「今度からは玄関のベルを鳴らしていただいて、
応答がありましたら入っていただいてよろしいですか?」
母が「家族同然の付き合いをしている」近所に住む、
親戚の男性に、今日私はそう電話で言いました。
その人Sさん(仮)は私のはとこと結婚した人。
父が仲人をしたことから両親ととても親しい間柄で、
母の亡くなった弟と同じ年ということもあり、
父なき後も母は親しくしています。
そんな人でも私たち兄弟にとってはただの遠い親戚。
ただの近所のおじさんです。
最近、Sさんはうちに来る回数が増えました。
今日は、うちの近くのクリニックに行く前に8時半ごろやってきました。
風邪気味なのに。
それだけでもうざかった。
でも、それだけで終わったなら「ウザイ」で終わった話です。
鍵のかかっていない玄関で
11時半ごろ、出かける準備をしていたら、
ドアが開く音がしました。
うちは田舎なので玄関に鍵をしていません。
玄関のベルは鳴らなかった。なのにドアが開いた。
「なんだろう?」と思い様子を見に行くと、
Sさんがすでに靴を脱いで上がっていました。
家にいるのは私一人。
「いま誰もいませんが、何か御用ですか?」と強めに言うと、
「ああ、さっきお母さんにあとで寄ってねと言われたからいるのかと……」
そう言って帰っていきました。
私は玄関の鍵を素早く閉め、出かける準備を終わらせながら、
呼吸が早くなっていることに気づきました。
怖くて、体が緊張していたんです。
だってそうですよね。
家族でもない人が、なぜか自分の家にいたんだから。
聞こえてきた「言い訳」
例え鍵が開いていたとしても、
家族でもない人に勝手に家に入ってほしくない。
このまま放ってはおけない、何かしなくては。
そう思った瞬間、どこかからこんな声が聞こえてきました。
私は自分を愛することを教えるライフコーチとして活動していて、
クライアントさんにいつもこう伝えています。
「あなたの感情はあなたのものだから、他の人がどう思うかなんて関係ないよ」
そんな私が、自分が「怖い」と感じたことをなかったことにはできません。
そして「何もしないで無視する」は選択肢になかった。
そうしたら、また同じことが起こる。
もし25歳の娘っ子が一人の時だったら?!
名刺を見つけて、電話をかけた
母の部屋にSさんの名刺があるのを知っていたので、その携帯に電話しました。
「中村加代子です。先程の件ですが、
突然Sさんがドアベルも鳴らさずに家に上がっていて、
私、怖かったんです。
今度からは玄関のベルを鳴らしていただいて、
応答がありましたら入っていただいてよろしいですか?」
「……すみません……」
よくやった。そう自分に言いました。
母と姉の反応
母が買い物から帰ってきたところに、
一番上の姉が遊びに来たので、そのことを話すと、
「暑さのせいで頭が働いてないのかもしれないけど、それが普通だよね」
母も私が怖かった気持ちをわかってくれて、嬉しかった。
母は男の人に甘いところがあるから、正直ちょっと意外でもありました。
この出来事から伝えたいこと
正直、電話をかける前の私は
「これくらいで騒ぐの、大げさかな」と思っていました。
でも「大げさかどうか」を決めるのは、
他人でも常識でもなく、自分の感情であり、自分です。
怖いと感じたなら、怖いんです。
相手が悪気なくても、家族同然の付き合いでも、関係ない。
NOと言えない自分をやめるというのは、
大きな決断を下すことだけじゃありません。
今日みたいに、小さな「怖い」に気づいて、
それを無視せずに一本の電話をかけること。
それも立派なNO筋(NOを言う筋力)のトレーニングです。
関連記事:
「怖い」を無視せず、行動に変える力を一緒に育てませんか?
『SAY! NO! CLUB』では、こうした日常の小さな「NOと言えない瞬間」を一緒に振り返り、自分の感情を信じる練習をしています。
今すぐ詳細をチェックして、参加を申し込んでください。






お茶会・ワークショップ・コーチングのご感想はこちら
ご質問・お問合せはこちら