舘脇、
「第2部。終了ですか。」
季久美、コクリと。
「えぇ。」
麻沙美、いつの間にか、母親の右腕に。
そんな麻沙美を見て耀司、
「まっ。確かに。…ってか、子守唄にはちょっと音は大きいけど、眠くなっちゃうな~~。」
睦美、ぐっと体を前に。そして高井戸の前の方から、
「あら。」
耀司、逆に上体をガッシリと背もたれに。
「はは。寝ちゃってました。」
睦美、
「ほんとだ、寝ちゃった~~~。」
耀司、
「まぁ。このままで。」
汐梨も、
「うんうん。」
晄史、
「起こしたら、可哀そうだ。…と、言うか、これで、第2部、終わり…???」
耀司、
「ですね~~。」
会場内がざわついている。
…そして…、15分後。
再び演奏が始まる。
数秒後、耀司、
「おほ~~~。」
汐梨、
「この曲~~。」
睦美、
「天国と地獄。」
いきなり起きる麻沙美、
「始った~~???」
汐梨、麻沙美の頭を撫でながら、
「はは、起きた…???…うん。」
そして麻沙美、母親に、
「うん。音がして目が覚めた~~。あ~~。聞いたことあるぅ~~。」
耀司、
「おや。麻沙美、この曲、知ってるか~~。」
麻沙美、叔父に顔をコクリと。
「うん。」
睦美、
「有名なフレーズ。お馴染みでもありますよね。」
凡そ3分程度の楽曲。
会場が拍手で湧き上がる。
…そして…。
耀司、
「次は…、何…???」
演奏が始まる。
舘脇、
「ほほぅ~~~。」
季久美、
「これは、もぅ…。」
舘脇、ニコリと、
「ふふ~~ん。これですか~~。」
清水、犬養、神代。そして、岬、濱村、鶴来、耀司、
「地獄の黙示録。」
睦美、
「ワルキューレの騎行。ワーグナー。」
舘脇、ポツリと。
「地獄の黙示録。」
季久美、
「それが、一般的ですよね~~。」
耀司、
「ワーグナーかぁ。」
晄史、
「映画の方での…、が、僕たちには有名ですよね~~。」
耀司、頷きながら、
「うんうんうん。」
岬、
「いやいやいや。これ、持って来るか~~。かかかかか。兼高先生、やるぅ~~。」
凡そ5分。
汐梨は麻沙美を右腕で抱きながら。
耀司、
「さて。」
睦美、
「第3部、最後の曲。」
晄史、顔をコクリと。
「…に、なっちゃう…???」
睦美、
「うん。多分。」
そして…。演奏が始まる。
舘脇、
「ん~~。これは~~。」
季久美、舘脇を見て、
「ん~~~。これは、ちょっと~~。」
舘脇、ニヒルな顔で、
「聞いた…、事はあるよね~~。」
季久美、
「えぇ。」
耀司、
「聞いたことはある。」
汐梨、
「うんうんうん。…けど、タイトルまでは…。」
睦美、
「威風堂々。エルガーの曲です。」
耀司、チラリと睦美を見て、
「威風堂々…。」
晄史、
「さすがは姉さん。」
季久美、
「エルガーの威風堂々。」
舘脇、その声に季久美を見て、
「威風堂々…。」
清水、犬養、神代、
「うんうんうん。」
「最後にこれかぁ~~。」
「いいかも~~。」
岬、
「確かに。ポイントポイントで、聞いたことは、あるよな~~。」
睦美、
「結構~~、表彰式や卒業式で使われますよね、この曲~~。…あ、それと~~。運動会なんかでも。」
耀司、
「あ~~、はいはい。…そっか~~。うんうんうん、確かに~~。…そう言えば、そうですね~~。…うんうん。この曲~~。」
睦美、トツトツと、
「そもそもが、行進曲ですから。」
耀司、頷きながらも、
「はいはいはい。」
そして…、最後の部分…。
それぞれが、
「あは。聞いたこと、あるぅ。」
「うんうんうん。ここねぇ~~。」
「何とも、お馴染み~~。」
「うんうんうん。分かる分かる。」
凡そ6分少々。
演奏が終了するや否や、会場内、割れんばかりの拍手喝采。
耀司たちも、
「おほ~~。凄い拍手。」
汐梨も拍手しながら、
「うんうんうん。凄かった~~。」
そして耀司に、
「さすがは迫力。博楼の吹奏楽。」
耀司もその声に、頷きながら、
「だよね~~。」
睦美も拍手しながら、
「素晴らしい~~。高校生でここまで出来る。凄いわ~~。」
晄史、
「いやいやいや。」
部員たちが袖に引き返す。
鳴り止まない拍手。
あちらこちらからフィンガーホイッスルも。
耀司、辺りを見ながら、
「かかかかか。凄いね~~~。」
汐梨、既に涙は乾いていた。
「お見事、と、言うしか、言葉がないよね~~。」
耀司、頷きながら、
「あ~~。うんうんうん。」
麻沙美、
「みんないなくなった~~。」
そして母に、
「終わったの~~???」
その声に汐梨、麻沙美を見ながら、
「うん…???…はははは。…最後まで、見ていようね~~~。」
その声に麻沙美、
「うん。」
袖の方では部員たち、お互いにハグ。
「やった、やった~~~。」
兼高も、
「みんな~~。良く頑張った。」
ニコニコと。
「そして…。もぅひと踏ん張りよ~~。」
その声に部員たち、
「はい。」
舘脇、
「アンコールかな…。」
その声に季久美、コクリと。
「えぇ。」
晄史、後ろを見て、
「さすがに、誰も動かない。」
睦美、
「アンコール、あるからね。」
耀司、
「いよいよ、最後かぁ~~。さて…。どんな曲が…???」
汐梨、
「全く分かんないよね~~。」

ママでいい…。 vol,063. 睦美、「ワルキューレの騎行。ワーグナー。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
