◆食べ物と飲み物の組み合わせ/美味しい飲み物の淹れ方まとめ
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今回も仕事柄お尋ねの多い、コーヒーミルの種類と、それぞれの違いについてです。
これからミルを揃えたいといった方の参考になれば幸いです。
メリット・デメリットのポイントを箇条書きにするか迷いましたが、文章で書くほうを選びました。
読みにくい部分があったらすみません…

《コーヒーミルを使う理由》
コーヒーは、焼いたそばから時間がたつほど酸化が進み、香りや風味を失いやすい性質を持っています。
粉にすると表面積=酸素に触れる部分が増え、保存している間にさらに急激に酸化が進むので、豆で保存し、淹れる直前に挽くことで直前までの酸化を粉よりも遅らせることができるんです。
(ところで酸化した酸味を、豆の酸味と間違われて避けられている方がまれにおられて、もったいないと感じることがあります。それについてはまた違う機会にお話しできればとは思いますが…)
そして均一に挽いたものほど、淹れた時の味のムラがなくなります。
粒の細かさに関してはまた長くなるのでこちらも別の機会にと思いますが、毎回同じ大きさに挽けると、味のブレも少なくなります。
そういうことを踏まえてどこまでこだわるか、求める性能で選び方が変わってきますので、今回はミルの大まかな種類や働きをご紹介したいと思います。
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コーヒーミルのおおまかな種類は、電動と手動の2つ。
それぞれの種類も様々なのですが、一般的に考えられるメリットやデメリットはこんな感じです。
●手動…電源不要で、音がうるさくなく、雰囲気を楽しめる。
ただし時間がかかり、ある程度の力が必要で、一度にたくさん挽くことはできない。
●電動…短時間で、一度にたくさん挽くことができる。
ただし音が大きく、据え置き型は場所をとる。
手動は臼歯で挽くタイプのみですが、電動はさらにプロペラ式・カット式・臼歯式・コーン式(コニカル歯)などに分かれます。
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【手動】
手動は、いずれも好みの挽き方が選べる臼歯式。
一度にたくさん挽くことはできませんが、電源不要で場所を選びません。
手に伝わる感触とともに、立ち込める挽きたての香りを楽しめます。
価格はメーカーものでも2000円前後から販売されていて電動に比べるとお手頃。
(とは言えこだわれば数万円のものまであります)
手に持った時の重さや、本体の持ちやすさ、ハンドルの形やその回しやすさ、蓋・収納性・材質・使用場所(アウトドア用)などに合わせて、デザインも価格も様々です。
ちなみに私が一番最初に使っていたのは、回しやすく、手が痛くならない筒型の写真右のものでした。
箱を引き出すタイプと違って、粉を取り出す時の粉の飛び散りが少ない仕様と、手ごろな価格が決め手になりました。
【プロペラ式の小型電動ミル】
プロペラ式は、食品用のミキサーのような底で回転する刃で粉砕します。
粒の大きさはスイッチを入れている時間で調整しなければならず、挽きムラを少なくするには上下に振りながら挽く必要があります。
そういうことから、毎回ムラなく全く同じ大きさに挽こうとすると難しい面があります(しかもその時間は豆によっても変わります)。
ただ電動タイプの中でも小型で、持ち運びやすいので棚などにも収納しやすい場合が多く、価格も数千円からと手頃です。
各メーカーから販売されていますし、これだけでもミルを持たないよりは格段に風味に差が出るので、まだ本格的にコーヒーにはまるかわからないという方も試してみる価値はあると思います。
【据え置きタイプの主な電動ミル】
●コーン式/コニカル歯…片方の歯が円錐状(コニカル)になっていて、もう片方の平らな歯とすり潰すイメージです。細挽きが得意。
●臼式…フラットな二枚の歯でコーヒー豆をすり潰すイメージです。
●カット式…歯で切る(カットする)ように挽きます。
それぞれ歯の形や材質によって粒度や豆に対する影響は変わってきますし(業務用も合わせればさらに違う方式のものも存在します。)、調整も種類によって数段階から数十段階までとものにより幅広く、どれが良いかというのも結局はよくそれぞれの仕様を見て選ぶことになるのですが…
いずれも短時間で均一に挽くことができ、調整が簡単で、本格的にコーヒーを楽しめます。
ただし据え置きタイプは場所をとりますし、音も大きく(ものにより静音性を高めたものもあります)、家庭用でも一万円前後から数万円程度までと手頃な価格ではありません。
【番外編・エスプレッソ用ミル】
エスプレッソを淹れるには、パウダー状の極細挽きに対応したミルが必要になります。
高額なので、どこまで性能にこだわるかによるところで値段の幅も大きくなるのですが、いずれにしてももし目的がエスプレッソ用ということであれば、まずはその性能を持つものを探すところから始まります。
(価格は一万円から数十万円ほど。)
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コーヒーミルが欲しいと思ったら、置き場所・使う頻度・どの器具に使うのか・求める性能・目的・価格・使用するシーン・デザイン(見た目の恰好の良さ以外に粉受けの使いやすさなども重要)など、総合的なバランスを見ながら選ぶことになります。
毎回誰でも均一に挽くことができるのは、プロペラ式以外の電動ミル、または手動のミルです。
でもプロペラ式だけでも、淹れる直前に挽くことができるという点で、あるのとないのでは風味に大きな差が出ます。
もし日常的にコーヒーを飲む機会が多く、これからも長く本格的に楽しみたいのであれば、ぱっと買える値段ではありませんが、据え置きタイプの電動ミルを持っていても損はしないと思います。
業務用が小さくなったような内容なので壊れにくく、実家にあるカリタのカット式のものも25年ほど毎日使い続けていますが一度も壊れておらず現役です。
また平日の朝は忙しいからと粉で買われていく方の中にも、休みの日だけは自分で豆を挽いて楽しみたいから手動やプロペラ式を持っている、という方もお見かけすることがあります。
自分のために淹れるコーヒーは自分がおいしいと感じるものが一番です。
生活スタイルに合ったミル選びの参考になりましたら幸いです。