興味関心について、1マイケルジャクソン  2劇団四季  3自閉症スペクトラム と書いてきましたが、こうして書いていると、興味関心というのは熱中して取り組めむことができる反面、熱中のあまりに苦しさと隣り合わせでもあるんだなと思います。

私の苦しさに、皆さまからたくさんの温かいコメントを頂いて本当に嬉しいです。ありがとうございます(^^)


今回の興味関心は、私にとって比較的新しいものです。
私は、USJやディズニーランドといったテーマパークが大好きです。
でも以前は、興味の対象になるほど好きというわけではありませんでした。
テーマパークに行くとテンションが上がり、楽しいと感じるのですが、アトラクションの待ち時間や人の多さにぐったりして疲れるので、何度も行きたいと思うものではありませんでした。


こんな私がテーマパークにハマったのは、障害者手帳を使うようになったことがキッカケでした。
手帳を持っていると、入場料金が必要な施設の多くは、障害者割引で入場料金が半額になります。
入場料金表に障害者割引が明示されていなくても、窓口で「障害者割引はありますか?」と聞くと、大抵は半額になります。
我が家は、私も息子もともに手帳を持っているので、実家の祖父母も一緒に4人で遊びに行くと、祖父母は介助者という扱いになり、多くの施設で4人の料金が全て半額になります。


息子が4歳の頃、手帳を取得してから初めてUSJに遊びに行ったのですが、私はまだ入場料金以外に具体的にどんな配慮を受けることができるのか知りませんでした。
この日USJに行って30分ほどすると、息子が突然「もう歩けない」と言って路上でひっくり返ってしまいました。
息子は体力面に弱さを持っているので、テーマパーク内を歩き回ることは難しいだろうなとは思っていたのですが、この時はまだ歩き始めて30分足らずです。
おそらく歩くことのしんどさ以外に、彼にとって初めての場所で刺激が強かったことや、人の多さなども原因だったのだろうなと思います。


いくらなだめてもかんしゃくは全く治まらず、仕方がないので入口まで戻ってベビーカーを借りることにしました。
・・・でも、いざベビーカーを見てみると・・・ここに体格のいい息子が座ると、ベビーカーがつぶれそうです・・・。
そこで手帳を見せて、車イスを借りることになりました。
「車イスに乗せても、そのうち自分で歩きたがるんじゃないかな」と思ったのですが、意外に息子はトイレの他は一切車イスから降りることはなく、そのまま丸1日車イスに乗ったまま過ごしました。
この車イスのことを友人に話した時、友人から、「車イスに乗っていると、どんな人混みでも自分のパーソナルスペースが車イス1台分確保されるから、それが心地いいんだろうね」と言われました。
確かに車イスに乗ると、どれだけ人が多くても、ぶつかったり、押したり押されたりといったことがなくなります。
私自身も、あまりにも人が多いとパニック障害による過呼吸を起こしやすくなるのですが、息子の車イスを押していると、私にもパーソナルスペースが確保されます。
友人に言われるまで気が付きませんでしたが、この車イスによるパーソナルスペースという空間は、親子ともに良かったのかもしれません。


そして手帳を持っていると、どんな障害であっても関係なく、ディズニーランドではゲストアシスタンスカード、USJではゲストサポートパスというカードをもらうことができました。
これは、アトラクションのそばにいるスタッフに声をかけると、もらうことができます。

このカードを持っていると、アトラクションに乗りたい時、列に並んで待つ必要がありません。
もし、1時の時点でアトラクションが60分待ちであれば、カードを提示すると、スタッフの方がカードに2時(60分後の時間)と記入してくれます。
その後2時になるまで、ご飯を食べたり、お土産を選んだり、路上のショーを見たりしてのんびり過ごします。
そして2時にアトラクションに戻れば、すぐに利用することができるのです。
この60分間は、アトラクションの列に並んでいることと同じとみなされるので、他のアトラクションを利用することはできませんが、60分間ずっと列に並んでいる状態からは解放されます。


車イスによるパーソナルスペースの確保、そして列に並ぶという束縛から解放された結果、私はテーマパークで感じるストレスが格段に減りました。
今までは、「楽しい(70)-ストレス(100)=疲れた(-30)」であったものが、「楽しい(70)-ストレス(30)=楽しい(40)」に変わったのです。
そうして私にとってのテーマパークは、「楽しいけれど最後にはぐったり疲れる場所」から、「疲れもあるけれど、それでも何度でも行きたい楽しい場所」に変わりました。
こうした車イスやカードについて、息子には「障害を持っている人を助けてくれるサービス」と説明しています。


ただ、こうしたテーマパークは楽しいのですが、非日常の体験でテンションが上がって興奮状態になります。
クールダウンして興奮が治まり、元の落ち着いた精神状態に戻るまでには、1~2日かかってしまうのです。
落ち着くまでは、眠れなかったり、または眠りすぎたり、頭の中でテーマパークが延々と脳内再生されて日常のことが手につかなくなったりして、エネルギーを消耗します。

そのため、遊びに行くのは1年に2~3回にしています(え?それでも多い(笑)?)。
昨年、2泊3日でディズニーランドに行き、3日間ずっとディズニーで過ごした時は、気分が高揚しすぎて、元の精神状態に落ち着くまでに、親子共々1週間かかってしまいました。
それでもやはりディズニーはとても楽しい思い出なので、時々はディズニーランドの音楽を聞きながら、思い出を脳内再生して楽しんでいます。
脳内再生はフラッシュバックなどの悪いことばかりではなく、こんな楽しい使い方もあるのです♪
(ちなみにディズニーランドでは、残念ながら障害者割引はありません)


テーマパークでこのカードを使い始めた当初は、まだ支援を受けることに慣れていなかったこともあり、私はどこか抵抗感を感じていました。
この頃の私は、「私も息子も、そんな支援を受けなくても普通に生活できる。支援は必要ない」と思っているところがあったのだと思います。
カードを使っていると、私が障害者であることを公衆の面前にさらしているように感じたり、また、一見普通に見えるだけに、私たち家族がズルをしているような後ろめたい気持ちになったりすることもありました。
けれどそのうちに、「これは障害を持って生活している私と息子が受けられる権利なんだ」と考えるようになり、今では堂々とカードを使って支援を受けるようになりました。

テーマパークに限らず、私はどんな支援であっても、「支援を受けること」を受け入れられるようになるまでに、1~2カ月の時間がかかります。
1つ1つの支援に対して、自分の気持ちを整理する(自分が支援が必要な人間であることを受け入れる)ための時間が必要なのかもしれません。


私はテーマパークで支援を受けた結果、思いがけず楽しむだけの心の余裕が生まれ、こうして私の興味関心に新しくテーマパークが1つ加わったのでした♪



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