

 

アルコール依存症の人で、労災で頭部外傷後、突然、お酒が際限なく飲めるようになった人がいた。それまではむしろあまり飲めないタイプだったと言う。この事例は、その人が低活性型と断言まではできないが、器質性要因で急激になんかの活性の変化を起こしうることを暗示しており、謎が多い。

 

このようなことから、日本人のアルコール依存症は最初にハードルのようなものが存在しており、アルコール依存症にどうしてもなれない人が相当にいることは重要だと思う。つまり、ALDH2の遺伝子活性がないか、弱いことは、日本人にとってアルコール依存症の防波堤のようなものだ。

 

実際、日本人は世界(特に欧米諸国)に比べて、アルコール依存症の有病率(発症率)が大幅に低いと言われている。WHOなどの資料によれば、

 

国・地域

アルコール依存症の比率(推計値)

日本

約 0.6% 〜 1.1% 

韓国

約 5.5%

アメリカ

約 7.7%

ハンガリー

約 9.4% 

ベラルーシ   

約 11.0% 

 

日本の依存症率は、厚生労働省の委託調査(ICD-10診断基準による)で約0.6%(男性1.2%、女性0.2%)、人数にして約64.4万人と推計されている。欧米や他国と比べると、日本人の依存症率はアメリカの7〜8分の1、最も高い東欧諸国と比べると10分の1以下である。

 

また、日本は麻薬系の薬物の規制がかなり厳しいので、それらの依存症患者の絶対数がアメリカなどに比べ遥かに低い。海外で生まれていれば、麻薬関係の依存症になったかもしれないと思うような日本人の他の精神疾患の患者さんは案外いるような印象がある。

 

日本人で遺伝的にアルコールが飲めないような人が、ストレス発散目的で他の物質依存、例えばタバコ、処方薬、カフェインに流れているところはあると思う。ここで言う処方薬とは、睡眠薬、ベンゾジアゼピン、咳止め薬(ブロン液)などである。

 

なお、日本と欧米では、文化、社会的な認知度と治療へのアクセスの差が存在しており、欧米(特にアメリカなど)では、アルコール依存症を「意志の弱さではなく、治療すべき病気」という理解があり、専門の治療機関や自助グループ(AAなど)へアクセスしやすい環境がある。

 

しかし、日本では「お酒での失敗は恥」「単なるだらしなさ」と個人の精神論に帰結されやすく、依存症の疑いがあっても病院を受診せず、統計に現れない「隠れ依存症」が非常に多いと言われている。これはリエゾンをしているとよく感じることである。これは以下の記事に詳しい。

 

 

この記事から抜粋。

リエゾンで診るウェルニッケ脳症に至るレベルのアルコール依存症は、治療後もなかなか精神科治療にのらず予後不良のことが多い。たいてい5年以内に亡くなっている。これはそれまで精神科にかかっていないような人、つまりウェルニッケ脳症に至るまで未治療の人は、その後も治療をしないのであろう。だから5年以内に亡くなるのである。

 

なお、統計上依存症率は低い日本だが、お酒が強いタイプ(活性型)の日本人に限定すると、依存症になるリスクは欧米人と全く差がないと言われている。依存症の一歩手前である予備軍(多量飲酒者や問題飲酒者)」を含めると、国内に約300万人以上いるという試算がある。

 

医学生がタバコを始めるタイミング

 

 

現在の医学生は女子学生が増えたこともあり、かなり喫煙率が下がっていると想像する。昔は医師はむしろタバコを吸う人が多い印象だった。特に外科系の医師。精神科医も喫煙率が高かった。

 

医学部は大学にもよるが、現役より浪人して入学する人の方が多いくらいなので、入学時に既に喫煙している学生が少なからずいた。これは1年生の時に驚愕したことのひとつであった。特に教養課程の実験(生物、化学、物理)では、喫煙のための休憩時間がとられているほどだった。実際、教授が「これからタバコ休憩」と言っていたので、今から考えると、教授本人がタバコを吸いたかったのでは?と思う。

 

更に驚くことは、現役で入学し既にヘビースモーカーの学生もいたことである。僕は高校時代、数学の教師から、タバコを吸うと記憶力が下がるので、偏差値が高い大学に合格するのは諦めろ、くらいに授業中に脅かされていた。その学生を見て、あの言葉は間違いだと思った。実際、それを否定するような事例が目の前にいたからである。

 

入学時に既に喫煙していた学生は浪人生は結構多かったように思うので、少なくとも、タバコが知能を下げたり学習する能力にマイナスに作用するようには見えない。

 

入学時に喫煙していない学生がタバコを始めるタイミングだが、ひとつはコンパである。他の強力な要因はレポートであった。医学は試験もあるが、レポートも多い。この集中のためにタバコを覚えてしまうらしい。これは2年生の頃、僕の友人が言っていたことでもある。長時間、集中するためにカフェインを摂るとかタバコを吸うことはプラスになるのだと思う。

 

結局だが、既に喫煙している浪人生は受験勉強のためにタバコが必要だったと想像する。そう考えると友人の言葉と辻褄が合うからである。

 

このようなことから、かつて高校時代の数学の教師の言葉は、根拠の薄い脅迫だったと言わざるを得ない。その教師が喫煙者だったかと言えば、教務員室で普通に喫煙していたので、実体験から来る言葉と思っていた。そのため当時の高校生には説得力があったのである。

 

かつて多めにタバコを吸っていた精神科医は、きちんとやめた人もいると思うが、スッキリやめられず、電子タバコとかでなんとかしようとしている人も散見する。精神科医は身体科の医師のように患者さんに禁煙を強く言う機会がほぼないので、身体を壊さない限り真の禁煙するモチベーションは低いと思う。

 

参考

 

 

 

ニセ警察詐欺はマインドコントロールの手法が使われていること

 

 

電話で警察や検察を騙り捜査するとラインなどに誘導され、大きな金額を振込させられるなどの被害がしばしばテレビなどで報道されている。今回は前回の「トクリュウに自分の銀行口座を売ってしまう若者」に関連する記事である。

 

このような被害でよく思うのは、同じ手口の犯行が多く報道されているのに、被害者はおかしいことに気付かなかったのだろうか?と言うこと。彼らは新聞やテレビやインターネットのニュースを観ないのだろうか?と思ったりもする。もうひとつ驚くことは、すぐに動かせる数千万、億単位のお金を持っている人が意外にいることである。

 

あまりにもニセ警察官詐欺の被害件数が多いため、警察も電話で捜査の電話などかけませんとか、ラインに誘導したりしません等をアナウンスしている。そもそも、日本の警察が民間アプリのラインを利用したりしないと気づくのが普通だと思う。怪しいと思われる人(推定犯人)に対して直接、電話をするのも妙なものである。

 

なお、僕はスマホやタブレットにラインアプリをインストールしていない。僕の友人の精神科医(N数は少ない)でラインを入れている人を知らない。これは精神科医はラインをしない方が良いと言うのもある(過去ログ参照)。だから僕にラインに誘導する詐欺電話がかかってきたら、まずラインをインストールしていないと答えると思う。

 

最初に挙げた記事は、トクリュウの振り込み詐欺から発展したニセ警察詐欺は、マインドコントロールの手法を使っていると言う話である。

 

洗脳とマインドコントロールは同じようなワードであるが、心理学では暴力や身体拘束を伴うものを洗脳、本人が気づかないうちに日常的なコミュニケーションで心理操作するものをマインドコントロールと区別している。

 

どちらも最終的には「個人の思考や行動を特定の方向へ支配する」という目的は共通している。いずれもイントロ部分では、情報と環境の遮断が行われる。

ヒトは周囲の意見や外部の情報と照らし合わせ、自分の考えが正しいかを判断する。洗脳のプロセスでは、まず家族や友人との連絡を断たせ、特定の情報しか入らない環境をつくる。これは旧統一教会やオウム真理教がしばしば行っていた手法である。相談できる相手がいないことで、操作側の意見だけを正解だと信じ込むようになる。

 

上記の新興宗教などの洗脳では、その後、既存の自己の否定(罪悪感・不安感)や新しい価値観の提供と救済(理想の提示)などに進むが、その部分はニセ警察詐欺ではあまりない。

 

余談だが、新興宗教の洗脳における新しい価値観の提供と救済の過程では、絶望の状況で優しくされることで、強い好意や依存心が生じ、ストックホルム症候群のような状況になる。

 

以下はWikipediaよりストックホルム症候群

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A0%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

 

パトリシア・ハースト事件について

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88

 

上記ウキペディアサイトから抜粋。

1974年2月4日21時20分、当時19歳でカリフォルニア大学バークレー校2年生だったパトリシアは、家出して恋人と高級アパートに一緒にいたところを武装した2人組に襲われ、連れ去られる。その3日後、犯人グループである左翼過激派シンバイオニーズ解放軍(SLA)より地元ラジオ局のKPFAに犯行声明が届く。彼らはパトリシアの身柄を解放する代わりに、「カリフォルニア州の貧民6万人にそれぞれ70ドル分の食料を与える」ことを要求した。

同年4月15日、SLAのメンバーはサンフランシスコ北部にあるハイバーニア銀行サンセット支店を襲撃。この際、銀行の防犯カメラに誘拐されたはずのパトリシアが犯人グループと共にライフル銃を持って強盗を行っている様子が写る。この映像はマスコミを通じて広く報道され、全米は騒然となる。

 

ニセ警察官詐欺は、日本人の警察という国家権力に対する恐怖感、畏怖を利用している。これはマインドコントロールのひとつの重要なピースだと思う。

 

かなり前だが、どの県だったか忘れたが名簿屋に売られた高校卒業生の名簿を利用しかなりの家庭にオレオレ詐欺の電話がかかってきたらしい。その際、銀行員の受付の女性が、「お客様、これは詐欺です」と必死で止めたのに、それを振り切って大金を振り込んだ人が女性がいたと言う。

 

これは「それほど自分の子供が信頼できないのか?」という笑い話のような扱いだったが、これもマインドコントロール的な行動なんだと思う。

 

自分はそのような詐欺に騙されないと思っていたのに騙された人もいる。

 

 

この還付金詐欺のニュースは非常に重要な点がある。それは本人の日常の出来事のタイミングが偶然あってしまうと騙されやすいことである。以下に挙げた広島銀行の詐欺も同様である。

 

 

今回、この記事を挙げた理由だが、精神科にかかる患者さん達は、トクリュウの詐欺に騙されやすい人が相対的に多いように思われることがある。例えば、若い人ではロマンス詐欺などが挙げられる。しかもその人のIQが高くても、さほど抑止力にならない。

 

その理由は、トクリュウの詐欺を詐欺と見抜くのは、IQが全く無関係とは言わないが、脳の異なる機能を使っていると思われるからである。

 

 

 

 

 

トクリュウに自分の銀行口座を売ってしまう若者

時々、報道などで聴くトクリュウとは匿名・流動型犯罪グループの略称である。典型的には、SNSなどで闇バイトを募集し犯罪に関わらせるなどがある。

 

これら犯罪の例だが、特殊詐欺(還付金詐欺、オレオレ詐欺)、SNS投資詐欺、ロマンス詐欺、闇バイト強盗、違法薬物、犯罪インフラの提供などが挙げられる。

 

トクリュウは、お金の振込先を確保するために、銀行口座を買取るなどの募集もSNSで行う。これに応じる人は上記の犯罪インフラの提供などに入ると思われる。これらに安易に応じてしまう若者がいる。例えば大学生くらいの年代である。

 

自分の銀行口座をトクリュウなどの犯罪グループに売ってしまう行為は犯罪であり、それだけで処罰を受ける。

 

犯罪収益移転防止法違反(口座の譲渡・売却罪)

他人に譲渡する目的で通帳やキャッシュカード、インターネットバンキングのログイン情報を譲り渡したり、提供したりする行為自体が禁じられている。罰則は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される。業として行った場合はさらに重くなる。

 

詐欺罪(刑法第246条)

最初から他人に売却・譲渡する意図を隠して銀行で新規口座を開設した場合、銀行から通帳などをだまし取ったとみなされる。罰則は10年以下の懲役(罰金刑はなく一発で懲役刑となる重罪)

 

組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿罪など)

自分の口座がトクリュウの資金洗浄(マネーロンダリング)や詐欺の振込先として使われることを知りながら提供した場合、犯罪の手助けをしたとして「幇助(ほうじょ)犯」や共同正犯に問われる可能性がある。

 

「お金に困っていた」「売るだけで自分は詐欺に加担していない」という言い訳は一切通用しない。トクリュウは言葉巧みに「名義変更するから大丈夫」「迷惑はかけない」と勧誘して来るが、一度渡してしまえば確実に犯罪の道具として使い捨てにされる。絶対に応じてはならない。

 

刑事罰を免れたり執行猶予になったりした場合でも、民事・社会的制裁を免れることは不可能である。

 

全口座の凍結・強制解約

悪用された口座だけでなく、他行で持っている自分名義の正常な口座もすべて凍結・強制解約される。銀行口座口座が持てなくなると、公共料金、家賃、スマホ代、クレジットカードの引き落としを始め、自らの給与振込先を失う。現代社会でのまともな生活が送れなくなる。

 

新規口座開設の拒否

警察の「不正利用口座名義人リスト」に登録されるため、今後すべての金融機関で生涯にわたり新規の口座開設が極めて困難になる。

 

巨額の損害賠償請求

売却した自分の銀行口座に振り込んでしまった詐欺被害者から、共同不法行為者として被害額全額の損害賠償を請求される判例が多数出ている。

 

先日、報道で知ったが、大学生数名が卒業旅行の費用を賄うために、自らの銀行口座をトクリュウに売ったという。あまりにも世間知らずで呆れてものが言えない。

 

今日の記事を挙げたもうひとつの理由は、最近、個人情報漏洩が相次ぎ、特に住所氏名、免許証あるいはパスポート画像セットで漏洩した事件があったことがある。

 

この事例では、漏洩した個人情報でトクリュウに銀行口座を作られて、犯罪に使われるリスクがあることが重大だと思う。

 

自分の過失がないのに、犯罪収益移転防止法違反(口座の譲渡・売却罪)や全口座の凍結・強制解約などの大きなペナルティを負うかも知れないからである。

 

そうではないことを証明する労力や精神的ストレスも大きな負担になると思う。タイミングが悪いと(例えば大学卒業年)、就職活動どころではなくなる。

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