言語習得の研究、特に日本語と英語の二言語習得(バイリンガル)を専門としている私としては、これまでの先行研究で多く説明されている二言語習得の『同時型』と『後続型』の言語能力到達度の違いを身をもって体験してきました。

 

よく言われるのは言語習得には「敏感期」というものがあり、ある年齢前だと自然と身につく能力が、ある年齢をすぎるとなかなか習得できないということです。以前は「臨界期」とも呼ばれ、言語能力のある部分(特に発音を含む音声再生能力)はある年齢をすぎると習得できないとまで言われていました。

 

確かに日本人の方が英語を話す時、どうしても発音がネイティブとは違うと思うことは多々あります。そういう方はある程度の年齢に達してから(多くは中学生になってから)英語に触れた方々で、音声によるインプット・アウトプット(聞く 話す)の量が少なく英語を話したり、声を出して読むと英語らしさがなくなってしまいます。

 

私は(言い訳がましいのですが)30年以上前に、日本で通訳や映像翻訳の仕事をしていた時の方がずっと英語は上手でした。ここで私がいう「英語が上手」というのは、人が聞いた時「ネイティブっぽい発音で話す」という意味です。その頃は「何を話す」かではなく「どう話す」かばかり気にして、鏡に向かって英語と日本語を話し、テープ(当時はカセットテープ)に録音し聞き返していました。今は日本語を教えているのに、日本語も教科書を読み上げるとかではなく、普通に話す時は、たどたどしくなってしまったし、英語もあとから聞き返すと嫌になるくらい下手です。

 

それに引き換え、娘はふだん、親や友達と話す時には口下手な印象ですが、人前で話したり、録音を手伝ってもらうと、どちらもネイティブだと思われるレベルです。

 

英語に関していうと夫は「本当に24年アメリカに住んでるの?」というレベルですが、特に発音で苦労しているのがVが入った単語だそうです。Seven とか、volleyballは絶対聞き取ってもらえないと言っていました。そしてSalad(サラダ)もほぼ通じないと言っていました。

 

そういう私も30年以上アメリカに住んでいて、幼少期はイギリスにもいたのに、いまだにwaterが通じないことがあります。イギエリス英語とアメリカ英語は「water」の発音が違うことで有名ですが、私の場合、そういう問題ではなく根本的に発音が悪いんだと思います。そしていつも笑い話になるのが、スーパーマーケットでEggplant (🍆ナス)を探していた時、どうしてもわかってもらえなかったエピソードです。

 

娘は笑いながら、「パパとママでレストランに行って

 

Seven Water and an Eggplant Salad 

 

を注文したら、何が出てくるんだろうね〜。」と言っています。

最近はレストランの注文もsiriに話しかけるのも娘に頼りきっています。娘より長く英語を話しているのに英語を習得しきれていないまま、日本へ帰国することになるのでした。

 

 

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