「学ぶ」ことは「書く」こと | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

真面目に脱線話@リンガランド英語塾

英語や芸能など、思いついたことを適当に書いていくという、そういうブログです。

先週のことをちょっとだけ思いかえしてみてください。先週の1週間で、手で文字を書く機会がどれくらいあったでしょうか。



インターネットの発達で大きく変化した生活習慣の1つに、あまり手で文章を書かなくなったことあげられます。コミュニケーションの重心がSNSとメールへ移っているので、当然の流れでしょう。



「先週はほとんど手書きはやっていない」という人がいてもおかしくありません。





ところで、昨日の朝刊で、今年の4月に実施された小学校6年生と中学校3年生を対象にした全国学力テストについて書かれ、文法や計算を中心におおむね学力の回復が見られた、地域差も縮小してきたと報道されています。



「ゆとり教育」が招いた学力低下の影響はいまだに根深いのですが、その後の試行錯誤のおかげで全体的に良いほうに向かっているようです。今後さらなる改善が期待できるでしょう。



全国学力テストでは、別の面で興味深いデータが報告されています。



それはネットやケータイやスマホの使用時間が長いほど、成績が低くなる傾向が見られたことです。すべての科目について、使用時間が長いほど成績が低くなっているのです。



たとえば中3の数学Aで比較すると、4時間以上使う生徒(全体の10.8%)の正答率が55.7%だったのに対して、使用時間30分未満の生徒(全体の15.8%)の正答率は72.7%だったそうです。国語Bで比較すると、4時間以上が42.5%なのに対して、使用時間30分未満の生徒の正答率は55.3%だったそうです。



小6の算数Aでも4時間以上の正答率は66.6%に対して30分未満は79.8%と、国語Bが43.6%に対して57.6%と、かなりの差がありました(いずれも、Aが基本中心、Bが応用中心です)。ゲームに関しても同じような傾向が見られたそうです。



なぜそのようなことが起こるのでしょうか?





以前、NHKテレビの『クローズアップ現代』でこれに関したことが取り上げられました。本ブログでも触れています(→過去ログ)。



そのときの趣旨を私見を交えて私なりの言葉でごく簡単にまとめると、以下のようになります。



携帯メールをやる時間が長いほど生徒の成績が悪い傾向がある。それはメールからは、言外の『含み』などが除かれ、文脈のない短い文(あるいは単語)のやりとりになるので、脳がほとんど使われない時間が長引くから。しかも、すぐに返信しなければいけないので、相手の返事を待つだけの『何もしていない時間』があり、それが毎日続くと無為な時間が膨大なものになる。



以前、ゲーム時間(その前はテレビ時間)の長さが問題になったことがありますが、ゲームはゲームで頭が使います。テレビもそれなりに集中して見なければ筋が追えないし、笑えないので、脳を鍛える面では、携帯メールほど無為ではありません(リンクしたブログ記事では、「メールばかりやっている子供は携帯電話を取り上げたほうがいい」とまで書いていました。我ながらびっくり)。



そうやって考えていくと、携帯メールよりさらに短いやり取りが増えそうなLINEは、とくに子供の教育を考えれば最悪のアプリです。



もちろん、単なるコミュニケーションツールとして使うぶんには問題ありませんが、それに毎日、数時間を費やしているのであれば、そのぶん「考えない時間」を確保し反復しているようなものです。



そもそも脳をさほど使わなくて済むからこそ、何時間もぶっつづけてやれるわけです。



ただし、私は「LINEをやっている時間なぞあれば勉強しろ」などと言いたいのではありません。「もっと脳を使おう」と言いたいのです。勉強は、言ってしまえば二の次です。



では、どうすればいいのでしょうか。



私がおすすめしたいのは、手書きで字を書くことです。




脳の活性度は、脳内の血流量を機械で見てはかります。携帯メールを打っても脳はほとんど活性化しませんが、手で字を書こうとしたとたん活性化します。普段は意識していませんが、私たちが紙に字を書くとき「どのペンで」「そのノートに」「どの場所に」「どれくらいの大きさの字で」「どんな形式で」など、膨大な情報を一度に処理しなければならないからです。



思考力をつけたければ、なんとかして「手書きで文字を書く」という習慣を身につけることも有効な手立てです。大人ならお礼状をはがきにするとか、手紙を出すようにするなどという方法があります。上記の『クローズアップ現代』では、社員の「日本語力」向上にために、漢字の書き取りや、文章をノートに写すことや、音読などを実践している効果を上げている職場が取材されていました。



でも、子供の場合はそうもいかないでしょうが、ノートをとる習慣をつけるのであればもうすこしやりやすいのではないでしょうか。





学校に通うお子さんがいる方が勉強ぶりを見たかったら、ノートを見せてもらうといいでしょう。ノートがきれいである必要も整理されて必要もありません。板書をそのまま写してあってもかません。



大事なのは、ほんのちょっとでいいので、先生の言ったことを何かしら自分の言葉でまとめてあるかどうかを見極めることです。それさえあれば、脳をフル活用して勉強している証拠と考えていいでしょう。



もちろん、ノートはとらないのに成績の良い生徒さんもいます。勉強する内容をすでにわかっていて、授業は確認しているだけだとノートは必要ありません。この場合は例外です。



ただ、実際は何をメモしたらいいかわからないからノートがとれないというケースがほとんどでしょう。授業内容が「次から次へ流れている情報」だととらえると、何をメモしたらいいのかわかりませんし、メモすべき事が多すぎて面倒になってくるでしょう。ノートをとるには、何を話しているのかがわかっている必要があります。



ノートをとろうとするだけで、「要するに何が言いたいのだ」と考えるようになります。「できるだけ楽をしたい」というのは人間の自然な性質ですから、ノートをとる際でも、なるべくたくさん書かないで済まそうとします。だから、「要するに」を考えるようになります。文字など汚くていいし、文字量もごく少なくてかまいません。とにかく「書く」ということが大事です。



1つの方法として、「あなたの勉強していることが知りたいからノートを見せて」と言う方法があります。さらに、ノートに書いてあることに関して質問して説明してもらうと授業の復習にもなりますし、次のやる気にもつながります。




自分の関心がある科目1つでかまわないので、ときどきノートを見せてもらうといいと思います。



書くためには言葉が必要です。言葉が必要になれば、無意識に言葉をインプットしようとします。その繰り返しが思考力を磨きます。










ネイティブ発想でやりなおし英文法-リンク


にほんブログ村 <br /><br /><br />英語ブログ 英文法へ にほんブログ村 英語ブログ やり直し英語へ




Image(s): FreeDigitalPhotos.net



【告知】
ディスカヴァー・トゥエンティワンからマイケル・マハルコ著の翻訳書『クリエイティブ・シンキング入門』を出版いたしました。日本ではロジックの大切さが強調されていますが、世界的な趨勢はロジックにとらわれずに、自由な発想でクリエイティブに活動するほうへと流れています。

それを実践するのがクリエイティブ・シンキングです。本書はクリエイティブ・シンキングを身につけるための最良の入門書です。ビジネスやアカデミズムの最先端で活躍していく方はぜひご一読ください。定価は2400円+税です。





真面目に脱線話@リンガランド英語塾



本書がなぜ今の日本に必要なのかを書きました。ぜひご参照ください(→過去ログ)。