こんにちは、閉め子です。
うう、すっかり日が変わってしまって、瞼が重い。
まぶたの母。
でも、最近の朝は肌寒くてぱきっと目が覚める。
ありがたいことです。
ところで、ドカーンと日本を縦断して行った台風ですが、みなさん、大丈夫でしたか?
抗えない天災には、屈するしかないのでしょうか。
ちょいと口惜しい閉め子です。
さて、今日は事務所に伝票を提出しに行く日で、たまった伝票を整理して持って行ったんです。
出来ることなら、あまり顔を出したくない事務所なんですが、今日は少し様子が違った。
いつもは閉まっているデイサービスのドアが開いていたんですね。
何気に中を覗くと、数人のおじいちゃんおばあちゃんが座って、黙ったままあらぬ方向を見つめていました。
お年寄りによく見られる風景です。
あまり楽しくなさそうなのが辛くて、踵を返そうとした時、一人のおじいちゃんが、「おお」と声を出しました。
(どうかしたのか!)と、声がした方を見て、ワタシは固まってしまった。
もう、二十年くらい前に他界したワタシのおじいちゃんに瓜二つだったから。
ワタシの実家は商売をしていて、普通のご家庭とはお休みが異なり、小学生の頃は夏休みや冬休みといった長期休暇の際、相手をする事が出来ない両親が、苦渋の選択でおじいちゃんちにワタシと弟を預けていました。
ほとんど育ててもらった、と言っても過言ではありません。
それくらい慕っていたおじいちゃんですが、時を経て、ワタシが働くようになる頃にはすっかり疎遠になってしまい、もちろん心のどこかでは(会いに行かなきゃ)と引っ掛かっていたのですが、その時その時でワタシにも楽しみたい事ややらなきゃいけない事が沢山あって、そうこうしているうちに会えたのは老人ホームにて、でした。
すっかりボケてしまい、ワタシのことも、弟も事も分からず、ワタシは悲しいというよりも唖然としてしまい、そばに行くのがやっとのことでした。
今のワタシなら、少しは気の利いたことを言えたかも知れない。
結局、その日が最後に会った日になってしまい、ワタシの中では酷いささくれ、トラウマになってしまっていた様です。
「様です」と書いたのは、今日、それがわかったから。
ワタシは、「おお」と声をあげたおじいちゃんの傍に行き、
「どしたん」
と聞きました。
おじいちゃんは、ゆるゆると右手を上げ、震える人差し指を窓に向ってさしました。
そちらに目をやると、ヒヨドリが、木の上で、一生懸命毛づくろいをしている姿がありました。
あまりにも無防備なその姿と、
その有様を見つめるワタシのおじいちゃんにそっくりのおじいちゃんの眼差しに、
「このお仕事に導いてくれてありがとう。あの時はごめんね」
と小さく呟きました。