13歳になった長女は、
「やらなきゃいけないの?」
と、クリスマスツリーの飾り付け同様、全然乗り気ではない。
のりのりの、次女とは大違いで、ちょっと寂しい気もする。
そうは思えども、こうやって女三人で、今年の健康を願って、お雛様を飾れるということも、ある意味で大変ありがたいことだ。
ささやかな毎年の繰り返しを、しっかりと胸に刻む。
夜は、Under16のテニスの大会、一回戦に皆で出かける。
長女のクラスメイトのアンジェラも一緒だ。
この親友は、フィリピン人で、せっかく二年間同じクラスで仲良く過ごしたというのに、今年の6月に母国フィリピンに帰ってしまうという。
先日の団体戦での女子シングルスの勝利を彼女に捧げたくせに、結果を残せず、涙していた長女は、
彼女の前で、15歳の相手と戦うことになる。
試合前の練習を見ても、明らかに相手の方が格上である。
ところが、試合開始前にベンチにやってきた時に、
「勝てるかも!」
と長女はのたまう。
「こいつすごいなぁ!」
内心、感嘆した。
試合は接戦、打ち込む相手に3-3、4ー4とスコア的には拮抗していたが、内容的には長女が劣勢だった。
コーチはついてきていないので、私と主人がアドバイスする。
私は
「あなたは相手みたいに打ち込む必要はないから、とりあえず、全部コートに入れるつもりでラリーミスしないこと。ミスしていいのは、チャンスが来た時にアタックをかける時だけ。」
そして主人。
「相手はフォアが良くて、ほとんどフォアで得点を取られている。できるだけバックハンドにボールを集めてみるといい。」
いつもは親の言うことに耳を貸さない長女だが、今日は親友アンジェラの手前、どうしても勝ちたかったのか、アドバイスを実践しようとしていた。
そして、主人の言ったように、相手のバックハンドに打ち返すよう努めはじめる。
これが功を奏したのか、ミスの少なかった相手がミスを重ねるようになり、第1セット逃げ切る。
第2セットもつかず離れずのゲーム展開に冷や冷やしながらも、熱く観戦する。
「自分を信じて!勝てると思い込め〜」
と長女に言い聞かせる。
しかし、その自分を信じるということが、何よりも難しいんだよなぁ。
アドバイスをした私自身が、揺るぎない信頼を自分に置くことの難しさを感じているわけだから、
13歳の少女が簡単に到達できる心境ではない。
しかし「自分は勝てるんだ!」
と思い込むしかない。
それができたか、どうだか分からないけれど、第二セットも辛勝だった。
いやはや、格上の相手によく勝ったと思う。
初めてのスリーセットマッチだったので、試合がもう少し長引いていたら、長女のスタミナ切れとなっていたことだろう。
しかし友人の応援が、これほど効果があったとは!
その後テニスコート近くの中華屋で乾杯し、私は勝利の美酒に酔った。
帰りの車の中では、長女と親友は、Queen の
We are the champion
を熱唱し、喜びを分かち合う。
ああ今日も熱い一日を送れたことに感謝する。
それでは皆さん、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました

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