先週の金曜日20日に聴きに行った、兵庫芸術文化センター管弦楽団PAC 第167回 定期演奏会のことを書きます。指揮はPAC初登場の原田慶太楼さん、プログラムは前プロが、伊福部昭の「SF交響ファンタジー第1番」とソリストにレイ・チェンを迎えてのコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲。メインプロが武満徹の「弦楽オーケストラのための3つの映画音楽」とプロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲より抜粋版でした。

尚、伊福部昭の「SF交響ファンタジー第1番」は当初予定のコルンゴルの「劇的序曲」から原田さんの意向で変更されたようです。

 

出演 

指揮:原田慶太楼

ヴァイオリン:レイ・チェン

管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団

 コンサートマスター:田野倉雅秋

 

プロフラム 

前半

伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番

コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調

 第1楽章 モデラート・ノービレ 

 第2楽章 ロマンス - アンダンテ 

 第3楽章 フィナーレ - アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ 

後半

武満徹:弦楽オーケストラのための3つの映画音楽

 第1曲 訓練と休息の音楽 - 『ホゼー・トレス」より-

 第2曲 葬送の音楽 - 「黒い雨』より-

 第3曲 ワルツ - 『他人の顔』より-

プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲より(抜粋)

 第1組曲 第2曲 情景

 第2組曲 第2曲 少女ジュリエット 

       第1曲 モンタギュー家とキャピュレット家 

 第1組曲 第5曲 仮面 

       第6曲 ロメオとジュリエット 

            第7曲 タイボルトの死

 第3組曲 第6曲 ジュリエットの死 

 

アンコール

(ソリスト)ウジェーヌ・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ短調 Op.27-2 

第1楽章 前奏曲

(オーケストラ)プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲より第3組曲 

第2曲 朝のダンス

 

最初の曲は伊福部昭の「SF交響ファンタジー第1番」。オケの編成は14-12-10-8-6。

超有名な「ゴジラ」のテーマに「キングギドラ対ゴジラ」「宇宙大戦争」「フランケンシュタイン対地底怪獣」などが続く曲です。

冒頭から原田慶太楼さんが全開メラメラ若いオケもノリノリで金管も鳴りまくり。

コンサートのオープニングに相応しい曲で、コルンゴルの「劇的序曲」がどんな曲か知りませんが、こちらに変更になって良かったように思いますグッ

 

続いて、レイ・チェンによるコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲。

この曲を聴くのは、23/3 ジョン・アクセルロッド指揮・京響の定演(★)での三浦文彰くんの演奏以来。

プログラム冊子によれば、コルンゴルトは1920年初演のオペラ「死の都」で不動の名声を得たけれど、1930年代にユダヤ系ゆえにナチスの台頭による迫害から逃れるため、 ウィーンからハリウッドに移住、その後、多くの映画音楽を手掛け人気を集めた作曲家。それでも、クラシック音楽の作曲も忘れず、その作品に映画音楽を自由に転用する特権を得て、書かれた作品の一例が、このヴァイオリン協奏曲とのこと。

 

ソリストのレイ・チェンについては、僕はお名前のみチラシ等で見たことがありましたが、演奏を聴くのは初めて。2009年エリザベート王妃国際コンクールで優勝された方で、会場にはファンの方も多数おられるようにでした。

 

オケの編成は12-10-8-6-6となり、レイ・チェンがニコニコ明るい表情で颯爽と登場。パッと華やいだ雰囲気がいいチョキ

映画音楽を転用した一例というのが良く分かる聴きやすい曲で、レイ・チェンの伸びのあるヴァイオリンが心地よく響きましたルンルン

カーテンコールでは、原田さんが客席にもっと拍手を!と腕をグルグル回してリクエストする中、登壇し、客席に向かって爽やかな笑顔で御礼の言葉を述べてくれ、アンコールは、原田さんが指揮台に座って見つめる前で、イザイ。ここでは、しっかりしたテクニックも観ることが出来ました。

 

後半の1曲目は武満の「弦楽オーケストラのための3つの映画音楽」。

僕はこの曲の 第3曲 ワルツ - 『他人の顔』より-、のみ、21/1に井上ミッキー指揮・京響ニューイヤーコンサート(★)で聴いたことがあります。

オケの編成は14-12-10-8-6に戻り、タイトル通り、弦のみ。そして、原田さんの拘りで、立奏。

武満作品は聴きにくい苦手なものも多々ありますが、今回の曲は映画音楽だけあって、メロディーが比較的明確で良かったです。特に第3曲のワルツが綺麗に思えましたキラキラ

 

次は、プロコのロメジュリですが、武満を立奏としたため、椅子を再度配置する必要があり、その間に原田さんがマイクを握ってMC。

今回のプログラムは全て、映像を音楽で表現している作品。音楽だけで情景を表現するって凄いですよね、みたいなことを中心に、TVでみるようにやや早口でしゃべりまくってました爆  笑

 

で、最後は、プロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲より抜粋。

前日の読響のチャイコ「ロミジュリ」に続き、同じシェイクスピアの戯曲を題材にした作品です。

3時間ほどもあるバレエ音楽なので、演奏会では抜粋されることが常で、僕は、22年6月に現田茂夫さん指揮・日本センチュリー響の豊中名曲シリーズ(★)、同年10月に同じく日本センチュリー響による演奏を秋山和慶さん指揮の定期演奏会(★)で、そして、一昨年4月の「関西6オケ!2024」(★)で沖澤のどかさん指揮・京響の演奏を聴いたことがあります。

指揮者により選曲が異なりますが、「モンタギュー家とキャピュレット家」「仮面」「ロメオとジュリエット」「タイボルトの死」などはよく取り上げられているように思います。

オケの編成は14型で着席。演奏は、若いPACを原田さんが上手く煽り、「モンタギュー家とキャピュレット家」なんかは迫力もあって良かったです音譜

アンコールも「ロメジュリ」で 第3組曲 第2曲 朝のダンス。

カーテンコールでは原田さんは満面の笑みで大きく客席に手を振りながら退場。

僕が彼を観るのは、23/8京響の定演(★)以来でしたが、派手なアクションを伴うアメリカンな指揮は益々健在でしたニコニコ
 

 

開演15時、休憩20分を挟み、終演17時10分。

若干サイドバルコニーなどに空きがあり、客入りは80~90%。
前半のみ聴いて休憩時間に関係者入口のほうに入られ、後半は戻ってこられませんでしたが、IPS細胞の京大・山中伸弥先生がご婦人と来られていました。

 

カーテンコールのみ、いつも通り撮影可

 
 

以下は、リハから初日公演までの関連Xのリンクです。