「会社が、詐欺に遭った。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 父の言葉に芙美花も、
「おとうさん…???」

睦美、顔を傾げながら、
「ようじ…さ…。」

汐梨、
「ねね、兄さん。」

耀司、ブスッとした顔で、声で、
「だから。詐欺に遭った。」

汐梨、
「いや。…だから。…どういう事…???…家に居ながらにして詐欺なんて。」

芙美花も、
「うん。」
コクリと。

鍋の中はまだ…。けれども電源は落とされている。

耀司、力なく、首を垂れて。

汐梨、そんな耀司を見て、
「…ってか、兄さん。何か、意味分かんないんだけど。」
睦美を見て、芙美花を見て、そして耀司を見て、
「いきなり電話が掛かって来て、で、部屋に入っちゃって。そしたら出て来なくなって。芙美花が呼びに言ったけど、面倒な仕事ってぇ。…で、それから30分もして。またまた出て来ない。途中で私たちに、何かしらのアクション、あってもいいんじゃない~~???…折~~っ角のお鍋がさ~~。新しい家族になるって睦美さんもいるのにさ~~。」

その声に耀司、下を向いたままで、ムスッとした顔で。
…けれども、隣の睦美に、下を向いたままで頭をペコリと、
「申し訳ない。」

いきなり芙美花、
「おとうさ~~ん。ん~~。だから。…んもぅ~~。どうしたのよ~~。食べる前のテンションが台無しだよ~~。」

芙美花の言う通りだった。
ただ、この現実に完全にぶちのめされていたのは耀司だけではなかった。

麹屋から連絡の入った酒巻と永光も、話を聞くや否や、
「う、嘘だろっ!!!…現実に、有り得る…???…って言うか、俺たち…、被害者…???…そんな…。2億って…。」

株式会社ウェルストンのスタッフ一同が、頭を抱えていた。



「会社が…。」
耀司、ポツリと。下を向いたままで。

その声に汐梨、また眉間に皺を。
「会社が…???」
また睦美と芙美花を見て。

汐梨、再び、
「会社が…???…どうし。」

「ん~~~。」
耀司。今度は顔を上げて。そして、瞬きをして、顔をぐるりと。
「会社が、詐欺に遭った。」

すぐさま汐梨、
「会社が詐欺…???」
汐梨も瞬きをして、
「…って。それ…。…どういう…???」

おもむろに口を開く耀司、
「おそらく、ネット上の仕業だろうとは思うけど…。…それも、巧妙な…。」

汐梨、まだ眉間に皺を。
「兄さん…???」

耀司、今度は椅子に背中をピッタリと。
「あ~~~。」

睦美、心配そうに、
「耀司さん…。」

耀司、そして今度は腕組みに。
「会社の金が…。…詐欺に。」

いきなり汐梨、目を見開いて、
「会社の金が詐欺っ。」

芙美花も目を見開いて、
「うそ。」

睦美も、
「え…???」

いきなり上体を前に汐梨、
「…で…???…一体、幾ら…???」

その声に耀司、両目を瞑って、
「ん~~~。」

汐梨、
「…って、兄さんっ。」

ぶすっとした声で耀司、
「2億。」

いきなり目を見開く3人。汐梨も芙美花も、
「2億っ!!!」

睦美は汐梨を見て目を真ん丸に。

汐梨、耀司に、
「2億。え…???…に、2億って、あ、あの…、2億。」

耀司、天井を向いて、
「あ~~~~。」

芙美花、
「おとうさん。…2億って…。」

汐梨、何かしら、体が震えるように、
「あ、あ、あ。いや…。…って。あ。はは。私、何言ってんだろ。」
瞬きしながら、
「あ、いや。あの…。その…。…って。…2億。…詐欺。」
素早い瞬き。
「…って言うか…。その。あの…。あ。」
そして…。小刻みな頷き。

睦美も鼓動が高く。
芙美花は小さくなって。

汐梨、顔を傾げながらも、瞬き、
「あ、あの。…って。…って、言うか…。ん~~~。兄さん…???」

耀司、まだ茫然と。

汐梨、
「…って言うか、兄さん。その。…聞くけどさ。その…。に、2億って、その。実際に、2億の詐欺って、可能なの…???…あの、その。…何て言うか、その…。一度に、そんな、ドカンと。2億って…???」

その声に耀司、口を噤んで、
「…可能…、なんだろうね。…現実に、起きてるし。」

また汐梨、瞬き、唇を搾って。
「いや…。…って言うか、あのさ。その…。」
今度はいきなり耀司同様に、首を垂れて。髪がバサリと。
「あ~~~ん。」
そして、また顔を上げて。
「…って言うか、実際に起きうる…???…2億。」

「会社、ならね。」
耀司、ポツリと。

汐梨、
「あ、あ~~~~~。…確かに~~。…個人じゃ…。」

睦美、
「し、汐梨さん。」

汐梨、睦美に、
「あ、うん。あ、ほら。銀行って、いきなり多額の金額って、普通、預かってくれないじゃない。一般の人が、一気に何千万とか。必ず、怪しいって思われちゃう。ま。宝くじとかだと、また話は違うけど…。まっ。そういう時に限って銀行の場合は、是非当行にって。当たった人にはね。逆に銀行から来るけど。だから、ある意味、いきなりの資金が出来て銀行に預けるって言っても、小口を預金する訳だけど。」

芙美花、叔母に、
「え…???…そうなの。」

汐梨、芙美花にコクリと。そして、
「実際、コンビニのATMとかあるじゃん。引き出す金額に上限がある。」








ママでいい…。   vol,253.   「会社が、詐欺に遭った。」

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