変わるものと変わらないものの間で
もう30年ちかく前のこと
職場の先輩が連れて行ってくれた
おにぎりとお味噌汁のお店
お酒を飲んだ後の身体に、
味噌汁が染み込んでね
おにぎりがこんなに美味しいなんて、
びっくりした記憶があるのです
狭い路地の中にひっそり
夜しか開いていないみたいだし、
場所の記憶もないのに
頭の片隅にはずーっとあって
先日、偶然
古い看板が目に入った時には、
思わず駆け寄ってしまいました
入口には、
「お持ち帰りのみ」の張り紙
店には年配のマスターが、一人
「次の米を炊くから少し待ってて」
年季の入った大きなガス釜
当時は、カウンターの向こうに
奥様らしき人も居て、
飲み会帰りの人たちで賑わっていました
ノミニュケーション全盛期
懐かしいな、あの頃
昔のままの古い壁のメニューから、
鮭、すじこ、葉唐辛子を二つづつ注文
待つ間、常連さんらしい男性が来店
「ハロー」
「ハロー」と、わたしも返す
聞けば、50年通っているとか!
昭和40年代に開店したのですって
無口なマスターに代わって説明してくれます
この辺りの通りは、
本当に賑やかだったんだよ、と…
変わるものもあれば、
変わらないものもある
記憶通りの細長いかたち
並ぶ様が、かわいい♡
無事に持ち帰り、
一口食べた娘の目が丸くなる![]()
(目って本当に丸くなるんだな〜)
「ママのおにぎりと何が違う?」
と聞くと、
「何もかも違う」だって
そりゃそうか
50年も作り続けているんだもんね
50年、毎日まいにち
このおにぎりは、
マスターの人生そのものだ
若かったあの頃より
ずっと深く美味しく感じるのは、
味が変わったのではなく
わたしが変わったから、かもしれない

あなたの人生が
まるごと豊かでありますように![]()
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