旦那様とのカウンセリングの本題に入る前
先程、玄関先で「見えたもの」について…
お話をする事にした。
手に持っていた長いもの。突き刺さった棒。
そして…頭に被っていた黒い物の話。
玄関の扉を開けた瞬間、重なって見える
「現実ではない服装」が、御本人の前世や
守護霊さんと関係があるという事を説明
した上で「何が見えたのか?」を話すと…
徐々に彼の「目の光」が強くなり、話を終えた
後、どちらかというと…霊感やスピリチュアル
というものに対して、若干慎重なタイプの彼
が口火を切ったのだった。
彼はこう言った。
『私、以前から…
弓道 をやっているんです。』
手に持っていた長いもの。
突き刺さった棒。
そして…頭に被っていた黒い物。
彼がその昔・・・前世で
弓を引いていたのは、決して間違いでは
なかったのだろう。
その時代、武士として戦いに生きた者は
やはりどこか武骨で今も「サムライ」として
の血が流れている様だ。
彼もその一人。
最初から少し不思議な話でスタートしたのだが
そこは男同士。
会話の中で垣間見る事が出来たのは、決して
上手は言えないが、表裏がなく、決して偉そうに
することなく、他人を貶め(おとしめ)て自己評価
を上げる様なところの欠片もない…
彼の人柄だった。
こういう男は信用できる。
逆に・・・人前で「オレは凄い」と言う奴ほど
大したことはなく、腰抜けが多い。
自分の利益の為には小刀を振り回すが
いざと言うその時…誰かを守る為、刀を
抜けない奴なのだ。
彼は…愛する者、守るべき者や国の為に
その弓を命懸けで引いてきたのだと思う。
そんな彼の笑顔から、武道家特有の「凄み」
というものを感じずにはいられなかった。
少し人見知りをする彼が心を開くには、少し
時間が必要だった。
その為に私は全開だったのだが(笑)
異国での仕事のこと、慣れない生活のこと
そして…自分の仕事の為とはいえ、日本の
生活のいくつかのコミュニティを捨ててまで
ついて来てくれた奥様のこと。
彼女が異国の生活で「こんなことで困っている」
という問いに、彼なりに彼女に気を遣いながらも
どんな風に答えを与えればいいのか…声を掛けて
あげれば良いのかわからなかったらしい。
ここは、日本にいる男性諸君
も良く理解してあげて欲しい。
彼女が欲しかったのは…決して「答え」
ではなかったのだ。彼に聞いて欲しかった
だけなの…かも知れない。
男性は、質問を受ければ、それに対する
正しい「答え」を与えなければと思い…
女性は、男性がちゃんと聞いてくれれば
気が済むというイキモノ。
気が付けばそれが「行き違い」となって
いつしか二人の「溝」になったりするの
だが…彼等も決して例外ではなかった
ようだ。
彼が彼女に思う「思いのたけ」をできるだけ
引き出そうと頑張ってみると、それはそれで
ぽつぽつと出てきたのだが…そのひとつ
ひとつの裏側に「彼女を思うが故」の気持ち
がある事が良くわかった。
彼自身も気付いていなかったその…「思い」
非常にプライベートな部分なので、ここでは
あえて書く事はしないが、彼と夢中で話を
しながら、常に感じていたのは…
これを彼女に伝えてあげなければならない
ということだった。
しばらくして、彼女がサロンに戻ってきた。
彼女が僕等を見て…何かを感じたのは
すぐにわかった。
男同士の理解し合えた「空気感」と
いうのだろうか。
もし、彼がいけ好かない奴だったら…
もしかしたら、結婚生活を見直した方が
良いよと言っていたかもしれない(笑)
今度は彼が外に時間を
潰しに行く番。
玄関まで彼を見送り、扉を閉めた後
彼女に言った最初の言葉は…
つづく

