<言語習得のプロセスや研究>を10年前にまとめていたのですが

 

最近、エスモーズ理論がさらに進化していっているということで

また別の視点からその体験を見直すのも面白いかなと思い、当時のブログから再掲して連載しています。

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編ということで、10年前にタイムスリップしたつもりでお楽しみください。

 

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参考記事

 クリック 目次【桑田和子のやりすぎ人生】

 クリック 螺旋状に進む <<<最近の振り返り

 クリック 第5章 カルチャーショックのウルルン時代 <<<言語研究の時代

 

 

桑田和子のやりすぎ人生・番外編

1. ことばがわかるって?

2. 「おやすみ」の意味

3. 言語には固有の波がある

4. 大波から細部の音へ

5. 人の体験を取り込む

6.単なる真似ではない

7. メロディに歌詞を乗せる

8. 全体の中に部分の組み合わせがある

9. 音があるから読める

10. 文字も全体像からとらえる

11. 魔法の箱はなかった

12.「話せる」実感

13.通じるということ

14.世界をどう見つけるか

15.認識すると世界が現れる

16.聞く側に想像してもらう

17.全知覚が泉となる

18.関連ないものがつながる?

19.指数関数曲線的に伸びる

20.雰囲気が大事

21.使いどころを知っていく

22.いつかのためではなく

 

*団体や個人が特定される点を修正する以外は、ほぼ当時のレポのまま掲載します。

 

 

第13回 丸ごとのイメージをとらえる(前編)

ドラスビーチェ! 

 

前回は、自然習得の世界ではいつも目の前の人と、という話を書きました。

さて今回のテーマは、丸ごとのイメージをとらえる。

 

第11回で「音のもつ雰囲気」について書いたよね。

音の持つ雰囲気が、丸ごとで感覚として入ってきているっていう話。

 

参照

 20.雰囲気が大事

 21.使いどころを知っていく

 

 

今日はそこをもう少し見ていこうと思う。

 

先日、ある高校の国際理解教養講座に行ったとき、

Mさんがロシアに行ったときの体験談をしてくれたんだけど、それがすっごく面白かった。

 

あるときホストのママチカが娘の恋人に向かって、電話をかけてすごい剣幕で怒ったんだって。

 

その怒涛のようなロシア語の中で、聞き取れたのが

「ギーマ」「アーニャ」「カルトーシュカ」「ダーチャ」の4つの単語。

 

ギーマは怒られてる彼氏の名前で、アーニャは娘の名前、

ダーチャはこれから行く菜園のようなところ、というのはわかったんだけど、

カルトーシュカがわからない。

 

何だろう?

きっとこのカルトーシュカのせいで彼は怒られてるんだろけど、それが何か皆目わからない。

 

結局ダーチャに着いて食事をするときに、

ギーマが抱えてきた大鍋の中に山のように茹でたジャガイモが入っていて、

それがカルトーシュカだったということが判明するんだけど、面白いのはここから。

 

実はMさんは、カルトーシュカ=ジャガイモ っていうことは知ってたんだ。

それまでにも聞いていたし、自分でも使っていた!

 

なのに、ママチカが電話で怒鳴っているときには、カルトーシュカがジャガイモのことだって全く思い出せなかった。

 

なぜだろう?

 

Mさんが言うには、それまでジャガイモということばが使われるときって、

一緒にお料理をするワクワク感とか、おいしいとか、楽しいとか、そういう感じの中だった。

 

ジャガイモっていうのは、Mさんにとってそういう雰囲気の中でしか出合ったことのない音だった。

 

それが、その日はものすごく険悪で怖い雰囲気の中で出てきて、

それがあのアッタカイ雰囲気のジャガイモと同じとは思えなかったんだって。

 

なるほど~!

 

そういえば、私も近所のコンビニの店員さんが、全く違う服着て、梅田の地下街かなんかを歩いてるのに出会ったときも、スグには誰かわからなかった。

 

そういう感覚?

 

 

でもね、この話を聞いて、私はハッとしたんだ。

 

それまでも、ことばって雰囲気でとらえてるって思ってたけど、

何ていうのかなぁ、

「重い」とか「嬉しい」っていうような形容したり程度をあらわすことばや、

動詞、つなぎのことば、みたいに感覚的なことばがそうなのかと考えてたんだ。

 

それに対して、例えばジャガイモとかリンゴとか机とか、

そういう超具体的な日本にもある物の名前って、ストレートに置き換えられるから、私のような大人は対訳しちゃってるのかなって思ってたのね。

 

 

でもよーくよーく考えてみたら、自分の中でも名詞といえども、それぞれが微妙に違うイメージなんだよね。

 

例えば、「リンゴ」「メラ」「ピンゴー」「ヤブロッカ」(あえてカタカナ書きにしますが)は、

訳せば同じになるかもしれないけど、私のイメージはちょっとずつ違うの。

 

「メラ」っていえば、イタリアのホスト家族の庭にあったリンゴの木になっていたちょっと平べったい種類のも含んでるし、

「ピンゴー」っていうのは、台湾で食べたリンゴ入りのお菓子を思い出す。

 

「ヤブロッカ」は、自分は食べてないけど、ロシアに行った人が話していたちょっと小ぶりの酸っぱいリンゴのイメージ。

 

それに対して日本語の「リンゴ」っていうのは、抽象的なものまで全部入っている感じかな。

 

 

考えてみれば、そのことば(音)に出合うときって、そのものの意味だけが抽象的に取り込まれることなんてありえないわけで、

そこで過ごしている空間にある全てのものが、同時に入ってきてるんだよね。

 

それがいろんなシーンで重なっていくうちに、次第に抽象化されていくのかな。

 

辞書とか単語集に載っているのは、抽象化された部分。

 

そこからスタートすると、具体的な場面でそのことばに出合っても同一人物と思えなかったり、自分が言おうとしたときも、実際の風景の中で音が引き出されてきにくいのかもしれないね。

 

 

 

そうそう、高校の国際理解授業も毎年行ってましたね〜。

 

自分がホームステイに行った時って

ことばがよくわからない状態だと、ホスト家族が喧嘩するとドキドキするんですよね。

 

喧嘩じゃなくて、ただ大声出してるだけということもあるんだけど

 

どうしよう〜〜〜(´-ω-`;)

という気持ちになるのです。

 

 

そういう経験をして

親が喧嘩をしてる時、ことばがハッキリ分からない小さな子たちはこんな気持ちなのかなと想像しました。

 

 

私がロシアに行った時、ダーチャで撮ったバーブシュカ(おばあちゃん)の写真

 

 クリック バーブシュカとの思い出

 

 

 

 

(続く)

 

 

 

 

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