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まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

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↑眼窩 鼻腔内リンパ腫を寛解して7年以上のいちごちゃん

 

高齢のイヌやネコにおいても、病理検査を行うべきかどうかは慎重に判断する必要がありますが、結論から言えば「年齢だけで見送るべきではない」と考えます。

腫瘍や慢性疾患が疑われる場合、確定診断が得られるかどうかで、その後の治療方針や生活の質(QOL)が大きく変わるからです。

例えば腫瘍であっても、良性か悪性か、進行の速さはどうかによって対応は異なります。外科手術を選択しない場合でも、内科的な緩和ケアや経過観察の精度を高めるうえで、病理検査の情報は非常に重要です。また、飼い主にとっても「何が起きているのか」を理解できることは、不安の軽減につながります。

 

【病理検査の問題点】

 

一方で、高齢動物では全身状態や基礎疾患の影響を考慮しなければなりません。麻酔や侵襲を伴う検査はリスクとなるため、細胞診など比較的負担の少ない方法を選ぶ、あるいは検査を行うことで本当に治療選択が変わるのかを見極めることが重要です。

つまり大切なのは、「検査ができるか」ではなく「検査によってその子にどんな利益があるか」という視点です。

 

高齢であっても、その子らしい生活を守るために必要な情報であれば、病理検査は大きな意味を持ちます。年齢だけで諦めるのではなく、状態や目的に応じて柔軟に判断していくことが求められます。

 

【飼い主さんのできること】

高齢の子は、積極的に治療をして、QOLが下がることもあります。

 

【当院での治療】

がんの疑いのある子は、炎症反応があるので、それを下がる治療をします。

・高濃度ビタミンC点滴

・有機ゲルマニウム

・重曹療法

・食事療法

・丸山ワクチン

 

などです。

このようなことをすると、体が変わって劇的寛解もあります。

 

 

 

 

特に点滴で投与する「高濃度ビタミンC療法」は、がんの治療の補助療法の一つとして議論されています。


■高濃度ビタミンCとがんの関係

通常、ビタミンCは「抗酸化物質」として知られています。しかし、高濃度(特に点滴)になると逆に“酸化作用”を持つことがポイントです。

  • 血中で過酸化水素(H₂O₂)を発生

  • 正常細胞は分解できる

  • がん細胞は分解能力が低い


がん細胞に選択的なダメージを与える可能性

■ビタミンCに対する考え

ビタミンCは非常に重要です。

① 抗酸化作用

  • 活性酸素を除去

  • 細胞のダメージを軽減

② コラーゲン合成

  • がんの浸潤・転移の抑制に関与する可能性

③ 免疫サポート

  • 白血球機能の強化


「大量に使うことで体の防御力を高める」という考え方


■臨床的な現実

獣医療・人医療どちらでも共通ですが

  • 劇的な「治る治療」ではない

  •  状態改善・生活の質向上には寄与するケースあり

■飼い主さんのできること

 
がん治療で、高濃度ビタミンC点滴やビタミンCの内服をすることで治療効果があがることが期待です。
がんは、炎症反応なので炎症を起こさないようにしましょう。

 

 

↑これは、なんでしょうか? ダニに噛まれているようにも見えます。

 

私たちは、がんの子を多く診察しています。

上記のような写真のとき、あなたならどうしますか?

 

もふもふちゃんをよく触っていると、なにかできていることがわかると思います。

そのとき、以下のようなときはすぐに取った方がいいです。

 

・色が黒い(メラノーマの可能性があります)

・できものから血が出ている

・できものが日に日に大きくなってきている

・もふもふちゃんが気にしている

 

などがあれば、小さいうちにとっておくと安心ですね。

 

【当院の治療】

・鎮静剤をして、局所麻酔

・レーザー治療

 これぐらいの大きさだと、縫合しなくても大丈夫

 

上記の写真は、マージンを取って手術をして病理検査に出しました。

結果、これはメラノーマでした。

 

その後の治療

・丸山ワクチン

・ルペオール

 

などで治療をしています。

獣医学も進歩しています。早期に発見して、飼い主さんが医学的に正しい知識を持っていれば、寛解できる時代になりました。

 

 

 

私たちの動物病院には、胆管炎や肝疾患、慢性膵炎の子が多く来院されています。

他院ではウルソやステロイド剤が処方されることが多いですが、長期的なステロイド使用に不安を感じる飼い主さんも少なくありません。

 

また、肝疾患は初期段階では症状が乏しく、血液検査を行わなければ気づきにくいのが特徴です。では、なぜ初期から治療を行う必要があるのでしょうか。

 

それは、慢性的な炎症が続くことで、将来的に腫瘍性変化へ進行するリスクがあるためです。炎症は早期にコントロールすることが重要です。

 

【当院の治療】
・高濃度ビタミンC点滴

・食事療法

・アルカリ化療法
・重曹療法
・幹細胞培養上清液
・有機ゲルマニウム

 

これらの治療を組み合わせることで、症状の改善を目指します。

 

【飼い主さんにできること】
6〜7歳を過ぎたら、定期的な血液検査を行いましょう。

細胞のダメージを見る項目

  • ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)・GPT
  • → 肝細胞が壊れると上昇(最も重要)
  • AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)・GOT
    → 肝臓+筋肉の影響も受ける

■ 胆道系(胆汁の流れ)を見る項目

  • ALP(アルカリフォスファターゼ)
    → 胆汁の流れが悪いと上昇(犬は特に上がりやすい)

■ 肝臓の機能を見る項目

  • 総ビリルビン
    → 黄疸の指標
  • アルブミン
    → 低いと肝機能低下を疑う
  • 総コレステロール
    → 肝機能や胆汁うっ滞で変動

■ より詳しく見る検査(必要に応じて)

  • 総胆汁酸
    → 肝機能の感度が高い
  • アンモニア
    → 重度の肝不全で上昇

■ ポイント

  • ALT上昇=肝細胞ダメージ
  • ALP上昇=胆汁の流れの問題
  • アルブミン低下=肝機能低下(進行例)

■ 臨床的に大切なこと

肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、
・ 数値が上がっていても無症状が多い

だからこそ
・ 定期的な血液検査が早期発見のカギ

 

 

肝臓の数値に異常が見られた場合は、早めに対応することが大切です。早期発見・早期対応が、肝臓がんや胆管がんのリスク低減につながります。

 

 

 

私たちの動物病院には、胆管炎、肝臓病、慢性膵炎の子が多く診察に来ています。

 

他院では、ウルソやステロイド剤をもらうのですが、長期にステロイド剤を使うことに悩む人が多いですね。

 

そして、肝臓病の初期は、血液検査をしないとわかりにくいです。

なぜ、肝臓病の初期から治療をしないといけないのか?

 

それは、がん化しやすいからです。

がんは、炎症反応なので初期のうちに火だねを消しっておくことは大切ですね。

 

【当院の治療】

・高濃度ビタミンC点滴

・重曹療法

・幹細胞培養上清液

・有機ゲルマニウム

 

このような治療をすることで、上記の症状が改善されます。

 

【飼い主さんのできること】

 

6、7歳になったら、定期的に血液検査をして肝臓の値が正常値でない場合はすぐに治療を始めてください。

そうすれば、肝臓がん、胆管がんになる確率を減らすことができます。

 

 

 

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↑眼窩 鼻腔内リンパ腫で寛解して7年が過ぎたいちごちゃん

 

がんの子の確定診断は、病理検査です。

 

病理検査とは、その部分の組織を取ることなので、取るが難しいこともあります。

たとえば、口腔内にできていて、麻酔や鎮静をかけないといけない場合は、シニアの子、慢性腎不全の子、心臓病の子などは、病理検査はできにくいです。

 

それで、血液検査をすれば、わかることがあります。

・クロナリテー解析

 これだと、リンパ腫かどうかの判断ができます。

・Ht

・Hb

・ALB

・TP

上記が低値

 

・CRP(犬)

・SAA(猫)

上記が高値

 

だとがんの疑いがあります。

 

ALBやTPが低値の子は、消化器官にがんができている可能性が高いです。

 

病理検査ができなくても、レントゲン検査やエコー検査や血液検査を合わせて、もふもふちゃんの状態を獣医師に推測してもらいましょう。