社会派ブロガー・ちきりんさんの
『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』(文庫ぎんが堂)。
ちきりんさんの本はこれまでに何冊も手に取っています。
ちきりんさんの本をよく読むのは、ちきりんさんのものの見方が画期的で、ちきりんさんの言葉に触れるたびに「自分はなんて視野が狭いんだろう…!」とハッとさせられるからです。
『ゆるく考えよう』はちきりんさんのブログ記事をもとに、「自分の人生」を歩むために大切な生き方・考え方がまとめられた一冊です。
まわりに振り回されない生き方、お金・仕事とのつきあい方、ストレスを減らす考え方などが5章立てで書かれ、今より「人生を100倍ラクにする」ためのちきりんさんなりのメッセージが詰まっています。
わたしが刺さったのは
・人生は早めに諦めよう!
・欲望を取り戻せ!
・自分に近いものにこだわりすぎるのはやめよう!
というメッセージです。
いっこずつ解説しますが、「人生は早めに諦めよう!」というメッセージがこのなかでは強烈ですよね。
このメッセージの前提にあるのは、寿命がある限り、誰もが人生を諦める瞬間が来るということです。
平和な日本では誰もが平等にチャンスを与えられていると思えますが、それでも「自分には遠い世界の話だ…」と思う人や出来事に出会うことはしばしばあるでしょう。
ちきりんさんは「諦める」ことに絶望する必要はないと言います。
むしろ早めに「諦める」ことを体感することで、自分に合う道・進むべき道を現実的に見極められ、人生がラクになると言っているのです。
言葉のイメージとは真逆のポジティブなメッセージが強く胸に響きました。
そして「欲望を取り戻せ!」というのは
「自分のなかにある純度の高い欲望」を取り戻そう、ということです。
世の中にはたくさんの便利な商品・情報・サービスに溢れていて、「◯◯があったら生活がラクになるよ!」とわたしたちにたくさんの欲望を沸き立たせるよう仕掛けてきます。
けれど、果たしてその「欲望」はわたしたちが心から欲しているものなのだろうか?
実際は「あったらいいかも」くらいの気持ちで、企業のマーケティングに乗せられただけではないか?
最近ではネットでなんでも買えるのはもちろん、サブスクサービスも充実してきています。
なんでもすぐにポチれてしまう現代だからこそ立ち止まり「それは本当に自分の欲望か?」と問いかける理性が今まで以上に大切なのではないかと言っているのです。
ベビー用品を検討中のわたしはこの箇所を激しくうなずきながら読みました。笑
簡単に欲望を満たさないことで、自分の本当の欲望と向き合いたいと思います。
「自分に近いものにこだわりすぎるのはやめよう!」というのは、「自分にとって最も大切なものについてこそ、強いこだわりがあるために正しく判断できない」(90頁)という矛盾から出てきたものです。
ダメ男と付き合っている友人を見て「さっさと別れたほうがいいよ」と思うけれど、自分の恋人も同じタイプだったとしても同じようには思えない(というか信じない)ですよね?
自分自身のこととなるとどうしたって思い入れ、こだわりが強くなってしまい客観的な判断ができなくなるということをちきりんさんは言っているのです。
「こだわり」は性質上、熱心で頑固だという厄介な面があり、結果を出そうとたくさんのエネルギーと時間をかけてしまいます。
もしその「こだわり」が自分の人生にとって間違いだったとしたら…?
なかなかヒヤッとさせられます。
何が正解で何が間違いなのかは結果としてわかるものなので、長い人生のなかである程度の「黒歴史」ができてしまうのは仕方ないことだと思います。
ですがここでちきりんさんが言いたいのは、いつまでも「自分のこと」だけに目をむけるのではなく、いったん視野を・世界を広げてみてみよう!ということなのです。
わたしは去年からのコロナ禍で「自分の働き方のこだわり」を痛感させられました。
コロナで働き方ががらっと変わったことで、「こういう働き方・暮らし方もアリだなぁ…」と視野が広がったとともに、「自分はなんてちっぽけなことにこだわっていたんだろう」とも思わされました。
「こだわり」から解放されることで自分の人生も思わぬ方向に開けることがある、ということを噛み締めさせられました。
本書にはわたしが刺さった箇所のほかにもたくさんのメッセージが書かれていますが、
全体を通して気づかされたのは、わたしがいかに
・常識・世間の目
・自分自身のこだわり・思い込み
にとらわれていたかということです。
そして本書でなにより驚くべきことは、
これが10年前に書かれたものであることです。
ちまたの自己啓発本のようなアツいことが書いていない「ゆるい」本なので、気楽にさくっと読むことができますよ^ ^
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