<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、前よりも強く接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
そしてその子狐眷属の故郷、
高野山の清高稲荷大明神にお参りに行った際に
「お祭りをしてほしい」と無茶ぶりをされた私だが……
***
本殿から出て、境内を先に行く宇迦之御魂大神。
菊「神社っていう感じとはまた違いますね……異国情緒✨」
宇迦之御魂大神(以下:宇)「神戸らしいであろう?」
入り口の眷属は陶器製??
色がチョコレート色! ゴンチャロフさんの提灯にぴったり♪
宇「ちなみにゴンチャロフの奉納では無いのだがな(笑)
いい感じでリンクしておる♪」
鳥居額には『稲荷神社』と書かれている。
そして中に入ってみると、たくさんのお社がコの字型にずらりと並んでいた。
菊「三木稲荷神社さまかあ……」
ふと見上げると、宝珠飾りが♡
波にどんぶらこしているようで、かわいいー。
奥に進んで右側を見ると、外が見えて。
そこから朝日の強い輝きが差し、この『稲荷神社』内を明るくしていた。
菊「わ。イルカかと思ったら巳さん!
大三輪さまなんですね……」
宇「それぞれの神を信仰する者たちが、ここに勧請して欲しいと申してな。
それでこんなに様々な神が、ここには並ぶようになったのじゃ」
菊「!? 神主さんが勧請されたのではなく?
一般信者さまの勧請? なんですか?」
……ここの神様、
懐めっちゃ深いな……✨
薄暗いようだが、朝日の角度もあってか明るい稲荷神社内。
ふと見るとこんな可愛らしい神様の名前。
菊「水玉社さま! なんとも可愛らしいお名前ですね。水玉大好きです」
宇「名前と一緒に、大切に祀られる。しかも皆、必要とされ、ここに祀られておる。
信仰する者を大切に思ってこそのカタチであるな。
そういう私も必要とされて
江戸時代に伏見から勧請された身であるからな」
菊「江戸時代にですか? 必要とされて??」
宇迦之御魂大神は振り返って、ニッコリしながら話した。
宇「もちろん鎮座しておる。
今は合戦はないが、何かと戦う力が必要となる場合もあるからな。
そして……」
菊「そして……?」
宇「受け入れた神たちを大切にしておる。
それは建御名方という名の神が、
歴史の中で封印されてしまった存在であるからじゃな」
菊「……………」
1600年前からここに祀られる建御名方大神。
諏訪の地に封印されたとされる強き神は、封印された悲しみを知る故に
ここでは小さな神々にも光をあてる。
宇「本来、"境" というものなど存在しない。
そして上も下もない。
それを決めるのは人間の心である。
だがその存在しないはずの "境" に宿り、壁となる力もある。
建御名方大神殿も……そして我ら稲荷にも、それは悲しいことにあるのじゃな」
菊「…………」
宇「我らは神だが、その部分のコントロールはできぬのじゃ。
人間の言霊には、人間の言霊を」
菊「人の力が神さまを救えるって……神さまも思ってはるんですか?」
宇「もちろんだ」
参拝者の多いこの諏訪神社の神でさえ、そう感じるのか。
この澄み渡る青い空のように、すべての "境" がなくなり、
神々がまっすぐに力を……
まっすぐに全力の力を出せるようになったら。
菊「宇迦之御魂大神さま、私、ここがめっちゃ好きになりました。
今度は稲荷茶屋さんまで行く予定でお参りに来ますね」
宇「そうじゃな。今度こそな(笑)
再見!(サイチェン!)」
菊「再見!(笑)いい言葉! その言葉の通りにまた参ります!」














