イタリアでの出産だった。
母に産後1ヶ月ほどは、手伝ってもらおうと、予定日に合わせ航空券も取っていた。
IDRUS では当時一日中働いていて、お休みに入れるのが、予定日の一ヶ月半ほど前だった。
当時の契約がかなり曖昧なもので、産休というものが取れなかった。
ようやく、時間が取れるようになり、新しい命のために準備ができる!
と思っていた。
実はベビーベッドなどの準備はこの頃からしようと考えていたのだ。
ところが、その辺りから熱が出るようになった。
真冬なので、風邪でも引いたのだろうと、こちらでは妊婦でも使用できるタキピリーナという解熱剤があり、それを服用して安静にしていた。
その熱は、薬が切れる8時間後にはまたビューンと上がり、39度の熱が続いたので、
病院に入院した。
数日過ごしたが、やはり処方は風邪だということで、家に戻る。
まあ、一応病院に入ったし、と安堵もあった。
ただ原因に関して、私は疑問があった。
妊娠、出産の本を読んでいて、腎盂炎というものが、高熱の原因にもなるという箇所を見つけ
もしかしたら?
という思いはあり、その辺りを主人や先生にも言っていた気がする。
しかし、腰痛というものがはっきりしない。
臨月間近のお腹を、よっこらしょと毎日持ち上げているのであるから、
腰痛はふつうにある。
結構痛みに強いというか、その辺り鈍感なので、
腎臓のあるあたりを叩かれても、腰の他の部分を叩かれても痛みは同じようなものだった。
退院して家で過ごしていたが、数日経ったら、また熱がぶり返してきた。
ホームドクターに家に来てもらった。
前の病院では風邪で片付けられたこと、しかし私は腎盂炎を疑っていることなど
私の意見も説明する。
「救急車呼びましょう。それでこの間とは違う病院に行きなさい!」
と。
出産を予定していた病院では、誤診をされた疑いと、
そしてその入院中の病院の状態が、廊下にまでベットが持ち込まれて、(産婦人科だけだろうけれど)まるで野戦病院のようだったので、
行く気が失せていたから、ホームドクターの意見には大賛成だった。
ポンテ ア ニッケリという病院について、
今回は、しっかりと自分の意見も言う。
一応病院で、診察してもらったからほっと安堵のため息。
解熱剤で熱が下がっている時は、頭脳明晰?そしてあれもこれもしたいと言う意欲満々な時状態になる。
しかし、8時間経って、再び熱が出てくるとぐったり。
これを繰り返していたから、私の体もかなり疲弊していた。
しかし、先生の言葉には耳を疑った。
「赤ちゃんを出してあげましょう。赤ちゃんは、熱湯が入ったお鍋の中にいるようなものだから!」
へ、出すって?自然分娩希望の私だけれど、予定日まで一ヶ月はある。出すとは、どう言う方法で?
頭はぐるぐる状態である。
「切りましょう。手術は他の患者さんとの関係で午後からになると思います。」
はぁーーーーー!一体全体、突然どういうことだ。
私は動揺の渦の中。
健康優良児で入院体験が、先に書いた熱が出た時初めて、
しかもイタリアで!
これだけでもしっかり武勇伝として語れると思いきや、
今度は手術?
お腹を切られる⁉️
待ってー、待って下さい!
心の準備が!
大慌てで、まずは日本の実家に電話をかける。
だって母は三週間後にやって来る予定なわけだから、まずは事情を話さねば。
話していると泣けてきた。
すると母が
「びーびー泣きなさんな。お腹の子も動揺するじゃない。」
と。
父に比べて、常日頃優しい母から出た言葉に、びっくりしたのを今でも覚えている。
だからこそ、
「そうだ。しっかりしなきゃ!」
と思ったのも事実。
今では笑い話として語ることのできることも、当時は大問題で、感情の起伏に七転八倒していたことを思い出す。
この後も、まだまだ二転三転は続くのだが、
そちらは明日のお楽しみに〜
それでは皆さん、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました

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