その周辺一帯が…。
テレビでも大々的に報じられた。
「僅か10分の悲劇。大惨事。」
稼働していた重機3台もそれぞれが…。
1台は建物に凭れるように。そして…、また1台は横転。その他の重機は…、
民間の住宅を巻き込んでの横転。工事作業員も数多くの建物からの落下者。
下敷き。周辺住民も様々な状況での死者。重軽傷者。合わせて100数名。
眞鍋家には、そんな過去があった。
そして、現在は、眞鍋家、既に3人共に日本に帰化しており、
逆に、韓国に帰ったとしても、住む場所もなく。戸籍は眞鍋武敏の戸籍に3人共に。
ユジュンにしてもジュノにしても武敏の養子として…。
既に武敏の両親すら他界し、この世には存在しない。
しかも、武敏は一人っ子。既に馴染んでいる日本のこの家で、これからも一生涯、日本に永住。
と、なったのである。
4人共々に…。睦美は暁美と向かい合いながらのソファに納まり、
晄史と誓はテーブルの椅子に。
晄史、
「とにかく圧巻。凄い迫力。」
そして笑いながら、
「あぁいう感じは…、確かに。リアルで味わうには感無量。」
誓も、
「うんうんうん。響き方自体が違うもんね~~。はははは。お義姉さん、しっかりと乗りまくってたから~~。体が~~。」
その声に睦美も、
「そりゃそうだよ~~。そんな…、いつもリアルで聴けるチャンスなんて滅多にないも~~ん。」
晄史、
「確かに。」
誓、
「あ、そう言えば~~。お義姉さんの隣で、高井戸さんも結構~~、ノリノリだった感じ~~。」
その声に思わず睦美、目をパチクリと。
「うん…???」
そして、顔を傾げて…。右に、左に。
「そぅ…、だった…???」
晄史、ニンマリと、
「高井戸さん、いい人だったね。」
誓を見て。
誓も、晄史を見てニッコリと。
「うん。ふふ。」
お茶を一口。そして暁美、
「たかいどさん…???」
顔を僅かに睦美に。
俯きながらの睦美。コーヒーを一口。
晄史、
「うんうん。高井戸さん。」
「…って…。」
暁美、睦美をチラリと。そして晄史と誓を見て、
「初めて…、聞くわね。そんな名前。」
晄史、
「初めて。と、言うか~~。初めて会った人だもん。僕と誓は。」
暁美、その声に、
「はっ…???」
晄史、母に、
「でも、姉さんは音楽教室で会ってる。知っている人。」
誓、その話に前のふたりを見て、顔をコクリと、
「うんうんうん。」
暁美、睦美を見て、
「うん…???」
そんな母に睦美、顔をコクリと。
「うん。…って、言うかぁ~~。ある生徒の…、おじさんなの。」
暁美、
「おじさん。」
晄史も誓も、
「あ~~。うんうんうん。」
「確かに、そんな風な事、言ってたね。」
睦美、母に、
「うん。年長のお子さんのおじさん。詳しくは知らないけど~~。ここ、最近、ちょくちょく、その子と一緒に音楽教室に、来るようになった。」
晄史、
「ふ~~ん。」
そして、
「あ。でも…。その子のおかあさんとおとうさんって…。」
睦美、
「あん。その子のおかあさんはウェディングプランナーをやってるの。」
瞬間、誓、
「へぇ~~~。凄~~い。女性の憧れの職業~~。」
その声にニッコリの睦美。
「うん。まっ。たま~~には、その子のおとうさんも来ること、あるけどね~~。その殆どはおかあさんと一緒。」
暁美、頷きながら…。
晄史、
「ふ~~~ん。」
けれども顔を傾げて、
「…でも。その子の…、おかあさんとじゃなくって~~。高井戸さん。その子のおじさんがどうして音楽教室に…???」
間髪入れずに睦美、
「はは。だから。詳しい事は分かんないって。」
晄史、両眉を上下に、
「あっ、そっか。…でも、凄い、いい人。初めて会っても、何だか、気軽に話せて、感じ良かった。」
誓も、晄史を見て、
「うんうんうん。」
晄史、
「で。高井戸さんと一緒に食事してきた。」
暁美、目をパチクリとさせて、
「はっ…???」
誓も、
「うんうんうん。」
暁美、
「食事、してきた。」
晄史、ニコニコ顔で、
「うん。はははは。」
暁美、睦美を見て、目を真ん丸に。そして瞬き。
睦美そんな母を見て、僅かながらに顔を濁した感じで、
「う、うん。」
暁美、
「はぁ~~~???…初めて会った人と~~。お食事~~~。」
そして、晄史と誓を見ながら、
「…ん、まぁ~~。レコード会社の営業がいるんだから、その辺は…。ん~~~。どこで仕事に繋がるかは…。…分かんないから…。」
睦美、何かしら母に申し訳なさそうな気持ちで…。
晄史、
「そうだよ~~。僕の仕事は営業。何処で仕事に繋がるか、分かんない。」
一拍置いて、
「…と、言うか~~。…でも、最後まで姉さんの左で聴いてたから。ジャズが好きだって言ってた。…と、言うか~~。演奏する方じゃなくって~~。聴く方って言ってたけどね~~。あ、そうそう、高井戸さんの名刺、貰ってきたから。」
暁美、
「へっ…???…と、言う事は。」
睦美を見て、晄史と誓を見て、
「あなたたちの名刺も…???」

ママでいい…。 vol,043. 眞鍋家には、そんな過去があった。
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