「2億円の詐欺の件」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ そんな出来事があって、そして…、1週間が経った。
耀司と麹屋が警察と銀行に被害届として接触しての効果があったのか、
「2億円の詐欺の件」は、一切、テレビでもラジオでも雑誌でも。
そして…、ネット上でも報道はされなかった。

根性が据わっているのかどうか。
はたまた、新型コロナ禍のあの、最悪の時期を乗り越えての経験があったのか。
…いや。もはや、昨今の功名な詐欺に関してのノウハウすら、
ネット関係を網羅しがらのIT関連事業、「これだけやっても被害に遭う。」
そういう事を思い知らされての開き直りなのか、株式会社ウェルストン。
通常営業をしながらも対策を練りながらの取引銀行と連携を図っていた。
そしてまた、その取引銀行としても、ひとつの手段を講じていた。
そして…、被害に遭ったメインバンク、乙羽銀行。
こちらの株式会社ウェルストンの口座は当然ではあるが凍結。
けれども、契約は継続となっている。

何故か…。




耀司、一仕事を終えて、
「これで良し。」
そして他のスタッフにも伝達。
麹屋始め、酒巻、御来屋、そして永光とも常に情報交換。常にZoomで会議を重ねていた。

その間、晄史からの電話でも耀司、
「あぁ~~、うん。…でも、睦美さんにも言ったけど、はは。大丈夫。今のところ問題なく仕事、続けてるから。」

その声に晄史、ニコニコと、
「はは。その声を聞いて、安心しました。とにかく心配で。」

耀司、
「はは。ありがと。…で、どお…???…睦美さんの方。ここ1週間、顔、見てないけど。」

そうなのだった。詐欺の事件があった翌日から睦美、
この1週間は高井戸家に足を運んでいなかった。
ただ、ラインだけは欠かさず、ではあったが。

耀司、スマホに、
「まっ。けど、ラインでは毎日。」

晄史、
「はは。ですよね~~。帰ったら必ず姉さん、ウチにいますから。はは。…でも、大丈夫です。今、何かしら、余韻に浸っているそうです。」

その声に耀司、
「余韻…???」

「えぇ。」
晄史の声。
「今、久し振りに子供たちのレッスンで楽しくって仕方がない感じで。」

その声に耀司、つい嬉しくなって、
「あぁ。そうか~~。はは、な~~るほどね~~。うんうんうん。睦美さん、子供好きですからね~~。逆に、子供たちからも親しまれているのかも…。可愛い顔してるし。」

間髪入れずに晄史、
「ありがとうございます。」

耀司、つい、自分が今言った言葉に鼓動が高まって。
「あは。」

晄史、思わず、
「姉さん、可愛い顔、してるでしょ。」

スマホの向こうで高井戸の、
「あは。あははははははは。あは。はは、はい~~。」
耀司、頭の中で、
「…言っちゃった~~…。」

晄史、
「多分、その内、高井戸家に、また、今まで通り、顔を出すと思いますので。その時はよろしくです。」

耀司、ニコニコと、
「はい。お待ちしております。」
通話は切れる。
「さてと~~。」
パソコンを畳んでバッグの中に。バセットに凭れている麻沙美に、
「麻沙美~~。そろそろ行くよ~~。」

麻沙美、そんな叔父に、
「は~~~い。」


汐梨が麻沙美を高井戸家に朝、連れて来てそのままセレモニーに。
そのまま耀司が麻沙美を保育園に。
そして午後に迎えに行って、その後、ヨシカワ音楽教室にと。
日々、その繰り返しである。





麻沙美、事務局に入った途端に、
「こんにちは~~。」

事務局員たちも同じように、
「こんにちは~~。」

いつもの風景である。

そして…。何故か麻沙美、事務局の奥の方。
以前、睦美がいた席の…、新しい事務局員にも、
「こんにちは~~。」
笑顔で。

そんな麻沙美に挨拶された事務局員の女性も笑顔で、
「はは。こんにちは~~。今日も頑張って~~。」

耀司、そんな事務局員の女性に笑顔で挨拶して。
事務局員の女性、思わず胸が高鳴った感じで、高井戸に笑顔でお辞儀を。

珠里に有紀、
「望月(もちづき)さん。いやはや。さすがに人気。」
「うんうんうん。眞鍋さんの席にいて、あんまり目立たないんだけど、やっぱりね~~~。眞鍋さんが講師になった途端に、親御さんたちも眞鍋さんの次の人…???…って、逆に気になってね~~。」

奈織、
「はははは。親御さんたちの視線も望月さんに。…でもって、望月さんも、望月さんで、あのマスクにあの体形だから、視線、浴びるわね~~。…しかも…、どことなく、眞鍋さんの雰囲気にも、似てるかな…???」

有紀、そんな奈織に、目を真ん丸にして、
「そぅそぅ、それ~~~。うんうんうん。何か、雰囲気が~~。眞鍋さん似~~。」

珠里も、
「確かに。」

そんな望月も、何かしら、子供に付き添って、
こんな時間に音楽教室に来る高井戸と言う男性、気になってはいた。



そして…。レッスンが終わって…。

子供たち、そしてママたちも…。
そんな中での高井戸に事務局員たち笑顔で…。








ママでいい…。   vol,259.   「2億円の詐欺の件」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


《PR》

庄司紗千「海をこえて」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

アメーバ