日本の皆様
おはようございます。
今日はかなりがっかりしてしまい、
本来ならばあまりネガティヴなことは、ここに書きたくないのですが、
心のうちに留めておくと、もっとぐるぐると憤りがトグロを巻いてドロドロしてきそうなので、
この場に吐き出してしまおうと思います。
師匠が亡くなったのは日本へ出発する前だったのだが、二十年近く働いた工房の、師匠と共に用いてきた道具類の中から、形見分けして欲しいものを、師匠のお兄さんの奥さんに、メッセージで伝えていた。
道具の名前と物が一致しないと言われて、
それでは、IDRUSの25周年イベントの時に、誰かをお店に寄らせて、写真を撮って説明します。
と伝えて帰国した。
6/24、フィレンツェで、サン ジョバンニ の祭日がそれにあたり、
その時に、日本人の友人にも、石留職人にも、フェスタに行くかと問い合わせ、行くなら道具の写真を撮って欲しいと連絡したが、
皆、フェスタの連絡が来ていないと返事があった。
おかしいなぁと思いながらも、
何らかの事情で25周年イベントはできなかったのかもと解釈して、
そのまま、連絡を取り合わないまま、イタリアへ戻って来た。
師匠のお母さんから連絡があり、先ほどお宅にお邪魔して来たのだが、
お願いしていたものはほぼ全て他の人の手に渡っていたことが分かる。
これで、かなり落ち込んだ。
工房で長く慣れ親しんできたもの、アレッサンドロが使っていたものが、私の手元に来れば、
これからも彫金師として仕事を続けていく上で、どれだけ心強かっただろうか?
私が日本帰国中でフィレンツェにいなくて、お店と工房の片付けを手伝えなかったから、こうなったわけだが、
メッセージで伝えておいたことは、まるで何もなかったかのようにことが進んだということが、とても残念だった。
師匠のお母さんから商品やモデルなどについて、たくさん質問を受け、
見て分かる範囲で、答える。
モデルや試作のほとんどは、金ではなくて、シルバーで作られていたが、チェーンなどには金が混じっていたので、その辺りを伝える。
モデルは、そのまま残しておけば、またゴム型を作って作品として使用できるはずだが、それらはまとめてシルバーとして溶かされるようだ。
「もしも誰かIDRUSを継ぐことになった時、そのモデルは役立ちますよ。」
と一言付け加える。
世の中から消えてしまうということは、その後のことには何も介入できないということ。
ああ、違う次元で生きているアレッサンドロは、この状態を見てどう思っているのかな?
と少し、寂しくなる。
残された商品のプライスリストを渡された。
IDRUSを愛していた顧客の方々で、もう今後は作られないだろう商品たちを購入したい方があれば、
是非その方に届くお手伝いができれば、嬉しい。
そういう気持ちで、アレッサンドロのお母さんと話を続けた。
そして、昨年母親が亡くなった後の片付けのことを思い出す。
何も考えずに、兄と一緒に黙々と処分していたなぁ。
そんな自分にばちが当たったんじゃないかとさえ、思えて来た。
母の思い出の物を欲しかった人がいたかもしれないのに、私は忙しさにかまけて、配慮が足りなかったかもしれない。
この自分が蔑ろにされたような気持ちを、同じように感じていた人がいたかもしれない。
結局、人間は自ら体験してみないと、不条理な出来事さえ、人ごとにしか感じないものなのである。
さあ、私はこの経験を糧としてまた一歩踏み出していこう。
意思をはっきりと伝える努力は、外国人であるからこそ、もっとはっきりと強くする必要があること。
そして、誰かの立場に立って考えることも。
特に後者は自分に足りないことだと、肝に銘じよう。
ギルランダ サークルペンダント 925シルバー ジルコニア 西洋彫り
皆様今日は、ちょっとネガティヴなブログを、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
VersiColori
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