こんにちは、閉め子です。
朝夕めっきり肌寒くなってきましたね。
ついこの間の台風で、まだ夏を引きずっていた(いつまで!?)ワタシも、さすがにたくさんアウターをハンガーに吊るしました。
やがてやって来る冬には、ミシュランのビバンダム君みたいに着膨れしていることでしょう。
って、中身が大きいわけじゃないよ!
安物の海老の天麩羅みたいに衣ばっかりなんだからね。
くれぐれも誤解の無い様に。
さて、Pさん、六十二歳の女性。
知的障害の方。
いつも全身真っピンクで、大きな独り言をいう。
キティちゃんが大好きな、乙女だ。
会話はいつも一方通行で、ワタシの質問には答えてくれた事はない。
話は少し逆行しますが、今日、Pさんちに伺う前に、小一時間ほど時間があったので、Pさんちに程近いスーパーで、制服着たまんまダンナの晩酌のツマミを物色していたんです。
小さなスーパーだから、品ぞろえも心細くて、悩み様がなかったのだけれど、なんとかマシなお刺身を籠に入れて、レジに行こうとしたワタシの手を、ぐわしと誰かが掴んだのです。
「ひっ」
思わず声を出してワタシの手を掴んでいる手の主を見ると、見たこともないおじいちゃん。
呆気に取られているワタシに向かって、
「お前は誰だ」
更に呆気に取られているワタシに、更に、
「お前は誰だ」
「え~っと、ワタシはヘルパー。踊るヘルパー二枚閉め子です」
とようよう答えた。
おじいちゃんは、じっとワタシの目を見て、
「お前は誰だ?」
と追及の手を緩めない。
ふと時間が気になって時計に目を落とすと、Pさんちをお伺いする時間の十分前。
ワタシ、焦る。
(うう、このおじいちゃんの付添はどこだ)
少し焦りながら、加えて苛っとしながら当たりを見まわしていると、ワタシと同じ制服を着た若いお兄ちゃんが小走りでこちらに向かって来た。
「ああ、やっと見つけた。勝手にうろうろしたらあかんやん」
と、「お前は誰だ」のおじいちゃんに声をかけた。
事務所で見かけたことがないから違うテリトリーの仲間だろう。
「あっ、お疲れ様です」
の一言を残して、おじいちゃんの手を引いてとっととその場から立ち去ってしまった。
今までどこにおったんじゃ!
第一声は、「すみません」だ。
あったく。
どこか釈然としない思いのままレジに並ぶと、背後で、
「おっ」と言いながらワタシの背中を叩いてくる人がいる。
何なんだ、今日は。 と振り返ると、果たしてPさんだった。
「なにしてるん」
「ちょっと時間があったkら、お家のお買いものしてたん。Pさんこそ何してるん。あとちょっとでワタシが行くじかんやで」
買ったゴミ袋を見せつつ、
「今日は朝から寒いなあ。ジャンパー出さなあかんなあ~」
と言いながら、無邪気にゴミ袋をワタシに見せてくれたのはいいが、これじゃサービスの時間をかなり割愛しなけりゃならない。
だって、スーパーからPさんちまで、バイクでも5分弱かかるんだよ。
徒歩でそこまで来ているPさんが、サービスの始まる時間までに帰宅するのは不可能だ。
「んじゃ、ワタシは一足先にPさんちの前で待ってるから、なるべく早く帰ってきてね」
とお願いはしたものの、Pさんが帰って来たのはサービス終了二十分前だった。
待ってる間中、ソリティアやってたから、相当腕が上がったわ。
誤解の無い様に言っておきますが、サボってないよ。