芙美花、勉強中に、
「うん…???…何、今の…???…おとうさん…???」
そして芙美花、階段を。父の部屋のドアをノック。
「おとうさん…???」
その声に耀司、まだ通話で話し中。
「あっ、ちょっと待って。」
そしてドアに、
「あ~~。ごめん。何でもない。仕事~~。」
その声に芙美花、顔を傾げて、
「ふん。なんだ。」
睦美から、
「今、芙美花さん…???」
耀司、
「あ、うん。はは。」
睦美も何故か、
「ふふふ。」
翌朝、眞鍋家。リビングに起きて来た晄史と誓、
「おはよう~~。」
キッチンで睦美と暁美、
「あぁ、はい。おはよう。」
睦美、晄史に、
「晄史、昨日はありがとね。」
その声に暁美、
「うん…???」
晄史、欠伸をしながら、
「あん。はは。うん、良かったね。」
誓、義母に、
「昨日、ヨシカワでパソコンが全部動かなくなったんですって。で、お義姉さんが晄史に電話して~~。誰か~~って。…でぇ、晄史、高井戸さんいるじゃないって話て、解決~~。」
誓、睦美を見て、
「でしょ。」
暁美、その話に睦美を見て、
「おや。おま、そんな話、全然。」
睦美、すぐさま、
「だ~~って~~。帰って来たらおかあさんの方が~~。興奮しちゃってて~~。おかあさんの翻訳の本、物凄い好評って~~。その話で昨夜持ち切りだったじゃない~~。晄史たち、仕事で遅くなって帰って来て~~。」
晄史、
「ははは。確かに。」
誓、
「帰って来て、すぐにバタン。食事は会社でね~~。宅配弁当~~。」
晄史、テーブルに茶碗を配りながら、
「…って言うか、かあさん、凄いじゃん。そんな、物凄い好評って。」
その声に暁美、
「うん。ある種の…、隠れたベストセラーかな~~。フランスの、ある大物女優のヒット作、それも映画の。当然、原作はある訳で~~。ただ、その原作は~~。あんまり話題にはならなかった。むしろ、映画になって、その大物女優のお蔭で大ヒット。…で、それを翻訳にしたの。」
そして暁美、
「あん。当然、映画もしっかりと何度も見た。で、翻訳にしたら、何と、これが凄いって、出版社が…。」
晄史と誓、
「へぇ~~ぇえ~~。」
数回頷いて。
睦美、
「かあさん、頑張ってたも~~ん。」
キッチンで母を見て。
そんな睦美に暁美、チロリと舌を出して、
「かかかかか。まぁね。…って言うか、いや。」
僅かに顔を傾げて、
「…ってか、」
何かしらオネダリするような格好で、
「だ~~~って~~。何度も映画見ている内に、完璧に惚れちゃった~~。みたいな~~。まっ。最初の1回で、泣いちゃったけどね~~。シシシシ。」
誓、
「へぇ~~。お義母さん、凄~~い。」
暁美、そんな誓に、丁寧にお辞儀をして、
「お蔭様で。…って。くくくくく。」
自分の口を右手で塞ぎながら…。
睦美、そんな母に腰を押し当てるように、
「もぅ~~。完璧にドヤ顔~~。」
暁美、
「いやいやいやいや。」
目を真ん丸に、
「いやいやいや。その…、ドヤ顔~~。な~~んか、今回の事で分かったような気がする~~。」
晄史、そんな母に、
「へっ…???…なんで。」
「だ~~ってさ~~。」
睦美も晄史も誓も、
「うんうんうん。」
思わず暁美、招き猫。
いきなりカウンターに近づいての晄史と誓。
暁美、
「大きな声で言えないんだけど~~。販売2週間で~~。110万部なんだって。」
その瞬間、3人、
「うそ――――――――っ!!!」
ビックリ仰天。
睦美、
「嘘でしょ。」
晄史も、
「いやいやいやいやいや。かあさん。」
誓、
「110万部って。それ…。ベストセラー。」
睦美、いきなり体の力が抜けて、
「いや。いやいやいやいや。」
体をガックリと。
そんな睦美を見て、暁美、いきなり腰を下ろした睦美の左肩に右手を、そして笑いながら、
「いや。何よ~~、あんた、睦美~~。」
晄史も、
「…って、凄いなんてもんじゃ。」
目を真ん丸に。誓を見て、
「ねぇ~~~。」
誓も、何度もコクリ、コクリと。
「うんうんうん。」
睦美、ようやく体を起こして、顔を左右に、
「う~~~。」
晄史、母に、右手でグー。そして親指を出して、
「やったね。かあさん。」
暁美も、そんな晄史に左手は左脇に。そして右手を伸ばして同じグーを。そして親指を出して、
「イェ~~~イ。」
睦美、顔を左右に、そして、
「いやいやいや。…って、昨日、そこまで話…。なかったから。映画の話しばっかりで~~。」
暁美、そんな睦美に、
「かかかかか。言いそびれた。…って、あんた、お風呂入って寝る~~って。あんたの方だって、昨日~~。そぅかい、高井戸さんが~~。」
その声にいきなり睦美、ドキン。そして、何かしら面映ゆいように、
「う、うん。」
そういうところは見逃さない晄史。姉に、
「はは。良かったね、姉さん。」
睦美、
「う、うん。」
そんな姉を見て晄史、僅かに顔を傾げて、
「うん…???…何か…???」
誓も睦美を見て、
「うん…???」
暁美、
「う~~ん…???」

ママでいい…。 vol,158. 「隠れたベストセラーかな~~。」
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