「とにかく、高井戸さん、いい人、探さなきゃ。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 耀司、その声に口を尖らせて、
「…って、事に、なる訳…。かぁ。」
顔を傾げて。

汐梨、鍋に具材を。
「当然でしょ。左肩は治ったんだし。私は、ここ、あるし。兄さんしかいないでしょ。」

耀司、まだ口を尖らせて、
「そぅ…、だ、よねぇ。」

汐梨、
「あ。保育園もお願い。それから~~。」
空を見て。そして、
「うん。みんなに、ご心配、お掛けしました。だ~~ね。最近、顔見せない理由、みんな知ってるから。…って言うかぁ。それ、みんな私に聞いて来るから。」

キッチンの入り口で耀司、仏頂面をして、
「わ、分かってるよ、んなの。うん。」
自分の部屋に歩きながら、
「そぅか…。そぅ…、なるのか。」

そんな耀司を見て汐梨、思わず鼻に右手人差し指を、
「くくくくく。」
そして、
「ヨシッと。」







翌日、遂に耀司、麻沙美を連れて、再びの保育園へ。
そして…。再びの視線。声を掛けてくれるママさんも。
その度に耀司、ニコニコと頭を下げて。

麻沙美は麻沙美で叔父を見上げるように、
「おじちゃん、人気者だね。」

耀司、そんな麻沙美に、
「はははは。そうみたいだね。」

そして…。

保育園の中に。
「おはようございます。」

保育士、いそいそと。
「おはようございます、麻沙美ちゃんおはよう~~。」

麻沙美も、
「おはようございます。」

高井戸に保育士、
「肩、治ったんですね。」
僅かに顔を赤らめて。

耀司、面映ゆく、
「えぇ。」
頭を撫でながら。そして、
「今回は、ご心配、お掛けしました。はは。全然、来れなくって。」

後ろから、
「あら、高井戸さん…???」

耀司、振り向くと、碧(みどり)とその母親。

耀司、
「あ。脇坂さ~~ん。」
そして、
「ははは。碧ちゃんもおはよう~~。」

碧、
「おはようございます。」

脇坂(わきさか)、高井戸を見て、
「左肩、治ったんですねぇ~~。木守さんから聞いて、心配してたんですけど。」

耀司、照れながら頭を下げながら、
「あ、はい。お蔭様で。昨日、医師からも許可が。もぅ大丈夫でしょうと。それで、包帯が取れて…。」

保育士も脇坂も頷いて、
「うんうんうん。」

脇坂、
「じゃあ~~。木守さん。また、家事復活。」

耀司、その声に、
「え、え~~。」

「とにかく、高井戸さん、いい人、探さなきゃ。」

その声に耀司、瞬きをして、
「えへ…???」

脇坂、
「もぅ~~。みんな、知ってます~~。高井戸さんのお宅は~~。娘さんが家事全般。…でも~~。来年から大学受験。娘さんの勉強の負担にならないように~~。木守さん。高井戸さんの家で家事代行~~。」

既に麻沙美は保育士からみんなの下に。

耀司、その話を聞いて目を真ん丸に、
「えっ…???…うそ。」
そして、
「それって、まさか…。」

脇坂、微笑みながら、
「やだ。木守さんがそんな事、言う訳ないでしょ。それこそ、名うてのウェディングプランナーが~~。守秘義務。と、言うのがあります。どこからともなく、聞こえてくるんです。」

歩きながら脇坂と耀司。

そこに、
「あら~~。おはようございます~~。わお。高井戸さ~~ん。」
今度は塁(るい)とその母親、上那賀(かみなか)である。

耀司、お辞儀をして、
「おはようございます。」

上那賀、
「左肩~~。」

耀司、ニコニコとお辞儀をしながらも、
「お蔭様で。」

上那賀、塁を連れて保育園に。



脇坂、高井戸を見て、
「ママさんの情報網、侮るべからずです。それと~~。」

耀司、
「はい。」

「とにかく、高井戸さん、人気者ですから。」

その声に耀司、顔を傾げて、
「はい…???」

「だから~~。逆に、知りたくなってくるママさんたちもいるんです。まぁ~~。それこそ、若いママさんだったら…???…それに…。」

耀司、
「それに…???」

「保育士さんだってそう。」

間髪入れずに、
「保育士さん…???」

「高井戸さんは気付いてないかも知れないですけど。高井戸さんを見た途端に、デレ~~っとしている保育士さんもいるんです。」

耀司、目を真ん丸に、
「うそ。」

「本当です。…ま。とにかく。…そんな訳で、素敵な人がいれば~~。是非。」

いきなり後ろから、
「何ふたりで話てるんですか。」
脇坂の背中にダイブするかのように上那賀。

「ひゃ。ビックリした~~。」

耀司も、
「おっと~~。」

脇坂、
「もぅ~~。瀬那(せな)さ~~ん。」

上那賀、高井戸にニコニコと、
「高井戸さん、ようやく復活ですね~~。麻沙美ちゃんの送り迎え。」

耀司、上那賀に、
「ははははは。えぇ。」

上那賀、
「娘さんの為に、頑張っちゃおぅ。イェイ。」
肩まで右手を挙げて。

そんな瀬那を見て脇坂、ニッコリと。そして高井戸に、
「ねっ。」

耀司、
「そのようですね。…って言うか、上那賀さん。…その、娘さんの為に、頑張っちゃおぅ。…って。」

いきなり上那賀、目をパチクリとさせて、脇坂の左腕を占領しながらも、
「えっ…???…だって、みんな、知ってますよ。娘さん、来年受験。だから木守さん、高井戸さんの家事代行…って。」








ママでいい…。   vol,151.   「とにかく、高井戸さん、いい人、探さなきゃ。」 

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