大学卒業後、商社に就職。その後、フリーター、市役所職員をしながら、社会人大学院で哲学を学び、現在は高専の准教授で、商店街で「哲学カフェ」を主宰している。

ちょっと変わった経歴をもっている小川仁志さんの『人生が変わる哲学の教室』(中経出版)を読みました。

人生が変わる哲学の教室/小川 仁志

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深夜、午前3時のとある私立高校で行われる「哲学の教室」。悩みを抱える学生、主婦、サラリーマンの前に、亡くなったはずの哲学の鉄人たちが現れて、夜な夜な人生の問題について講義をする・・・。

そんな設定で2週間、14時限の授業が行われます。

1~7時間目は、現在の哲学の流れがよく分かる、知っておくべき方々7人。

ハイデガー(生と死)・ヘーゲル(夢)・カント(理性と欲望)・メルロ=ポンティ(悩み/心と体というべきか)・レヴィナス(自分と他人)・アーレント(仕事/私のお気に入り)・ロールズ(正義)

後半の8~14時間は、名言集などでもお馴染みの押さえておくべき方々。

プラトン(恋愛)・アラン(幸せ)・フーコー(権力)・マルクス(経済と貧困)・サルトル(自由)・ニーチェ(人生)・そして最後に小川先生が経歴と哲学の関わりを語る。

悩みに応えるというテーマのようなものがあるにしろ、それぞれ哲学の先生方の考えが難しい言葉を使わずにコンパクトにまとめられている。

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今話題のマイケル・サンデル教授の『これから「正義」の話をしよう』をテレビで見たり、本で読んだりした方も多いと思う。

かく言う私も、テレビは再放送も含め録画しながら見て、本も読みました。

録画をするのは、その時はサンデル教授の勢いで、なんだか、分かったような気がするのだがよく考えると分かってない。とても見返す確率の高い番組だからだ。

私は、残念ながら英語が分からないが、英語で見ている人にはシンプルで明確な英語で、とても分かりやすい番組なんだそうだ。

この違いは何かというと日本語の哲学用語の訳が難しいのだ。だから、日本語訳を聞いていると何か、ヘンなカンジになる。

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学/マイケル・サンデル

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その点、この「哲学の教室」は、そういう難しい哲学用語を多用することはさけた語り口になっている。

巻末の哲学書のリストなど、眺めると此の位読みたいなあ、とは思うけど、今さらカントの「純粋理性批判」なんてとても読み通す気力ないもんね。モチロン、若い方はそういうものに挑戦してほしい。

でも「アウフヘーベンって、誰が言ってたんだっけ」なんていうもう大人になっちゃた方には、そういったエッセンスがまとまってるこの本で、ざっくり、哲学全体を復習することをオススメします。

私なんて、アランが哲学者だって、忘れていました。幸せになるのも「他人に対する義務」だなんて、結構たいへんですよ。

難しいほうが、哲学した気分になるという方は、こちらもチェックしてみてね。
 
 →「気がつけばいつも初心者、「哲学入門」に入門する」

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