瀬尾まいこさんの小説『夏の体温』を読み終えました。
瀬尾さんの作品を読んだのは、「そして、バトンは渡された」、「傑作はまだ」、「春、戻る」、「君が夏を走らせる」、「あと少し、もう少し」、「僕らのごはんは明日で待ってる」、戸村飯店 青春100連発」、「夜明けのすべて」、「その扉をたたく音」に次いで、10作品目。
ハートフルでほっこりするエピソードが多い、お気に入りの作家さんです。
本作は2022年3月に単行本に刊行、僕が読んだのは今年6月発行された文庫本第1刷です。
*カバーの画像はネットからお借りしました
単行本
「出会い」がもたらす「奇跡」を描いた全3篇
■「夏の体温」
2002年刊行、瀬尾さんのデビュー作『卵の緒』で描かれたのは、小学生男子の視点で綴った「親子の絆」。それから、およそ20年を経て生み出されたのは、同じく小学生男子の瑞々しい「友情」物語です。瀬尾さんご自身も「久しぶりに小学生の物語を書きました。子どもがいる空間は生き生きしていて、書いている間、とても楽しかったです」とコメントしている思い入れのある表題作です。
<あらすじ>
夏休み、小学3年生の瑛介は血小板数値の経過観察で1ヶ月以上入院している。退屈な毎日に、どうしたっていらいらはつのる。そんなある日、「俺、田波壮太。3年。チビだけど、9歳」と陽気にあいさつする同学年の男子が病院にやって来た。低身長のための検査入院らしい。遊びの天才でもある壮太と一緒に過ごすのは、とても楽しい。でも2人でいられるのは、あと少しだ──。
■ 「魅惑の極悪人ファイル」
「物語に悪い人がほとんど出てこない」ことがよく知られている瀬尾さんの作品に、どんな悪人が、どのように登場するのでしょうか。瀬尾さんならではの「極悪人」をお楽しみください。
<あらすじ>
容姿にコンプレックスを抱く、内向的な大学生の早智。だが大学1年生の時に発表した小説が文学賞を受賞し、にわかに注目を集める。そして3作目。執筆に苦戦し、それまでの作風とは異なった「悪人」を主人公にした小説に挑む。そのモデルに選んだのが、腹黒いと周りから言われている男子学生、倉橋だった。早智が取材を進めてゆくと……。
■ 「花曇りの向こう」
中学1年生の国語教科書に掲載された掌編。 この度、単行本初収録作品となります。 装画を手がけた人気漫画家・イラストレーター、カシワイさんの描き下ろし挿絵付きです。 まるで教科書のように、文章と挿絵をあわせて堪能していただけるかと思います
文庫本
夏休み、小学三年生の瑛介は血小板数値の経過観察で一ヶ月以上、入院している。退屈な病院での日々。そんなある日やって来たのが「俺、チビだけど、九歳」と陽気に挨拶する同学年の壮太だった。低身長の検査入院らしい。たちまち打ち解けた二人。でも一緒にいられるのは、あと少ししかない――表題作「夏の体温」。大学生男女の新たな歩みを描く「魅惑の極悪人ファイル」と掌編「花曇りの向こう」の全三編。ビターな想いをじんわりと温かく包みこむ、瀬尾ワールドの真骨頂! 文庫版特典として、巻末にエッセイを収録。
