友だちがいない。
人とコミュニケーションをとるのが苦手。
みんなと一緒に遊べない。
そんな子を見ると、
「このままで大丈夫なのかな?」
「将来、ちゃんと社会に出られるのかな?」
と、親は心配になるかもしれません。
それについて、私は自分自身の経験からも、
「子どもの頃に人との関わりが苦手だったとしても、何とかなる」
と思っています。
私には友だちがいませんでした
私は子どもの頃、
友だちが一人もいませんでした。
幼稚園では、一人で遊んでいました。
小学校に入ってからも、
学校行事などで他の子と関わることはありましたが、
友だちと一緒に遊ぶ経験は、
ほとんどありませんでした。
ある時、近所の子どもたちが集まって、鬼ごっこをすることになりました。
私も参加したかったのですが、
「足が遅くて、みんなの迷惑になるから、見ているだけにして」
と言われました。
みんなが楽しそうに遊んでいるのを、私はただ見ていました。
また、村の行事のあと、
子どもたちがソフトボールをすることになったこともありました。
その日は、私も「打っていいよ」と言ってもらいました。
ところが、母から、
「あなたが参加したら迷惑をかけるから、やめなさい」
と言われ、グラウンドから連れ出されました。
私は運動が苦手でしたが、
その日はみんなが参加していて、
私も参加していいと言ってもらえた。
だから、
「どうして参加したらいけないんだろう?」
と、納得できない気持ちが残りました。
「自分は人と関わってはいけない」と思うようになった
ある時には、同級生から、
「家に遊びに来ない?」
と誘ってもらったこともあります。
私は行く気満々でした。
ところが、母から、
「あなたは人に迷惑をかけるから、行ってはダメ」
と言われ、行くことができませんでした。
そんな経験が重なるうちに、私は少しずつ、
「自分は人と関わってはいけない人間なんだ」
と思うようになっていきました。
中学生になっても、
高校生になっても、
友だちと遊ぶことは全くありませんでした。
そして、
友だちが一人もいないまま、
大人になりました。
大人になってから、人との関わり方に苦労しました
当然ですが、社会に出ると、
人と関わらなければなりません。
仕事をするにも、人と話す必要があります。
相手の気持ちを考えたり、
自分の考えを伝えたりする必要もあります。
しかし、私は子どもの頃にそうした経験を
ほとんどしてきませんでした。
そのため、大人になってから、
「どうやって人と話せばいいんだろう?」
「どう人と接すればいいんだろう?」
と、ずいぶん苦労しました。
それでも、社会に出れば、
人と関わらざるを得ません。
失敗したり、悩んだりしながらも、
少しずつ経験を積んでいきました。
「こう言えば伝わりやすいんだ」
「こういう時は、相手の話を聞けばいいんだ」
そんなことを一つずつ覚えていきました。
そうして、どうにかこうにか、
少しずつ人との関わり方がわかるようになってきました。
人との関わりが苦手でも人生は変えられる
私は今でも、
「人とたくさん関わるより、一人でいるほうが楽だな」
と思うことがあります。
たぶん、
もともと一人で過ごすことが
好きなタイプなのだと思います。
それでも、ビジネスをするようになると、
人と関わることがどうしても必要になります。
それも、
受け身ではなく、
自分が主体的に人と関わる必要があります。
だから今も、
「どうすれば相手に伝わるかな?」
「どうすれば気持ちよく話せるかな?」
と試行錯誤しながら、
人との関わりを増やしています。
それは、
子どもの頃には想像もしていなかったことです。
子どもの今だけを見て、将来を決めつけなくていい
もし今、
「うちの子は友だちがいない」
「人とコミュニケーションが取れない」
「一人で過ごしていることが多い」
「発達障害があって、この先が心配」
と思っている親御さんがいたら、
ぜひ子どもを自由にさせてあげて欲しいと思います。
子どもの今の姿が、
そのまま大人になった時の姿になるとは限りません。
今は人と関わるのが苦手でも、
今は友だちがいなくても、
今は一人で過ごしていても、
人生の中で少しずつ経験を重ねることで、
変わっていくことがあります。
だから、
無理に人と関わらせようとしなくても大丈夫です。
「友だちを作らなければ」
「みんなと遊ばなければ」
と焦らなくてもいい。
まずは、
「この子はこの子のペースで大丈夫」
と、温かく見守ってあげてほしいと思います。
子どもの頃に人との関わりが少なかった私でも、
大人になってから少しずつ学び、
人と関わりながら生きています。
だから私は、
「今できないからといって、将来もできないとは限らない」
と思っています。
子どもの可能性を、今の姿だけで決めつけない。
それは、
親が子どもにしてあげられる大切なことの
一つなのではないでしょうか。



