坂爪さんとミユさんの夢の共演 in Firenze | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

フィレンツェ在住26年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。


それは本当なの?
と、色々なことを疑う目が出てきた私。
自分の中、そして周りにある様々な常識的概念について。

その昔、吉本ばななさんの秘書であり、フィレンツェのキーパーソンのたでひろこさんがオーガナイズしてくださったミユさんと坂爪 圭吾さんを招いての新年会の後、



徹底的に楽しんで、そしてとてつもない脱力感も一緒に襲って来ていた。

感想をすぐに書き始めるも、挫折。

一日、お二人の言葉を反芻して咀嚼していた。

ミユさんとの出会いは、昨年の四月。
美しさと、ぶったまげるほどの面白さとが渾然一体としていて、誰もが虜になる人だった。

以前、ミユさんを招いた会でも心から色々なものが剥がれ落ちて、忘れていたものたちがじわじわとしみこんでいったのを思い出した。




そして今回初めてお会いした坂爪さんは、家を持たずに日本全国各地に招かれるまま移動し、お話をし

そして今では海外にも招かれ、世界各国を旅していらっしゃる。


フィレンツェの前にはロンドン、パリ、この後、ミラノと旅を続けていかれる。

放浪の日々を送りつつ、日本にはごちゃまぜの家という、誰でも利用できる家を作る。



まるで修行僧のような出で立ちで、透明感を身にまとい

言葉を空中から一つ一つ取り出すように、とつとつと話されていた。

言葉数は多くないが、その一つ一つが心に響く。

不安についての話になった時、

彼は
「ないですねぇ。」
と一言。

すごい!
ないと言い切ってしまえる。

今、ここにいる。それだけ。
という今を生きている感じが、まるで自分とかけ離れた存在の人のように、眩しく見えた。


その他、心に刺さった言葉として、
「無傷で墓までたどり着いたとしても意味がない」と。

ボロボロになろうと自分で選んだ道で、上がって下がって、狂喜乱舞して、
ああ、なんて面白かった〜
と言えながら、死ぬ方が、

平坦な道で嬉しいこともそこそこ、失敗もそこそこ、
よりは魅力的で、どちらかというと、

私もそういう道を選んでいる気がする。


しかし話が子供のことになると、
大怪我しないで平坦な道を行ってくれることを願ったりしてしまう。


ミユさんは、これでもかと寄りかかって依存していて、
突然それが、パッとなくなった時、ズリッとずっこける。

それでいいんだ。
それがいいんだ。

と。


自分ができないことや不得意なことは、すっかり相手に任せておいて、自分は好きなことをやる。

助けてもらってありがたいなぁと思いながら、自分は自分のしていることを目一杯楽しむ。

傷つくことを恐れて、中途半端な寄りかかりより、完全に寄りかかることで、

その後が木っ端微塵になろうとも、それも面白い。

ここに、坂爪さんの
墓まで云々という言葉と同じ香りが感じられる。




ミユさんがイタリア人のご主人に完全に寄りかかっているという話になった。

そしてその彼に何かあった時、こんなに何にもできない自分だと、完全にぶっ転ぶ。

しかしだからといって、今から準備して、色々なことをそつなくできるようになったとしても、

その分忙しくなって、したいことをしていて幸せを感じている自分からは遠くなっていては、意味がないのではないか?

と。

私もある意味で同じ状況だった。

主人に完全にお願いしている部分が多い。

しかし、ミユさんとの違う点は、いつもどこかで不安を抱えていて、

檜になりたいあすなろの木のように
「あすは檜になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木。それでも永久に檜にはなれないんだって!それで、あすなろうと言うのよ。(あすなろ物語 井上靖)」


明日はもっと向上していたい!と
できもしない語学をちょっとかじっては、挫折し、

なんだかやったふりだけになっている自分がそこにいた。

色々と忙しくなって、ありがたい存在の主人に当たることなどもあった。

優しく色々と手伝ってくれているのに、
それは私が頑張らないといけないことだからと、

頑張るふりをして、ぐったり疲れて恩着せがましいことを言うひどい自分になる。

それならば、

ありがとう、
となんの罪悪感も感じずに、自分の好きなことに没頭していたらいいのだ。

好きなこと=彫金の仕事だったり、テニスだったり、

それらをして
ああ嬉しい
という状態でいることが、家族の幸せなのだ。


お二人のお話を聞いていて、気づく。

そうか、好きなことをして楽しんで暮らしている自分を、

全て見せることが、根源的な意味で一番素晴らしい子育てなのかもしれない。

今、子供のいない坂爪さんも、子供を持ったとしたら、その子がどんな風に育っても、どんな道を選んでも、それでいい。



私たちが外から見て思っている
「大変だろうなぁ」
「かわいそうだなぁ」
という感情は、自分の色眼鏡、自分の固定観念によってそう感じているだけで、

当の本人は、正反対に実は大変幸せなのかもしれない。

だとすれば、何を思い煩うことがあろうか!

あれこれ思い悩んだり、つべこべ言っている暇があれば、

自分は好きなことをして、十二分に幸せの光に包まれて暮らせばいいのだ。




「それは本当?」
固定観念の罠に引っかからぬように、
私も毎日自分に問うて生きて行こう。

お二人が紡ぎ出す言葉と思想は、お二人のブログで、彼らの世界にどっぷりと浸かってみて下さい。

あまりにもディープで身動き不可になるやもしれません。

坂爪圭吾さん

ミユさん
オフィシャルサイト

このイベントをプロデュースした
たでひろこさん


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それでは皆さん、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました


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