「独身。恋愛経験なし。45歳。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 「あ。ところでこの人、麻友。坂下麻友。是非、耀司と芙美花に紹介したくってね~~。」
宮前。

麻友、ふたりに頭を下げて、
「どうぞ、よろしくお願いします。」

そんな女性に耀司も、芙美花も、
「あ、ぁ~~。」
「よ、よろしく、お願いします。」

宮前、
「…て、言うのも~~。麻友がウチ、杉並に転職したのも~~。ある意味、訳あっての事なんだけど~~。実はこの人、意外にも、友達がいない。」

思わず耀司、
「はっ…???」

芙美花、目を丸く、頭の中で、
「…うそ。」

宮前、
「ん~~。ウチに来て、1ヶ月近く、なるんだけど~~。ん~~。その割に、他の看護師との、ねぇ~~。」

耀司、女性をチラリと。
「あ、あ~~。」

宮前、いきなり今度は恐縮するように、
「私の…、口から言うのもなんだけど~~。腕は一流~~。…だから、なのかな~~。」

宮前、ニコニコと、そして麻友を見ながら。
麻友はその話には単に軽く微笑み、軽く会釈をするのみ。

耀司、僅かに顔を傾げて、そして宮前に、
「…超…一流と言うと…???」

宮前、
「あん。実は~~。ほほほほほ。つまりは、私より…。」
瞬間、宮前、言葉を切って、そして…、
「優秀…。」

いきなり耀司、瞬きしながらも、
「は…???…え…???」

芙美花も瞬きして、
「み、宮さんより、優秀…???…って…???」

宮前、僅かに顔を傾げて、
「まま。病院の看護師って、患者さんを相手にって言うのはまずは当たり前。病棟の看護師。」

耀司、宮前を見ながら、
「あ、あ~~。はい。」

宮前、耀司を見て、
「なんだけど~~。この麻友の実績は~~。過去の経歴から…。病棟の看護師は勿論。フライトナース、ヘリに乗って災害現場にって言うの。そしてオペ看。つまりは手術の時に執刀医と一緒にいる看護師の事。そして、災害支援ナース。それから緊急ナース。そして、最後は特定看護師。と。とにかくキャリアが凄い。」

聞きながらにして耀司、目を真ん丸に。
「す、凄ぇ。」

芙美花は芙美花で、瞬きしながらも、顔を傾げて、
「……。…って、良く分かんないけど…。」

宮前、ニコニコしながらも、
「芙美花には、ちょっと、分かんないかも…。つまりは~~。私や祐里ちゃん以上に、いろんな経験をたくさん積んでいるって看護師。」

耀司、思わず女性に、
「凄いですね~~。」

麻友、にっこりと、
「ありがとうございます。お蔭様で。」

宮前、
「なのかな~~。…つまりは。そういう…、つまりは…。過去に積んで来た実績…。どこからどう…、まっ。所謂、噂って言うのは。まっ。物凄いキャリアなんだけど~~。そういう意味でも…。あんまり、他の看護師からも…、一目置かれてるって。まま、ある意味、羨望の眼差しで見られる。…と、いうのもあるとは思うんだけど~~。…なんだ、けど~~。何故か、近寄り難い。」

耀司、
「なる、ほど。」

宮前、
「…けど、耀司、あんたの場合は、そういうのって、全然、気にしない性格。祐里ちゃんが、祐里ちゃんだったから~~。耀司はそんなの全然、どっちかって言えば、ウェルカム人間だから~~。それこそ、高井戸家の人間自体が、破天荒だからね~~。かかかかか。和歌山のお義母さんにしても、お義父さんにしても~~。私なんて、この夫婦、どういう夫婦…???…って、思ったくらい、いきなり大笑いしちゃったくらいだから~~。ウチの両親にあぁいう生き方は、まず無理。なんていうくらいだからね~~。」
耀司に、
「ねっ。そうでしょ。」

耀司、下唇をビロンと。
「ま、まぁ~~。…て、言うか、人を、上下にって、言うのは、元々、好きじゃないし。…だから、会社、立ち上げたんで。」

宮前、何とも耀司を自慢げに、
「それが何と、大当たり~~。」

芙美花を見て、
「ねぇ~~、芙美花~~。」

瞬間、芙美花、ニコニコと。
「あ、はい。私の、おとうさんですから。」

宮前、
「…ってぇ、事で。お願い。」
耀司にペコリ。
「麻友と友達になって。お願い。」

いきなり耀司、目を真ん丸にして、
「えっ…???…はい…???…って。」

芙美花も目をパチクリと。そして口をアヒルのようにして。

宮前、耀司に、
「いきなりで申し訳ないって、思ってる。…けど、その麻友、とにかく、友達がいない。それだから~~、とにかくもぅ~~。仕事、仕事で、仕事が趣味みたいな人~~。当然、今もって、独身。恋愛経験なし。45歳。耀司、あんたの同い年。」

いきなり耀司、
「い゛っ!!!」

芙美花もびっくり仰天の、頭の中で、
「…ゲッ。おとうさんと同い年って…。」

宮前、切に願う様な顔をしての、顔の前で両手を合わせて、耀司と芙美花に懇願するように。
そんな宮前の隣では笑顔を絶やさない麻友と言われる女性。

耀司、思わずふたりを交互に見て、僅かに口を尖らせて、そして瞬き。
芙美花も顔を僅かに引っ込めての口を搾りながら…。








ママでいい…。   vol,212.   「独身。恋愛経験なし。45歳。」

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