もっか大流行しているインフルエンザ。

 

そもそも流行時期が異例の早さだったというのが違うし、実際に診療していても通常僕らが見てきたインフルとは「何かが違う?」と感じることが結構ある。

 

僕の単なる感覚的なものもある一方で、どうも今のインフルに特徴的な普段とは異なる症状があることが判りつつあります。

 

これって本当にインフルエンザウィルス?と思ってしまうことも。。。

 

今年が異例の早さで流行が始まった事象も含めて、特徴的なことが最新知識として色々と分かってきてます。

 

 

 



 

日本小児科学会が先日、子供のマスク着用に関する見解を改訂しニュースになってます。

 

鼻ダラダラしてる子供のマスクを着けて、マスクはベチャベチャ、どう考えても苦しい。

僕が子供の「お熱シート」の危険性をここで何度も書いてきたけど、それと同様ですね。

 

加えて顔の半分を隠すことで顔色の評価が困難になり見落としにつながりかねない。

 

自分からの周辺への飛沫を防ぐ一定の効果が期待できる一方で限界もあるし、することによるデメリットが明らかに子供の場合は大きかったりする。

 

大人の常識を子供に当てはめることは危険だよ、という良い例だと思います。

 

 



 

かかりつけのママさんが「がんにかかった」という話をよく聞くことが増えました。

 

開業医を長くやってると、最初は若い新米ママだったけど15年もたつと40代50代と、いわゆるガン年齢に差し掛かる方が多くなるからでしょう。

 

乳がん、大腸がん、子宮がん、、、ここ数か月で立て続けに古くからよく知るママがガンになったという話を聞きます。

 

 

家族がガンにかかった時、いったいどうすればいいのか。

 

よく、食生活や生活習慣を改善させよう頑張る家族がいたりする。

 

でもガンは、生活習慣だけでなく様々な環境要因や遺伝など、多岐にわたる原因でおこるものです。

 

食生活が悪かったからガンになるとかならないとか、食生活を改善すればガンが治りやすくなるとかならないとか、そういう単一かつ単純な話ではないわけ。

 

 

なのでただでさえガンに直面して頑張っている人に対して、やれこうしろああしろと共用するのはストレスを増やすだけであり、ストレスこそがガンを悪化させる最たる要因だったりもするわけで、そこは考えなければいけない。

 

それよりは(程よくね)好きなものを食って好きなことをしていたほうが、ストレスが減ってこれからの治療に良い方向に働くことが期待できる。

 

あれこれさせようとするのは、僕は反対なのです。

 




 

子供の誕生日やクリスマスが近づくと、親御さんは何をプレゼントしようかと考えるでしょう。

 

今では子供に欲しいものを聞いて、それを買ってあげるという家庭が多いんじゃないでしょうか。

 

ゲームが欲しいと言えばゲームを買うし、スマホが欲しいと言えばスマホを買う。
最近はネットで注文すれば翌日には届くので、欲しいものを手に入れること自体が昔に比べてずいぶん簡単になりました。

 

でも僕は、以前からちょっと疑問に思っていることがあります。

 

子供が欲しいと言ったものを、毎回そのまま買ってあげることが本当に良いことなのか。

 

もちろん誕生日くらい好きなものを買ってあげたいという親心は分かりますし、僕だって子供が喜ぶ顔を見るのは好きです。

 

ただ、欲しいものが必ず手に入るという経験ばかりを積ませることには、少し違和感を感じる。

 

 



 

「育児はテキトーで」

というのが小児科医としてベテランに差し掛かってきている僕の大きなポリシーの一つです。

 

ベテランだからというのもあるし、絶対に「テキトー」が許容されないNICUでキャリアを開始した影響もあるかもしれない。

 

1000分の1ミリ単位の誤差が命を左右するNICU、常に緊張感をもっていたし何につけても細かくなければならなかった。

 

あれを知ってるからこそ、他のことは大抵はテキトーでいける!と思うようになるもの。

逆にNICU癖がずっと残存した結果、ずっと細かい先生もいたりしますが。。。

 

 

それはさておき、開業して15年以上が経過し(NICUのように)命に関わらないちょっとした相談事を多く受ける仕事を続けていて、たどりついた境地でもあります。

 

新米ママにありがちな、

「ミルクは1日○○cc飲まなければ」

とか

「睡眠時間は○○時間以上ないと」

とか

「体重は1日○○g増えてないと」

といった不安。

 

育児書やネットを調べればこういうのはいくらでも載ってて、真面目にやろうとすればするほど数字に踊らされて結局うまくいかなくて、それが育児疲れにつながってしまう。

 

真面目なママが陥りがちな落とし穴だよね。

 

開業医の僕らの役割ってのは、細かい数値目標を達成させることを至上とするNICUの医師とちがって、こういうママの不安を解消してあげることが一番の仕事なのだと思ってます。

 

特に数字ばかり気にされる真面目なママにかぎって、意外にも他のことに気づいていなかったりするから、そういうとこを教えてあげること。

 

 

子供が元気にニコニコしてりゃあ、ミルクの飲みが少なくたって、体重が減ったって、寝てくれなくたって、それでいいじゃん、なのです。

 

決して放置プレイじゃない、でもほどよくテキトーに、抜くところは抜くし目をつぶって良いところはつぶる。

 

そうやってママの精神的余裕を増やしてあげることが、結果として良い育児につながるものなのです。

 

 



 

 

最近、京都大学から面白い研究結果が出されてます。

 

幼児期の腸内細菌の種類と、その後の感情のコントロールや問題行動との間に関連があることが分かった、とうもの。

 

なにせこういう結果が出されると、僕なんかは

「またヨーグルトが売れるんだろな」

と邪推してしまいます。。。

 

 

まだまだ未知なことが多い腸内細菌、とりあえずヨーグルトを食っとけば良くなるぜ。

 

そのように宣伝してたくさんの商品が並んでるよね。。。

 

 

インフルエンザが流行している今時分などは「免疫を高める!」と謡ってるし、花粉症に時期になると「アレルギーに効く」と謡うようになる。

 

実に節操がない。。。

 

アレルギーなんて免疫機能が過剰に高まった結果ものなのにね、、、ヨーグルトが免疫を高めるのが事実ならば、アレルギーだって増えるはず。

間違っても免疫を高めるのにアレルギーを抑えるなんて、そんなムシのいい話があるわけない。

 

 

何にせよ腸内細菌はまだ未知なことが多く、今後もいろんな事実が明らかになっていくでしょう。

 

それに乗っかってる企業の宣伝に踊らされないことですね。

 

 



 

子供の添い寝は何歳まで?と聞かれることがあります。

 

明確な答えはありません。

 

 

欧米なんかは赤ちゃんのころから一人部屋だし、日本は長屋文化から添い寝が当たり前だった。

 

狭い部屋の中で、夜になったら布団を敷きみんなで川の字で寝て、朝になったら布団を片付けて食事もする。

 

欧米のように寝室は寝るだけの部屋、食事は食事する部屋、という発想が無かったわけです。

 

 

じゃ添い寝文化がない欧米の子供は愛着形成が乏しいかといえばそうじゃないし、添い寝文化の日本の子供は自律が遅くなるというわけでもない。

 

添い寝をいつまでするしないってのが子供の発達に何か明確な影響を与えるものでは、どうやらなさそうです。

 

 

ちなみにいびきがうるさく酒飲んで寝ると奇声を発して騒ぐらしく、そのため僕は早くから家族から隔絶された離れ部屋で寝かされてます。

 

 



 

小児科診療をしていてよくある光景が、

「ほら、ありがとうは?」

といった親御さんのセリフ。

 

とても大切なことだと思いますが、そもそも「ありがたい」という気持ちがあるからこそ「ありがとう」という言葉が出てくるわけですよね。

そういうシチュエーションになった時に反射的に挨拶のように発する言葉ではない、よね。

 

 

感謝の気持ちを持つこと。

 

これは僕が大切にしている座右の銘の一つで、自分の子供たちにも常日頃そう教えてます。

 

間違っても言わされる言葉ではないよね。

 

 

しかも、そうやって子供に「ありがとう」を言わせる親に限って、自分が普段から言えてなかったりする。

 

親の姿を見て子供は学ぶものなんだよ。

 

 



 

 

 

熱で小児科を受診に来たお子さんがいます。

 

まず検査をする。全部。

 

インフル・RS・アデノ・溶連菌、、、

 

綿棒を4本も5本も使って検査。

 

で、すべて陰性で「う~ん?これは何だろ??」と頭を抱えてる。。。

 

で、親御さんに「全部陰性だったので熱の原因はわかりませんね」と説明する。

 

 

まだ全然若手だったころバイト先でご一緒したベテラン(それこそ今の僕と同じくらいの年齢だったのかな)の先生が実際本当にこういう診療をしていて、若手ながら「コイツ大丈夫か?」と思ったもんです。

 

検査で見えるものなんて氷山の一角なのに、それしか見てねえんじゃねえの?と若手ながら思った。

 

 

まこれは昔僕が見かけたトンデモ医師のエピソードだけど、現代でもこういう診療してるとこ多くね??

 

 

昨今の発熱外来だって、発熱したらとりあえずインフルとコロナの検査。

 

何も考えない、何も説明しない、とりあえず検査。

 

患者さん側もあまり疑問に思わない。

 

で両方とも陰性だったから「ハイ良かったですね」な外来。はあ?

 

 

数限りある検査で分かる病気がすべて陰性だったから安心?

 

子供の熱の原因は多岐にわたるわけで、検査で分かるもの以外のほうが圧倒的に多いし、その中には髄膜炎や脳炎や白血病だって隠れてる。

 

綿棒で白血病は迅速診断できません。

 

 

良くも悪くもコロナ禍により「検査至上主義」にますます拍車がかかりそれが今でも続いてることに僕は、ある種の危機感を抱いてます。

 

危機感とは、こうやって重大な病気が見逃されることへの危機感と、医者が何も考えなくなり医療の質が低下していくことへの危機感です。

 

医療の質が低下した結果、待ち受けているのは・・・

 

 

 

 

 

パンに塗るあのマーガリン。

 

体に悪いものの代表格として今でもやり玉に挙げられてますね。

 

 

マーガリンは、もともと液状の植物油をパンに塗りやすい固形に加工されたもの。

 

その加工の過程でどうしてもトランス脂肪酸ができてしまい、それが体に悪いと言われてきました。

 

実際トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし心筋梗塞などの原因になる、体には入れるべきではない物質の代表格です。

 

なのでマーガリンはダメ、パンに塗るならバター、なんて今でも言われてたりします。

 

 

ところが実は、僕らが子供のころ食ってたあのマーガリンに比べて、現在のマーガリンはトランス脂肪酸は10分の1以下にまでカットされてるんです。

企業努力のたまものですね。

 

なので、となると飽和脂肪酸(これまた悪玉を増やす)を多く含むバターよりもどうかするとヘルシーだったりする。

 

 

昔の知識のままでいると様変わりしちゃってるよっていう良い例なわけですが、それでも僕は理由あってやはり子供にマーガリンを食わせません。