ビーツパウダー入り クッキー生地の焼き比べ | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

少し前に、ビーツパウダーを使った、主にパンの配合による仕上がりの発色について比較した記事を投稿しましたが、今回はクッキーを焼き比べてみましたよ。


なお焼くと色が変わる理由や傾向につきましては、前回の記事で説明しているのですが、簡単に言うと〈発色の度合いは、使う材料のphや加熱方法(時間や温度)による。特に加熱時間は長いと色が残りにくくなる傾向にある。ただしアルカリ性食品との反応の度合いも、加熱の方法次第。〉という内容になっています。





また今回は七久里農園さんのビーツパウダーを、生地のうちおよそ1.2%(小麦粉に対してではなく生地の全材料の重量に対しての割合)使うという条件で揃えました。


その割合で作った時の風味のバランスが個人的にはほどよくて好きなのと、私が作るレシピだとキリの良い数値になるということが理由です。

 


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さっそくですが、まずはビーツのショートブレッドから。

こちらの材料は、粉・砂糖・バターとシンプル。

色はバランスが取れたピンク色に。

内側も同じ色です。



▼170度15分 卵なし(粉と砂糖とバターのみ )




更にアーモンドパウダーや牛乳を加えた、サクサクと軽い食感のサブレも、外・内側共にピンク色。



▼170度15分 卵なし(アーモンドパウダーや牛乳入り)




ラングドシャを焼いた際は、卵白がアルカリ性なので心配しましたが、そこまで高温で焼かない生地ということもあってか、焼くと退色していくものの、オレンジがかったピンクに仕上がりました。



▼150度12分 卵白入りの生地




となると卵黄は弱酸性なので、温度が低くなくても色が出るのかも、と予想。

しかし、意外にもくすんだピンクに発色し、特に縁に焼き色がつくとあまり全体がきれいには見えないのがネックです。


卵黄入りの生地は低温では焼かないものが多いですし、アルミホイルをかぶせて焼いても発色はあまり変わらず。

どちらにしろ写真よりもくすみが目立ち、濃くピンクが残るという感じでもありませんでしたので、レシピにはしませんでした。


▼170度13分 卵黄入りの生地




最後に、全卵入りのドロップクッキーを焼いてみました。

こちらは卵黄だけでなくアルカリ性の卵白も含み、同じくアルカリ性のベーキングパウダーまで入るうえ、低温では焼かない傾向にあるので、それだけでももうあまりピンク色は出なさそうだと予想。


結果、内側は予想通り色が抜けましたが、表面は決して薄くないピンクに。

これはケーキと同じで、表面は色素が反応する前に焼き固まり、内側はゆっくりと反応して色が抜けたのだと思われます。


またどの生地も、焼く前は基本的には青みがかった濃いピンク色ですが、卵が入ったものは、卵の色素やたんぱく質が入ることでの焼き色のつきやすさも関係するのか、やや暖色系のピンク色に仕上がるように感じました。


▼170度17分 全卵・ベーキングパウダー使用



ちなみに以前、ビーツ入りのマクロビ生地も焼いたことがあります。

その時は卵が入らず、今回よりも1.5倍以上の割合のビーツパウダーを加えているのに、色は淡めに焼き上がったんです。


調べてみると、使った材料のうちオリーブオイルがアルカリ性でした。

油脂はクッキーに欠かせない材料のひとつですが、バターは酸性なので、そういうことも発色に関係しているかもしれません。


ただしマクロビやビーガン向けの油脂は種類が多く、副材料の種類も様々なので、配合によっては更に発色の度合いが増減するはずです。


* * * * * * *


ということで、バターを使った一般的なクッキー生地にビーツパウダーを加えて焼く場合は、表面には色が残りやすい傾向にあるといえそうです。

中でも卵が入らないシンプルな生地だと内側もピンク色で、卵入りのものは断面の色が残りにくくなります。


ただ断面こそピンク色に仕上げたいケーキとは違い、クッキーは厚みがなく内側の色もそこまで気にならないので、「ビーツパウダーはピンク色のクッキーづくりに向いている」と言えると思います。



 


*比較にはいずれも七久里農園さんのビーツパウダーを使っていますが、どの品種やメーカーのものを使っても傾向は同じです。