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いやぁ~、凄かった!
でも……正直、もっとワクワクしたかった(笑)

 

ノーラン版IMAX

映画『オデュッセイア』

 

映画『オデュッセイア』公式|9月11日(金)日本公開

 

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9月5日、話題の超大作映画『オデュッセイア』の先行上映に行ってまいりました!

池袋・グランドシネマサンシャインのGTテクノロジーは、チケット争奪戦に見事撃沈(笑)。

そこで今回は、109シネマズ川崎の大画面&大音響で、古代ギリシャの壮大な世界を堪能してきました!

 

さあ、ここからはいつものように、ほくとの主観100%。

気ままに・わがままに(笑)、本編レビューをぶつけたいと思います!

あくまでも個人の感想ですので、あしからず。

 

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■ 作品情報

2026年/アメリカ作品/172分

 

<監督>

クリストファー・ノーラン

<原作>

ホメロス『オデュッセイア』(古代ギリシャ叙事詩)

 

<主なキャスト>

 

★オデュッセウス(マット・デイモン):

イタカ島を治める「知略の英雄」。

 

★テレマコス(トム・ホランド):

父の帰りを待ち続ける息子。

 

★ペネロペ(アン・ハサウェイ):

20年間、夫を待ち続ける妻。

 

★アンティノウス(ロバート・パティンソン):

ペネロペに迫る求婚者。

 

★ヘレネ/クリュタイムネストラ(ルピタ・ニョンゴ):

ギリシャ神話に登場する「世界で最も美しい女性」とされるヘレネなど、物語の鍵を握る人物を演じる。

 

★キルケー(サマンサ・モートン):

部下を豚に変えてしまう魔女。

 

★アテナ(ゼンデイヤ):

オデュッセウスを導く知恵と戦いの女神。

 

 

★カリュプソ(シャーリーズ・セロン):

オデュッセウスを愛し、7年間引き留める女神。

 

■ 内容

トロイア戦争を終えたイタカの王オデュッセウスは、愛する妻と息子が待つ故郷への帰還を目指します。

 

映画『オデュッセイア』トロイの木馬シーンを考察!オッペン ...

 

しかし神々の怒りを買った彼の前には、一つ目の巨人や魔女、荒れ狂う海の怪物など、幾多の試練が立ちはだかる。

 

 

 

一方、王の不在が続く故郷では、王妃ペネロペに求婚者たちが群がり、息子テレマコスも窮地に追い込まれていた。

 

 

トロイア戦争から数えれば、故郷に帰るまで実に20年。

 

オデュッセウスの過酷な帰還の旅が始まります。

 

**********************

そうそう、あの名作『2001年宇宙の旅』。 

原題は『2001: A Space Odyssey』。 実はこの「Odyssey」、ホメロスの『オデュッセイア』を意識したタイトルなんです。

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■ 劇場鑑賞は必須!できればIMAXで……そして膀胱との戦い(笑)

前回の記事でも書きましたが、この作品の映像と音楽のシャワーを浴びたいのであれば絶対に映画館、できればIMAXシアターでの鑑賞をお勧めします

 

echo🍀 on X: "一夜明けて映画「オデュッセイア」一般公開初日 ...

 

 

ノーラン監督のこだわりが詰まった巨大スケールの映像は、やはり大きなスクリーンで観てこそです。

配信を待ってスマホや小さな画面で見るなんて、本当にもったいないと思える作品です。

109シネマズ川崎の巨大スクリーンと圧倒的な音響に包まれると、一瞬で古代ギリシャの過酷な海へ引きずり込まれました。

 

そして……約3時間、172分。

しかもインターミッションなし。

観る前は、

「大丈夫か、ほくとの膀胱!?」

とハラハラしていましたが(笑)、けっこう映画に引き込まれてしまうと、トイレのことなどすっかり忘れていたのです。

思っていたほど長さを感じることもなく、最後まで面白く観ることができました。

そして無事膀胱は、最後まで耐え抜きました!

 

 

■ 正直な「あら探し」?

往年の映画ファンとしての物足りなさ

本作は前述したように、トロイア戦争を終えたオデュッセウスが、故郷イタカへ帰還し、長い間待ち続けている妻ペネロペと息子テレマコスのもとへ戻るまでの物語です。

 

ところが、その帰還の道のりは決して平坦ではありません。

 

 

一つ目の巨人や魔女、

恐ろしい海の怪物、

そして神々の怒り……。

 

次から次へと襲いかかる試練を乗り越えながら、オデュッセウスは故郷を目指します。

 

 

これだけ壮大な物語を、ノーラン監督が約3時間(172分)の中にうまくまとめたのは、やはりあっぱれだったと思います。

 

 

そして、ようやくイタカへ戻ってから待ち受ける、妻ペネロペをめぐる求婚者たちとの戦い。

ここも見応えがあり、素晴らしかったと思います。

この作品、世間の評価も高いようですね!

 

またノーラン作品にしては、けっこう素直な展開だったなぁ……というのも、ちょっと意外でした。

もちろん時間軸を行き来するところはありますが、ノーラン作品としては比較的わかりやすいと思いました。

 

……と、ここまでは大絶賛モードでしたが、ここからは予告通り、ちょっと残念だったところも率直に書いてみたいと思います。

 

あら探しをしたいわけではありません。

あくまで、往年の映画好きとしての個人的な本音です。

 

シャーリーズ・セロンをはじめ、各エピソードに登場する豪華キャスト陣の顔ぶれは本当に見事。

ところが、過去に観た同じ題材の作品などと比べて、冒険譚としてのハラハラ・ドキドキ感という点では、少し物足りなさを感じました。

 

その理由が、

「各エピソードの掘り下げが、どうにも浅かった」

ということです。

 

昔からの映画ファンなら、同じ題材を扱ったカーク・ダグラス主演の『ユリシーズ』(1954年)をご存じの方もいるかもしれません。

 

 

ちなみに「オデュッセウス」は英語読みでは「ユリシーズ」です。

CGなど存在しなかった時代の『ユリシーズ』。

最初に見たのはテレビの画面ではありましたが、ほくと少年は、怪物や試練の一つひとつに、

「うわっ!大丈夫か!?」

と、ハラハラ・ドキドキしながら見ていたのであります(笑)。

 

 

それに比べると今回のノーラン版は、壮大な映像で描かれているのに、神々や怪物とのエピソードが意外と「さらっと」流れていってしまった印象です。

 

もちろん、これだけ壮大な物語を約3時間に収めることを考えれば、仕方がないのもわかります。

 

しかも、後で詳しく書きますが、原作の各エピソードには実にいろいろな出来事があるんですよね。

こうした映画をきっかけに、歴史や神話の世界に興味を持つ方もいるでしょう。

だからこそ、

「そこ、もっとじっくり見たかった!」

と思ってしまうんです。

 

でも、そこまで描いていたら、3時間ではとても収まらないでしょう。

いやはや、何とも贅沢な悩みです(笑)。

というのが、正直なところなんですよね。

 

■ オデュッセウスは、ただの「冒険ヒーロー」ではない!

ここで少し、オデュッセウスという英雄について触れておきたいと思います。

 

オデュッセウスは、単純な力自慢の英雄ではありません。

彼の最大の武器は、

「知恵」と「策略」。

あの「トロイの木馬」の策を考えた人物としても知られています。

 

 

アキレス(2004年の映画『トロイ』ではブラッド・ピットが演じました)とは、また違ったタイプの英雄なんですね。

ちなみに、アキレスを中心に描かれるのがホメロスの『イリアス』です。


一方、今回の主人公オデュッセウスを描いたのが『オデュッセイア』です。

 

そして原作には、そんなオデュッセウスの「知略」と「人間臭さ」がたっぷり詰まっています。

 

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※ここからラストの重要なシーン、少しネタバレがあります。

未見の方はスルーしてください!

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● 故郷イタカへの帰還と「弓の試練」

ついに故郷へ辿り着いたオデュッセウス。

しかし、館は妻ペネロペを狙う不埒な求婚者たちに占領されていました。

 

映画オデュッセイアの解説とトリビア完全版 | 映画の秘密ドットコム

 

妻ペネロペもまた、ただ待っていたわけではありません。

「義父の葬礼用の布が織り上がったら結婚する」

と偽り、昼に織っては夜にほどくという気の遠くなるような知恵で、長年求婚を拒み続けていたのです。

この夫婦、揃って知恵の塊すぎる……!

 

 

ある時ついに限界が訪れ、彼女が提示したのが、

「オデュッセウスの強弓を引き、12本の斧の穴に矢を通せた者と結婚する」

という最終試練。

 

しかし、誰一人としてオデュッセウスの弓を引くことができません。

ところが、落ちぶれたボロ布姿で潜入したオデュッセウスが正体を隠して弓を構え、見事に矢を放つ――。

 

 

12本の斧の穴を次々と射抜いていくシーンは、文句なしのクライマックスです!

 

 

……ただ、非常に見応えのある名シーンだったからこそ、映画ではさらっと展開してしまったのが、少し勿体なく感じました。

 

思わず心の中でツッコんでしまったのは私だけでしょうか。

「もしこれが『RRR』のラージャマウリ監督だったら、ここだけで十数分溜めに溜めて、矢が穴を抜ける瞬間を凄まじいスローモーションで劇的に魅せたんだろうな……(笑)」

 

ノーランらしいドライでスタイリッシュな手際も格好良いのですが、あのカタルシスをもう少しじっくり味わいたかった!

というのが、往年の映画好きとしての正直な本音です。

 

 

■ ほくと的まとめ

 

ノーランが描きたかった「本当のテーマ」とは?

さてさて、ここまで長々と書いてきましたが……

ここから、ほくとなりに感じたことをまとめてみたいと思います。

 

 

私が求めていたエンタメ性のあるワクワク感には、少し物足りなさがありました。
でも、ここでふと、

「なぜノーラン監督は、今この時代に『オデュッセイア』を映画化したのだろう?」

と、自分なりに考えてみました。

 

ノーラン監督が、この古代ギリシャ神話を通して今この時代に描こうとしたもの。

 

それは、

「帰還」と「ゼウスの掟=もてなしの心」

だったように感じられました。

 

● 「帰還」

オデュッセウスは、トロイア戦争を終えて故郷へ帰ろうとします。

その旅は約10年。

戦争から数えれば、実に20年。

 

 

その間に、オデュッセウス自身も、故郷も変わってしまいました。

 

しかし妻ペネロペは、求婚者たちに囲まれながらも知恵を絞り、夫の帰りを信じて20年間、耐え続けていたのです。

それでも、

「家に帰れば、すべてが元通りになる」

わけではありません。

 

20年という歳月を経て、変わり果てた者同士が、それでも互いを想い、受け入れ合う。

 

単なるハッピーエンドではない、この物語の切なさと人間臭さに、何とも言えない余韻が残りました。

 

● 「ゼウスの掟=もてなし」の心

そして、もう一つ気になったのが、古代ギリシャにおける

「もてなし」

の考え方です。

 

『オデュッセイア』の世界では、旅人や見知らぬ客人を手厚くもてなすことが、とても大切なこととされていました。

これは単なる「親切」ではありません。

それが、「ゼウスの掟」ともいえる、神聖なルールだったんですね。

 

正直、私はこの映画を観るまで、「ゼウスの掟」という言葉は知りませんでした。

 

旅人を粗末に扱うことは、ゼウスの怒りを買うことにもつながる。

だからこそ、身分の分からない旅人であっても、まず食事や寝床を用意し、敬意をもって迎える。

そんな「客人をもてなす心」が、この物語のあちこちに登場します。

 

 

そして、この「もてなし」を考えると、ペネロペに言い寄る求婚者たちの存在も興味深いところです。

彼らは屋敷に何年も居座り、ペネロペへの求婚を続けながら、オデュッセウスの財産で食事や酒を楽しんでいました。

つまり、「ゼウスの掟」を逆手に取っていたともいえるんですね。

 

●古代の「もてなし」は、今の時代にも通じる?

自分とは違う人。

見知らぬ人。

そんな相手を、最初から敵だと決めつけない。

 

これって、今の時代にも通じるところがあるんじゃないでしょうか。

人はどうしても、相手のほんの一部分を見ただけで、

「この人はこういう人だ」

と決めつけてしまうことがあります。

そんなことを考えていたら、

「人って、見えている部分だけでは分からないよなぁ」

なんて、ふと思ってしまいました。

 

 

●そして、最後に残った問い

映画を観終わって劇場を出たあと、ふと考えてしまいました。

「これは、単なる冒険映画ではないのかもしれないな」

と。

神々や怪物が登場する壮大な物語でありながら、ノーラン監督が描こうとしたのは、意外にも神話の世界そのものではなく、そこを生きる人間だったのかもしれません。

もしかすると、だからこそノーラン監督は、あえて神々を前面に出しすぎず、人間そのものを描く作品にしたのかもしれません。

 

もちろん、これはあくまで私の勝手な解釈ですが(笑)。
そう考えると、映画を観終わったときに感じたことも、少し納得できるんですよね。

 

 

●それでも、やっぱりワクワクしたかった(笑)

とにかく、映像の迫力はすごかった!

これは間違いありません。

だからこそ、

「映画館で観てよかった!」

と、心から思える作品でした。

 

Review: Yes, we're still arguing about Nolan's The Odyssey ...

 

ただし……

もう少し冒険としてワクワクしたかった!

これも、紛れもない本音です(笑)。

 

それも含めて、今回は一切の忖度なし。

「凄い映画」なのは間違いない。
でも、「大好きな映画」になったかというと、そこは少し違う。

そんな気持ちを込めて、今回は

 

評価5点満点中3.8点。

 

ほくとの気ままな感想でした!

みなさんも、ぜひ劇場へ足を運んでみてくださいね。

 

もちろん、

トイレ対策と、お近くの映画館(出来ればIMAXシアター)のチェックはお忘れなく!

 

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最後までこの長~いブログ記事をお読みいただいた、いや、たどり着いた方(笑)、本当にありがとうございます!

 

*余力の残っている方は以下もおすすめです(笑)

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■おまけ

原作『オデュッセイア』の怒涛の試練をおさらい! 

 

あまり歴史や神話に詳しくない方向けに、映画では描ききれなかった原作のヤバい試練たちをざっくりまとめました。映画を観たあとの復習や、これから観る方の予習にどうぞ(笑)。

 

 

「こんなことまであったのか!」

と思っていただければ幸いです。

*間違っていた点ありましたらご指摘くださいね。

 

● キュクロープスの島

一つ目の巨人ポリュペーモスに捕らわれたオデュッセウスは、自分の名を

「ウーティス(誰でもない)」

と偽り、巨人が酔い潰れた隙に目を潰して脱出します。

誰もおらぬ」と名乗った男!オデュッセウスが巨人を倒した策略 ...

激痛に悶える巨人が

「誰でもない(ウーティス)にやられた!」

と叫んだため、駆けつけた仲間の巨人も

「誰にもやられてないなら大丈夫だな」

と帰ってしまうという見事な知略!

 

……なのですが、脱出後に調子に乗って

「俺の名はオデュッセウスだ!」

と本名を叫んでしまい、巨人の父・ポセイドンの激しい怒りを買うことに(笑)。

頭はいいのに、最後に見栄を張ってしまう。

この人間くささこそが、オデュッセウスの魅力なんですよね。

以前観た映画『ユリシーズ』では、巨人ポリュペーモスがワインを飲んで「ボーノ、ボーノ(旨いうまい)」と言っておいしそうにワインを飲んでいたのが、今でも印象に残っています。

オデュッセイアは英雄オデュッセウスの冒険譚!あらすじ徹底解説 ...

 

● アイオロスの島

風の神アイオロスから、航海の邪魔になるあらゆる暴風を閉じ込めた袋をもらいます。

ところが部下たちは、それを宝物だと思って開けてしまう。

結果、風が吹き出して船は故郷から遠ざかることに。

「なんで開けるんだよ!」

と思わずツッコミたくなる展開です(笑)。

 

● ライストリューゴネス人の島

今度は、鎧に身を固めた巨大な戦士たちに襲われます。

映画オデュッセイアの解説とトリビア完全版 | 映画の秘密ドットコム
原作では「喰人巨人族」とされるライストリューゴネス人です。

映画では、森の中から突然現れた巨人たちにオデュッセウスたちが襲われ、船団は壊滅的な被害を受けることに。

 

オデュッセウスの船だけが、なんとか脱出に成功します。

旅はますます過酷になっていきます。

ライストリューゴーン族 - Wikipedia

 

 

● 魔女キルケーの島

今度は魔女キルケーの登場です。

 

昔見た映画では、あっという間に部下たちを豚に変えていましたが、今回のノーラン版では、粘土細工をこねるようにして、人間を豚へと変えていくんです。

いやぁ、なんという力技でしょうか(笑)。

 

🎦映画好きのブラック企業社畜🎞🍿 on X: "#オデュッセイア ...

 

ところが、オデュッセウスは神の助けも借りながらキルケーの魔法を破り、部下たちを救出。

ここまでは「さすがオデュッセウス!」なのですが……

 

 

なんと、その後キルケーと親しくなり、1年間もこの島に滞在(笑)。

「いやいや、早く帰らなくていいの?」

と思わずツッコミたくなります。

 

でも、このキルケーの島での滞在は、その後の冥界への旅にもつながっていく重要なエピソードなんです。

 

● 冥界

ここは、原作と映画でかなり描かれ方が違うエピソードです。

原作では、オデュッセウスは死者の国・冥界へ向かいます。

そこで予言者テイレシアースと会い、これからの旅について重要な助言を受けることに。

さらに、亡くなった母の霊とも再会します。

 

映画でも冥界の場面は登場します。

土の中から死者たちが次々と現れる、ちょっとゾッとするような印象的なシーンです。

 

ただし、原作にあるテイレシアースとのやり取りや、母との再会などは大幅に省略され、映画ではオデュッセウスの過去や戦争で亡くなった仲間たちとの対峙という、ノーラン監督独自の描き方になっていたかと思います。

怪物や魔女との冒険だけではなく、死者との対話まで描かれている。

『オデュッセイア』って、本当に盛りだくさんなんですよね。

 

 

● セイレーンの歌声

その歌声を聴いた者を狂わせ、船を事故へと誘う恐ろしい怪物セイレーン。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』をはじめ、数々の映画や作品の元ネタとしても超有名なシーンですね!

 

 

ここでオデュッセウスは、部下たちの耳を蝋(ろう)で塞ぎつつ、なんと

「自分だけはマストに体を縛りつけ、歌を聴く」

という命懸けの作戦に出ます。

自分も耳を塞げば安全なのに、

「どうしても歌を聴いてみたい」

という彼の知的好奇心と執念が凄まじい!

ある意味、好奇心旺盛ですね(笑)

 

 

狂乱して

「縄を解け!」

と暴れ叫ぶオデュッセウスを、耳を塞いだ部下たち(聞こえるわけありません(笑))が、オデュッセウスの叫びをよそに船を漕ぎ続けるという、緊迫感とシュールさが同居した屈指の名シーンです。

 

 

 

● スキュラとカリュブディス

船ごとすべてを呑み込む巨大な大渦、カリュブディスと、海の怪物スキュラ。

 

 

この二者択一の海峡を突破する、作中屈指の極限状態です。

ここで迫られるのは、

「全員で渦に突っ込んで全滅のリスクを冒すか」

それとも、

「スキュラ側を進み、数人の部下を犠牲にしてでも船を生き残らせるか」

という、あまりにも残酷な決断。

 

オデュッセウスは船を生き残らせる道を選びますが、その結果、6人の部下が犠牲になってしまいます。

リーダーとして背負う

「命の選択」。

これは、かなり胸の痛い試練です。

 

怪物スキュラの犠牲と神の怒り!オデュッセウス一行を襲った破滅 ...

 

● カリュプソの島

部下をすべて失い、たった一人で漂着した島で待ち受けていたのは、美しき海の女神カリュプソ。

ここでオデュッセウスは、なんと7年間も島に引き留められることになります。

 

映画では、原作を知らずに観た人からすれば、

「ん? このシャーリーズ・セロン、きれいだけど一体なにもの!?」

と混乱しつつ、

「部下を失った直後に美女の楽園で7年も何やってるの!?」

と思わずツッコミたくなる怒涛の展開(笑)。

 

 

ですが、彼女から

「永遠の若さと不死」

を約束されてもなお、彼の心は常に故郷と妻のもとにありました。

 

豪華な神の誘惑を蹴ってでも、

「泥臭い人間として家族のもとへ帰る」

ことを選ぶ。

そこには、オデュッセウスの執念と孤独が浮き彫りになっているんですね。

 

(画像すべてお借りしました)

 

**************

 

さてさて、本当にここまでお読みいただいた皆さん……

果たして、オデュッセウスと同じように、ここまでたどり着いた方は何人いらっしゃるのでしょう?(笑)

長~い記事に最後までお付き合いいただき、本当に感謝です。

 

ありがとうございました!

 

 

 

 

「ムカデ人間」にする? それともリドリー・スコット?

 

映画『ラスト・サバイバー』

 

 

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今回もU-NEXTポイントの有効期限が迫っていたため、ポイントを消化して映画館鑑賞へ行ってきました。

どこで観ようかと探していたところ、気になるニュースをキャッチ。

 

なんと横浜駅西口にある老舗映画館「相鉄ムービル」が、9月30日をもって閉館するとのこと。

それに伴い、8月28日から「ムービルグランドフィナーレ」という特別企画が始まり、37年間の感謝を込めて30作品もの名作・話題作が特別上映されるよう。

 

そのラインナップを見て驚いたのですが……

なんと、過去にこのブログでも取り上げたトラウマ映画、

『ムカデ人間』

が入っているではありませんか!

 

 

 

私は以前、配信ではそのシリーズ全てを鑑賞しております。もちろんブログもアップ済み。ただ劇場では鑑賞経験がないので

「あの狂気の世界を映画館の大スクリーンで観たら、どうなってしまうのか……」

という興味と、

「いや、劇場で観る勇気があるのか?」

という葛藤が(笑)。

 

当日まで『ムカデ人間』にするか真剣に迷ったのですが、最終的には巨匠リドリー・スコット監督の最新作、

『ラスト・サバイバー』

に落ち着きました。

いやぁ~ムカデ見ておけばよかったかな?

 

前置きが毎度のことながら長くなりましたが、さっそく感想にいってみましょう!

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⚠️ ここから先はネタバレを含みます。

未鑑賞の方はご注意ください。

 

■作品情報

2026年製作/119分/PG12/アメリカ

<原題>

The Dog Stars

<監督>
リドリー・スコット

 

<キャスト>
ジェイコブ・エロルディ
ジョシュ・ブローリン
マーガレット・クアリー
ガイ・ピアース
アリソン・ジャネイ ほか

 

■内容〜荒廃した終末世界を生きる〜

謎のパンデミックによって人類の大半が死滅し、文明が崩壊した世界。

生き残った人々は、わずかな資源を巡って奪い合い、殺し合う殺伐とした日々を送っていました。

 

ラスト・サバイバー | 劇場公開最新作予告編 配信中 | Disney+

 

コロラド州の飛行場を要塞化した拠点で暮らす、パイロットのヒッグ(ジェイコブ・エロルディ)と、元軍人のバングリー(ジョシュ・ブローリン)。

 

 

ふたりは共同戦線を張り、迫りくる襲撃者から身を守りながら、なんとか生き延びています。

ヒッグの心の支えは、愛犬ジャスパーの存在と、亡き妻の記憶。

 

 

そんなある日、ヒッグは愛機であるセスナの無線で、過去に一度だけ受信した謎の音声信号のことを思い返します。

もしかすると、

「どこかに感染を免れた、安全なコミュニティが存在するのではないか?」

 

 

世界の終わりに希望を見出したヒッグは、愛犬ジャスパーとともにセスナで未知なる空へと飛び立つ決意を固めるのですが……。

 

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■生き残るためには、誰も信用できない

この世界では、人間そのものが脅威です。 

物資を求めて移動すれば、よそ者から襲撃される。 

外へ出れば、凶暴な動物にも襲われる。

 

 

「人間がほとんどいなくなった世界なら、少しは平和になるのでは?」

 そんなことはありません。 

むしろ、生き残った人間たちは、 

「殺すか、殺されるか」

 という厳しい状況に置かれています。

 

 

そんな中、最愛のパートナーであった愛犬ジャスパーをある出来事で失い、深い失意の底にいたヒッグは、あるトラブルから山中へ不時着してしまいます。

 

そこで出会ったのが、人里離れた場所で暮らしていた父親と娘でした。 父親のポップスと、その娘シーマです。

 

 

最初は警戒しながらも、ヒッグは二人と行動をともにするようになります。

 そこで、ヒッグの世界に少しずつ変化が生まれていきます。

これまでヒッグの支えだった愛犬や妻の記憶——失うことばかりだった彼の人生に、新たな人とのつながりが加わっていくのです。

 

■「モルモン教」と「メノナイト」——文明崩壊後の生き方

そして、物語の中で個人的にとても興味深かったのが「宗教」をめぐるやり取りです。

 

 

作中、元軍人のバングリーは、ヒッグがセスナで関わりを持つある生活共同体のことを

「あんなモルモン教徒どもに関わるな」

と嫌悪感を露わにして突き放します。

 

 

しかし、実際にヒッグがセスナで飛んで物資を届け、密かに交流していたのは、モルモン教ではなく「メノナイト」の共同体でした。

 

*(メノナイトに関して)

詳しいことを知らなかったので少し調べてみると

メノナイトはキリスト教の伝統的な一派で、モルモン教とは全く別の宗派です。

 

アーミッシュの男性の黒いベスト…フックとアイのメノナイト ...

 

彼らはもともと電気や現代技術に深く依存せず、農業などを中心とした質素で自給自足的な共同生活を営んできた人々のようです。

 

ここに、映画の非常に皮肉で面白い対比が描かれています。

文明に依存していた人々が崩壊によって一気に困窮し、奪い合う狂気に陥った一方で、もともと文明に頼っていなかったメノナイトの人々は、世界が滅びても以前と大きく変わらない生活を静かに続けているのです。

 

銃と暴力で自衛し「誰も信用しない」バングリーの生き方と、助け合いと信仰によってコミュニティを維持するメノナイトの生き方。

 

この「正反対の価値観」の対比が、物語の後半でヒッグたちが選ぶ道とも深くつながっていきます。

 

■ 謎の無線の先にあった「グランド・ジャンクション」

『ブレードランナー』など名作を手掛けた巨匠リドリー・スコットが手掛けるディストピア作品。 一体どんな展開が待っているのか、興味津々で観ていました。

しかししかし…… 正直に言うと、中盤あたりまでは大きな起伏もなく

「う〜ん、どうしたの!?」

という感じ(笑)。

まじに今回は外れたかなと思っておりました。

 

ところが、物語が大きく動くのはヒッグが謎の無線の発信地へ向かってからです。

山奥の生活にも魔の手が伸び、襲撃される。

 

 

危機一髪で脱出したヒッグ、シーマとその父親が向かった先。それが、謎の無線の発信地、グランド・ジャンクションでした。

 

殺伐とした世界を見続けてきたヒッグにとって、そこは「希望の場所」のように見えました。

 ところが、そこで目にした光景に驚きます。

 

Jacob Elordi Goes Full Action Hero In The Dog Stars' Intense ...

 

これまでの荒廃した世界とは、まるで正反対。

 そこの代表者はスチュワーデスの制服に身を固めている。 

カラフルなバーとあふれるお酒。

 優雅にゴルフの練習まで嗜む華やかな人々。 

 

 

BGMに流れるのは『Fly Me to the Moon』。

この曲は個人的には好きな曲です^^

なんと、スチュワーデスの制服に身を固めた人物が口ずさむのですが、なんともいえない不気味さを醸し出していました。

 

あまりに浮世離れしたその光景……

頭に浮かんだのは「ブレードランナー?」の世界。

そして、映画『シャイニング』のあの豪華なホテルの中で、バーテンダーがいてパーティが開かれている場面。 

 

華やかなのに、どこか異様で不気味な世界が同時に浮かびました。今回のグランド・ジャンクションにも、そんな強烈な違和感を覚えました。

 

■ しかし、甘い夢の終わりと「現実」

水もある。

 食べ物もある。

 人もいる。 

荒廃した世界とは思えない、夢のような場所。

 

 

しかし…… もちろん、そんな都合のいい甘い話ではありませんでした。冷凍庫で保存されていた肉の数々は……ここでは恐ろしくて言えません(ネタバレにもなってしまいますしね)。

 

そこで明らかになるのは、大規模な復興コミュニティなど存在しないという事実と、謎の無線の正体です。 

 

あの通信は現在進行形で救援を求めているものではなく、かつて発信された「過去の残り香」にすぎませんでした。

 

ヒッグが夢見ていた「失われた文明の復活」という淡い期待は打ち砕かれます。

 

■「おぉ~、ここからがリドリー・スコットだ!」……と思いきや?

「 ここからリドリー・スコットの真骨頂(怒涛のクライマックスや、ド派手な展開)が炸裂するのか!?」

 

ところが…… う~ん。 

長くは続かなかったのです(笑)。

 

もちろん映像は素晴らしい。 

荒廃した世界のロケーションも素晴らしい。 

グランド・ジャンクションの異様な雰囲気もいい。

 役者さんたちの演技も最高です。

 

でも、「ここから一気に来るぞ!」と期待したところで、物語は静かなヒューマンドラマのまま着地していき、思ったほどの爆発力がなかったのでした。 

巨匠の作品だけに「もうひと波乱あるのでは」と期待してしまった分、ここはちょっと残念(物足りない)ポイントでした。

 

 

■そして、最後にヒッグが選んだもの

そして物語の最後。

ヒッグは、グランド・ジャンクションのような「特別な場所」に希望を見つけたわけではありません。

 

 

むしろ、彼がたどり着いたのは、

人間同士が助け合って暮らす共同体

でした。

そこにはメノナイトの人々もいます。

 

武器を持ち、自分たちだけで生き残ろうとするバングリー。

人とのつながりを求めるヒッグ。

そして、助け合いながら暮らすメノナイト。

 

それぞれの生き方が並べられています。

愛犬ジャスパーも、亡き妻も、もう戻ってきません。

 

それでもヒッグは、失ったものを抱えながら、新しい人とのつながりを選んでいきます。

 

ラストでは、ヒッグとシーマが空を見上げます。

そしてヒッグは、愛犬ジャスパーを思わせる星に、その名前をつけます。

ここで、原題の

「The Dog Stars」

にもつながってくるんですね。

 

失ったものを取り戻すことはできない。

でも、その記憶を胸に抱きながら、新しい人生を生きていく。

そんな静かなラストでした。

 

■ほくと的まとめ

それなりに良い作品なんだけど……何かが足りない。

 

キャストも良い。

映像も素晴らしい。

終末世界の描き方も印象に残ります。

 

でも、観終わって

「これは凄かった!」

とか

「これは心に残った!」

とまではならなかったんですよね。

 

あくまでも個人的な意見です^^;

もう少し、何か欲しかった……。

 

とはいえ、この作品が描いているのは、孤独の中でただ生き延びるサバイバルではありません。

 

 

傷つきながらも人とつながり、失ったものを抱えながら、それでも新しい希望を見つけていく。

そんな静かな人間ドラマなのだと思います。

 

派手な展開を期待すると、少し物足りなく感じるかもしれません。

個人的には、リドリー・スコットという監督への期待が大きすぎたのかもしれません(笑)

 

評価:5点満点中3.5

(画像すべてお借りしました)

 

 

映画「オデュッセイア」

IMAXで観てきました。

ブログ記事は近日公開予定!……たぶん(笑)

 

映画『オデュッセイア』公式|9月11日(金)日本公開

 

いやぁ~、観てきましたよ!

 

今回は9月11日の日本公開に先駆けて、先行上映で一足早く鑑賞してきました。

いやぁ~、今からワクワク……ではなく、

実際に観てきました!(笑)

 

■「オデュッセイア」ってどんなお話?

原作は、あのホメロスによる有名なギリシャ叙事詩「オデュッセイア」。

「トロイの木馬(ウイルスではないほうですw)」で有名なトロイア戦争の英雄、オデュッセウスが、10年もの過酷な漂流を経て、故郷イタケへの帰還を目指す物語です。

 

単なる冒険譚にとどまらず、人生における普遍的な教訓や、人間というものについても描かれた、まさに古典中の古典。

そんな名作を、あのクリストファー・ノーラン監督が、いったいどんな映画に仕上げたのでしょうか?

これは観る前から、かなり楽しみにしていました。

 

■全編IMAXで撮影された、史上初の長編映画

今回の「オデュッセイア」で、まず驚かされるのが、

長編映画史上初となる、全編IMAX®フィルムカメラ撮影。

ノーラン監督といえば、映画館の大きなスクリーンで観ることに、とことんこだわる監督です。

 

自分は以前、IMAX上映なら、どこの映画館で観ても同じように楽しめるものだと思っていたんですよ。

ところが、調べてみると、どうやらそうでもない。

スクリーンの大きさや上映設備によって、楽しめる画角などが異なるんですね。

 

Sailesh (@shivanirvana001) on X

  • 左:普通のスクリーン
  • 中:通常のIMAX(1.90:1)
  • 右:IMAX GT(1.43:1)

日本で、1.43:1の大きな画角に対応したIMAXレーザー/GTテクノロジーを導入しているのは、

グランドシネマサンシャイン 池袋
109シネマズ大阪エキスポシティ

の2館だけ。

 

つまり、この2館なら「オデュッセイア」で撮影された1.43:1の広い画角を、そのまま楽しむことができます。

「せっかくなら池袋で観たい!」

そう思ってチケットを狙ったのですが……

案の定、即満席!

いやぁ~、すごい人気です(笑)。

 

■今回は109シネマズ川崎で鑑賞!

ということで今回は、昨日9月5日の先行上映で109シネマズ川崎へ。

IMAXのスクリーンが神奈川県内では一番大きく、私が一番おすすめしたい劇場です。

 

池袋には行けませんでしたが、せっかくのノーラン最新作。

大きなスクリーンで、しっかり堪能してきました。

 

そして、実際に観終わってみると……

いやぁ……映像の迫力は凄かった。

「これは映画館で観てよかった!」

そう思わせてくれる作品でした。

 

ぜひ、この迫力と臨場感は映画館で体感していただきたい!

そして、できればIMAX上映をおすすめします。

小さな画面では、この迫力と臨場感はなかなか味わえないと思います。作品の価値が半減してしまうかも。

 

本編では、

・ノーラン監督は「オデュッセイア」をどう描いたのか
・一つ目の巨人やセイレーンなど、あの有名なエピソードはどう描かれているのか
・そして、全編IMAX撮影の映像を実際に観て感じたこと

など、じっくり書いてみたいと思います。

 

映画「オデュッセイア」の本編レビューは近日公開予定です!

いつになるかはわかりませんけど(笑)

 

それでは、本編レビューもお楽しみに……と言いたいところですが、果たして、楽しみにしている人はいるのでしょうかねぇ(笑)

まあ、そんなことは気にせず、書きたいと思います(笑)