<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、前よりも強く接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
そしてその子狐眷属の故郷、
高野山の清高稲荷大明神にお参りに行った際に
「お祭りをしてほしい」と無茶ぶりをされた私だが……
***
続きです*
友人が到着するまでの時間、
源九郎稲荷神社の語り部である中川さんと話していた。
その縁側の続く部屋の奥には、源義経と九尾の狐の大きな墨絵が。
中川さん(以下:中)「近くで見られます?」
菊「ぜひ! 後で友人と一緒に見せて頂きます!」
そうこうしている間に二人が到着。
私のお稲荷師匠のりしょうさんと、布作家のクニコさん*
3人で改めての参拝タイム♪
源九郎稲荷大明神さまのお隣に、小さなお社が。
お名前は源光稲荷大明神。
後で調べたところ、源九郎稲荷大明神のお子様神様でいらっしゃいました!
そして参拝後には、社務所で授与品拝見タイム♪
源九郎稲荷神社は、可愛い授与品がいろいろあって楽しい。
中川さんと私たち3人で話していると、源九郎神社のお祭りアルバムを見せて下さって……
りしょうさんは清高稲荷大明神のお祭りに参加して下さるので、
この子どもたちのお化粧は何を使っているんですか? とか質問していたり。
本当にね! 可愛いというか……
狐さんに扮した子ども達が、美しい。愛しい。✨
100名の子狐さんが小学3年生のコたちで表現されるんだそうです。
それを地元の子どもたちは、めっちゃ楽しみにしてるんだそうです!! 素敵すぎる♡
「今は普通に嬉しい。子どもたちの声が届くのが嬉しくてたまらない」
さっき、源九郎稲荷大明神が話してくれた言葉。
そっかー。もう……たまらないんでしょうね。嬉しくなる。
御朱印を頂いたり、息子にお土産を選んだり♪
そしてその後、さっきの墨絵のそばに上がらせて頂きました。
菊「失礼します!」
靴を脱いで、お部屋の中に。
そしてさっきは遠くから拝見した墨絵のそばに。
墨絵師の月与志さんが、2012年にこの場でライブイベントとして描き出し
奉納したという畳3畳分の大きさがある墨絵。
満開の桜を背負い、天狗を両脇に。
源義経の凛々しいこと。
そしてその足元には九尾の狐。
武士とはそういうものなのかもしれないし。
以前、産土神社の稲荷大明神が教えてくれたように
眷属が神に似るように、源九郎稲荷大明神も義経に似たのかもしれない。
まっすぐに射抜くようなエネルギー。
そのエネルギーは愛する者たちと共にある時に発せられるもの。
そんな印象を受け取った美しく強い墨絵の前に座らせて頂き、
中川さんの紙芝居まで楽しむという贅沢時間!
左上の白狐が源九郎稲荷大明神! 萌えますな!✨
紙芝居を見せていただいた後もいろんなお話をうかがうことができました。
中でも私の中に残ったのが、豊臣秀長のお話。
秀吉の弟である大納言秀長は、大和郡山城主となったが元は農家の出。
お城の守護神を迎えたいものの、当時の農民という身分には
例えば「上杉謙信にとっての毘沙門天」のような守護神はいなかった。
そこで守護神を勧請することにした大納言秀長に縁ができたのが、
吉野に祀られていた源九郎稲荷大明神。
いや、勧請したのではなく、
殿様の守護神ということで本宮ごと郡山城内に移した。
だから源九郎稲荷大明神には、大和郡山に氏子というものがいなかった。
中「寂しかったでしょうね。氏子がいないんですから」
中川さんのその言葉が、私の中に響いた。
殿様を守るために、大和郡山城の守護神として移された源九郎稲荷大明神。
中川さんは以前、その吉野の地に
源九郎稲荷大明神の鎮座されていた場所を探しに行ったことがあったそう。
でも元々のその場所は、川の氾濫で沈んでしまっていたんだそうです。
その中に『静守大神』という名の刻まれた扁額が登場します。
とよさんはこの『静守大神』こそ、義経の愛した静御前を守り抜いた
源九郎稲荷大明神そのものだと書いていらして。
書ききれないほどのお話を伺い、タイムアウトで昼食に向かうことに。
中川さんのお話の続きは、次回に持ち越されました。またお詣りにこよう。
もう一度拝殿に戻って源九郎稲荷大明神に挨拶をする私たち。
クニコさんが拝殿に置かれた鈴を手にした。
菊「良く鳴る♪ 良く成るー♪ 振って振って!」
今度は眷属さんに触れるクニコさん♪
そう!
最初に感じたように、ここは「神様」「神社」というものが近い感じ!
それってここの神様が「人と触れたい」っていうことでもある気がした。
菊「鎧姿、かっこいいですね」
源「ありがとう。
中川殿の語りは面白いだろう?
奥方はこの境内に花を咲かせ、中川殿は話に花を咲かせる。
あの夫婦は見える花と見えない花を、ここに咲かせ続けてくれているのだ」
源九郎稲荷大明神は誇らしげに笑った。
源「そして今はまた宮司もいる。この地で育った者だ。
子どもの頃から、この境内を基地にして遊んでおった」
菊「それめっちゃいいですね……素敵」
源「うん。今の宮司にも感謝している。
この町で育った者が、私と共に生きていくことを選んだ。
それは本当に、本当に大きな変化なんだ」
源九郎稲荷大明神。
人と土地を愛し、人と土地に愛される凛々しき守護神。
この源九郎稲荷神社が教えてくれることは、たくさんある。
人の力が神を生き返らせる。
人の力こそが。という現在進行形のお手本。
菊「また学びに来ます。私は清高稲荷大明神をもっと支えたいから。
これからも教えて下さい」
源九郎稲荷大明神は、光の中で頷いた。














