こんばんは〜!!

連休いかがお過ごしですか。

 
 
今日は夏休みの読書にぜひおすすめしたい
一冊をご紹介いたします!!
 

 

三島由紀夫『夏子の冒険』(角川文庫)

夏にぴったりな、さわやかな物語です!

 

 

本書を読んで、三島作品への印象が変わりました!

 

 

三島作品で初めて読んだのは『金閣寺』。

その後『仮面の告白』『豊穣の海』を読んだことで三島は「堅苦しくて難しいことをえんえんと考える作品を書く人」というイメージがついて正直とっつきにくい印象を持っていたんですよね。。

 

 

ですが、『夏子の冒険』はとても読みやすかった!

角川文庫の新装版で、旧字体を変えたり言い換えをしたりと読みやすい工夫がなされているのかも。

文章量もそこまで多くなく、小・中学生の夏休みの課題図書にちょうど良い一冊だと感じました。

 

 

三島由紀夫『夏子の冒険』は、東京在住のお嬢様・松浦夏子が「情熱」に惹かれて心の赴くままに冒険をする物語です。

 

 

物語の舞台は北海道。

夏子が「あたくし、修道院へ行く」と宣言したことがことのはじまりです。

 

 

夏子は見た目うるわしい二十歳の娘。

自分の容姿が異性を惹きつけるということも自覚しているしたたかな娘で、たくさんの異性に言い寄られるのですが、夏子は決して満足せず、むしろ男の軽薄さに嫌気がさして修道院への憧れを強くし北海道行きを決意します。

 

 

もともと熱っぽい性格の夏子は一度決めたことは絶対に曲げず、「ほうれん草を食べない」「赤い服を着ない」と家族に宣言してはそれをやり切るという頑固なところがありました。

 

 

言いよる男たちに嫌気をさしたのは、夏子と同じぐらいの情熱が感じられなかったから。

夏子の言い分に簡単に負けてしまったり、未来が容易に想像できるような将来像しか持たない男の話を聞くのがほとほと嫌になり、男を知らないうちに修道院へ入ってしまおう、とひとり決意をして家族に宣言をしたのでした。

 

 

あわてふためく家族を強引に説得し、いざ北海道行きの船に乗ったところで物語は思わぬ方向に展開します。

夏子は船の中で猟銃を持ったひとりの青年と出会い、その青年の目に「情熱」を見出し、彼についていくことを決意してしまうのです!

 

 

青年の名前は井田毅(つよし)。

毅は敵討ちのために熊を退治しに北海道へ向かう途中で、夏子は毅の敵討ちの話を聞いて彼の情熱に感動し、そして強く惹かれます。

毅は夏子の突然の宣言に戸惑い彼女から離れようとしますが、夏子の方が数枚上手で、結局毅は夏子を連れて敵討ちの旅へ出かけることになるのです…。

 

 

そしてもう一方の、夏子の家族も突然の心変わりに狼狽します。

夏子の母、伯母、祖母が修道院までの付き添いで船に乗っていましたが、修道院へ入る前日に夏子が突然いなくなってしまい大パニックに。

そしてこの物語は夏子と毅の熊追いの旅と、いなくなった夏子を探す娘探しの旅が同時に進むことになるのです…。

 

 

その後、熊追いの旅と娘探しの旅が交互に差し込まれ、テンポよく物語は進んでいきます。

場所も函館から札幌へ、札幌から小さな村の集落へと変わり、てんやわんやの末に登場人物全員が一堂に会し…ついに毅の情熱が実を結ぶのです。



この物語は「情熱」がキーワードになった「冒険」の話ではあるのですが、頑固でわがままな主人公・夏子に振り回される人々の愛らしい人柄が描かれた物語でもあるんですよね。

 

 

夏子はもちろん登場人物の誰もが「いい人」で、真剣だけれどちょっと間抜けだったり呑気なところがあったりして。

そんなところにおかしさを感じながらテンポよく進む物語展開は一本の映画のようで、三島作品にこんなエンタメ性の高いものがあったんだ…!!と驚きました。

 

 

スリル満点のクライマックスと大どんでん返しの結末(!)もあり、最後まで読者を楽しませる仕掛けがふんだんに盛り込まれていました。

 

 

そして最後まで読んで強く感じたのは、夏子の賢さとたくさんの人を惹きつける「情熱」というパワーです。

 

 

夏子は登場人物を振り回しまくりますが、ところどころで家族に無事を知らせたり自分の貞操をきちんと守ったりして、自分の品性を崩さないように気をつけています。



自由奔放に見えて、相手の立場や気持ちを考えて先手を打つ夏子の頭の回転のはやさに舌を巻きます。

物語を最後まで読むとなんじゃこのわがまま娘は!!と思うのですが笑、どうにも憎めない魅力がある主人公だったのでした。


 

そして夏子の冒険のきっかけとなった「情熱」について。

これは前回読んだサマセット・モーム『月と六ペンス』にも通じるところがありますが、やはり「情熱」は人を惹きつけるものすごいパワーがあるのだな…と再認識しました。



情熱とはなにか?ということは作中では触れられないのですが、何がなんでもやり抜く強い思い、という意味で使われていると感じました。



井田は「何がなんでも敵討ちを果たす」という情熱を、夏子は「何がなんでも自分の心にすなおに生きる」という情熱を持ち、ふたりの情熱は共鳴したのでした…。





『男の人たちは二言目には時代がわるいの社会がわるいのとこぼしているけれど、自分の目のなかに情熱をもたないことが、いちばん悪いことだとは気づいていない。……』(16頁)


 

引用は夏子の観察眼のするどさがあらわれている名文です。

人の魅力の源は「情熱」だということを見抜いた夏子の洞察力のするどさに感心するばかりなのでした。



この物語を読んで、自分の情熱はなんだろう??

と考えはじめました。



わたしの場合は、たくさんの本を読んで学んだり、やわらかい視点を持ったりすることが「情熱」かもしれません。



ぜひこの物語を読んで、自分(だったりお子さまだったり)の情熱を考えるきっかけにしてみてください!



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