「数千万の資金難で倒産するような会社じゃないんでね。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ その声に汐梨、目をパチクリとさせて、
「へっ…???」

耀司、また汐梨にぶすっとした顔で、
「一桁足りないっての。」

瞬きしながらの汐梨、
「一桁って…。」
目を真ん丸にしながら。そして芙美花を見て、
「芙美花に…。」
そしてまた耀司を見て、
「へ…???」

睦美も瞬きしながら耀司を見て。

耀司、かなり不貞腐れた顔をして、
「自慢じゃないけど、そんな…、数千万の資金難で倒産するような会社じゃないんでね。」

汐梨、睦美を見て、芙美花も見て、目を真ん丸にしながら、
「…って事は…。なに…???」
耀司を見て、声高に、
「5千万っ!!!」

耀司、思いっきり唇をグニュリとさせて両眉を上下に。そして、
「当然だろ。」

思わず睦美も目を真ん丸に、そして、小さな声で、
「凄い。」

芙美花、目をパチクリと、
「おとうさん。」

いきなり汐梨、芙美花に、
「芙美花~~。」
抱き締めながら、
「しあわせになれるぅ~~~。」

芙美花、いきなりでびっくりして。それでも笑いながら、
「かかかかか。」
そして、コクリと。
「うん。」

汐梨、芙美花を抱き締めながら耀司、
「凄い凄い、芙美花のために5千万~~~。」

睦美もニコニコと。

耀司、何とか普段の表情に戻りながらも、
「ん、ま。正直~~。俺の今後の事も考えての。…だけどね~~。」

汐梨、顔をグシャリとさせて、
「あん。もぅ~~。それは当然の事よ~~。」
そして睦美も見て、
「それに、睦美さんとの事だってあるから。」

いきなり睦美、真っ赤になって。そして両手を前にヒラヒラと。
「あ、いえ…。私なんて、そんな…。」

するといきなり汐梨、眉間に皺を。
「だめっ!!!」
芙美花を抱き締めたままで。そして顔を左右に振って、
「絶対だめっ!!!」

睦美、いきなり鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして、
「へっ…???」

すると耀司も、同じように。

芙美花もキョトンと。
「お、おばちゃん…???」

汐梨、いきなり、
「私を誰だと思ってる…???」

耀司、ニコリとしながら右目を歪めて、
「何言ってんの…???」

芙美花、顔を傾げて、
「うん…???…どっかで聞いたようなセリフ…。」

ドヤ顔の汐梨。

すると耀司、いきなり納得したような顔で、
「あ~~~。そういう事かぁ~~。かかかかか。うんうんうん。分かった、分かった。」

すると汐梨、耀司を侮ったような顔で、
「何…???…兄さん。やたらと納得したような顔だけど…???」

ニタニタしながら耀司、汐梨を見て、
「うんうんうん。おま、ウェディングプランナーだから。」

睦美も芙美花も、ピンと来たように。

芙美花、
「あ、そっか~~。」

またまた汐梨、耀司を侮ったように、
「あら。随分と勘が良い事。」

耀司、ニタニタとしながら、
「まっ、そりゃあねぇ~~。元々、俺と睦美さんを結び付けたのってのは、まま、おまえが~~。」

いきなり睦美、赤面に。
「あ、は。」

耀司、
「まま。おまえに任せておけば。うんうん。」

汐梨、ニッコリとして、またドヤ顔で、
「分かりゃあいいのよ。うん。ふふふふ。」

睦美、丁寧にお辞儀をして、
「お願いします。」

汐梨、ますますドヤ顔で、
「任っかせなさ~~い。」

耀司、
「とにかく、明日、警察に被害届だぁ~~。」

汐梨、
「あぁ。うん。」

「それに。銀行にも。」
耀司。
「…って言うか、いきなり2億って…。銀行のシステム、掻い潜って…???…フィッシング詐欺の類でも…。ハッカー…???…クラッカー???…いや。でも、ウィルスまで仕掛けての…。…って事は…、サイバー…???」

汐梨も、
「…だよね~~。普通なら。…って、言うか、いきなり2億の詐欺。有り得るの…???」

耀司、その声に眉間に皺を。そして顔を傾げて、
「有り得ない。…って言うか、今の銀行のシステム、そんなやわじゃない。…最悪。…やっぱ…、海外か…???」

汐梨、
「海外…???」

耀司、
「まっ。銀行に行って確認してみないとハッキリとは…。…ただ、海外からの攻撃だと、確実に損失。」

汐梨、
「え…???…どういう事…???」

耀司、呟くように、
「金は…、戻らない。」

芙美花、
「うそ。」

睦美も、
「耀司さん。」

耀司、ゆっくりと目を瞑って、
「おそらく…。被害届を出しても。それに、弁護士を立てても、海外だと、手出し出来ない。…それに…。」

汐梨、
「それに…???」

「そもそも、詐欺を想定しての銀行と取引している訳じゃないからね~~。」

汐梨、頷きながら、
「あ、そっか。」

「まっ。」
耀司。
「財務の方で、既に全銀行の口座は凍結しただろうから心配はないんだけど…。…とにかく、2億だ。とんでもない額だ。」

瞬間、睦美の脳裏を過ったもの。そして、耀司を見て、
「ようじさん。」

耀司、睦美を見て、
「うん…???」

睦美、汐梨を見て、芙美花を見て、耀司に、
「私の韓国の父。」

耀司、睦美を見て、
「あぁ~~。うん。確か、インサイダーで…。」

睦美、コクリと。

けれども耀司、
「はは。心配ない。大丈夫だよ。」








ママでいい…。   vol,255.   「数千万の資金難で倒産するような会社じゃないんでね。」

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