ヨシカワ音楽教室、事務局の午後。何やら騒がしい。
「え――――――っ!!!…ほんと~~。凄~~い。良かった~~。うんうんうん。」
珠里。
生野もニコニコと、
「うんうんうん。」
その3人の話しが盛り上がっている中に、克広奈織が椅子から立ち上がり、
「どうしたんですか~~???」
3人の中に。
珠里が奈織に、
「有紀さんのお姉さん、来春に結婚。あは~~~。」
奈織、目を真ん丸に、
「うそ。」
そして、
「おめでとうございます~~。」
そこに睦美。それぞれを見て顔を傾げて。
そんな睦美に珠里と奈織、ニコニコと招き猫。
4人の中に入っていく睦美。
「みなさん、どうしたんですか…???」
ニコニコ満面の珠里、眞鍋に、
「眞鍋さん、眞鍋さん。はははは。」
睦美、目をパチクリと。
「あのね。有紀さん。」
睦美、有紀の顔を見て、
「え、え~~~。」
奈織、
「有紀さんのお姉さん。来春、結婚するんですって~~~。」
こちらもニコニコと。
睦美、その声に、
「えっ…???」
すぐさま笑顔になって、
「おめでとうございます~~。」
有紀、眞鍋に、ペコリと。
「ありがとう~~。」
そして、
「もぅ~~。いつ納まってくれるか、もぅ~~。それだけが気になって~~。私だって、37なのに~~。ねえさん39~~。もぅ~、崖っぷち~~。」
珠里、
「うんうんうん。でも、良かったじゃな~~い~~。…で…???…相手の方は…???」
「うん。まっ。42なんだけどね~~。こっちはバツイチ。…って言うか~~。奥さん、亡くして~~。お子さんがいるんだけど~~。今、大学~~。おとうさんの好きにすれば~~???…いい感じの人じゃない。良いと思う。…って、大学卒業したら、念願のひとり暮らし。なんだって。」
生野、頷きながら、
「へぇ~~ぇえ~~。」
けれども、
「うんうんうん。」
珠里、有紀に、
「へぇ~~~。そうなの~~。」
奈織、
「…で…???…でで、どんな感じの人、相手の人。…もしかして…、芸能人で言ったら。」
有紀、
「芸能人…???」
顔を傾げて、
「あ、いや~~。芸能人。」
有紀、腕組みして、
「ん~~~。難しいや~~。芸能人。…って言うか~~。とにかく、体はガッチリはしてるわ。…太っているんじゃなくって、ガッチリ。うんうんうん。」
生野、
「へぇ~~~。」
ニコニコと。
奈緒、
「…って言うか、バツイチ。…あ、いや…。奥様亡くされて、大学の…、娘さん…???…息子さん…???」
有紀、
「娘さん。」
生野、
「わお。」
珠里、
「ねぇ~~~。」
ニコニコと。
「でも、良かった~~~。うんうんうん。」
そして、
「眞鍋さん。あなたも頑張って。」
いきなり珠里、睦美の左肩をトンと。
睦美、
「あ、いや…。私は~~。」
睦美の声に珠里、
「もぅ~~。何言ってんの~~。眞鍋さん、38でしょ。もぅすぐよ。40歳。」
「そうですよ~~。」
生野。
「…って、僕がけしかけてどうする。…って話ですけど。…でも、中々ね~~。出会い。ん~~~。難しいな~~~。特に、我がヨシカワ音楽教室。男性もいないから~~。何とも。」
申し訳なさそうに数回頭を下げる生野。
奈緒、
「…って言うか~~。ひょっとして、眞鍋さん、何かしら、いい人、いたりなんかして~~。こんなに美人さんだからさ~~。」
ニコリと眞鍋を見つめながら。
その声に珠里も有紀も、生野も、
「あ~~~~~。」
そして3人共に眞鍋の顔を。
睦美、いきなり顔を真っ赤にさせて。
その顔を見て奈織、目を真ん丸に、
「うそ。図星…???」
珠里も有紀も目を真ん丸に、
「へっ…???」
「マジ…???」
「ただいま戻りました~~。」
そこにいきなり鵜杉彩未(うすぎあみ)。
生野、
「お~~。おかえり~~。お疲れ様~~。」
彩未、
「え…???…どうしたんですか…???…みなさん…。」
そして、眞鍋を見て、
「へっ…???…眞鍋さん、顔真っ赤。…えっ…???」
睦美、いきなり顔を引っ込めて、
「え…???…いや。いやいやいや。私は…その。」
両手をヒラヒラとさせて。
奈緒も珠里も有紀も、
「あれ~~~~???」
睦美、ペコペコと。
「すみません。仕事に戻ります。」
そう言いながら自分の席に。
小声で奈織、
「怪しい~~。ふふふふ。」
珠里と有紀に、
「ありゃ、絶対に誰かいるね~~。女の感。」
何故か睦美、心臓がドキドキと。
そして…、時間が経っても…、鼓動は…。
睦美、頭の中で、
「…ん~~~。どうした…。さっきから、ドキドキ。…なんでよ~~…。」
そして…。すぐさま脳裏に。ステージで演奏をしている阪部洵。睦美、また頭の中で、
「…洵。」
そして、今度は何故か昨日の午後のリビングでの景色が…。
「へっ…???」
そんなリビングでの景色が脳裏に。…すると。ようやく今迄の鼓動が…。
睦美、頭の中で…。
「…はは。楽しかった~~。」

ママでいい…。 vol,093. ヨシカワ音楽教室、事務局の午後。
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