「うんうんうん。」
景織子。
「普通なら会社に行って~~。」
詩乃も、
「だよね~~。…朝から晩まで。…それが、自宅で出来る。」
芙美花、
「まぁね~~。確かに。家にいてくれるって、言うのには、まま。助かる~~。学校から帰っても、寂しくないから。…ひとりかぁ~~。…って、言うのがないから。」
景織子も千愛も詩乃も、
「確かに~~。」
「うちも、ママがいるし~~。」
「私も~~。」
芙美花、
「前はね~~。…確かに。おかあさんが~~。夜勤明けや仕事がない日は家にいた~~。けど、仕事のある日は、朝早くから夜まで~~。私が帰っても~~。」
景織子たち、
「あぁ~~。うんうんうん。」
芙美花、3人を見て、
「ひとり~~。」
景織子。
「まっ。確かにね~~。…けど、ま。芙美花みたいに学校から帰れば、自分ひとり~~って、言うのは、クラスの中にもそういう子、いるけどさ~~。親が共稼ぎって~~。」
詩乃、
「うんうんうん。」
千愛、
「でも~~。芙美花の場合は~~。そういうのとは…。」
家に帰り芙美花、
「ただいま、バセット。」
バセット、
「クゥ~~ン。」
耀司は応接間。
ドアを開けて、
「ただいま、おとうさん。」
「おぅ、お帰り~~。」
芙美花、
「さて。と。」
そして…。夕食時。…の、前に。
芙美花、
「おとうさん。」
一仕事終えて耀司、テーブルでビールを飲みながらに新聞を。
「ん~~~???」
芙美花、学校からの修学旅行の資料を…。
耀司、
「おほ。修学旅行かぁ~~~。うんうんうん。懐かしい~~~。」
そして、
「へぇ~~~。今って台湾。」
芙美花、椅子に座って、
「うん。」
資料を見ながらも耀司。
「そっか~~。…で…???…うんうんうん。3泊4日かぁ~~。はは。」
芙美花を見て、
「いいんじゃない…???…ねぇ~~。ははは。行っといで~~???」
瞬間、芙美花、目を見開いて、
「えっ…???…うそ。いいの…???」
耀司、
「ふん…???」
芙美花を見て、不思議な顔をして、けれどもすぐさまニッコリと。
「…あったりまえじゃ~~ん。高校生活の中の、一大イベント。その為にも、毎月学校の…。ほら。旅行のための積み立てまでしてんだから~~。」
その声に芙美花、俄かに嬉しそうに、
「うそうそうそ。ほんとに行っていいの…???」
耀司、そんな芙美花に、
「えへっ…???…って、言うか…。」
また不思議な顔をして芙美花を見て、
「…行かない理由が見当たらないんだけど、おとうさん。…うん…???」
瞬きながらに芙美花、
「いやいやいや。だって。家の事。」
僅かに前屈みになって。
耀司、キョトンとして、
「家の事…???」
「うん。」
芙美花。
「だって…。修学旅行、3泊4日だよ。私、丸まる3日間は家にいないんだよ。その間。」
瞬間、耀司、今度は耀司が目をパチクリと。
「あ、そっか。家に…、いない。」
芙美花、コクリコクリと。
「うんうんうん。まま。確かに。作り置きはしておくんだけど。…でも~~。」
耀司、横目で。そして顔を捻って。
「ん~~~~。」
そして、今度はニコニコとしながらも、
「まっ。何とかなるんじゃ。」
間髪入れずに芙美花、
「…のが、嫌なの、私。」
「はっ…???」
マジマジと芙美花を見て耀司。そしてバセットを見ながら、
「…けど…、掃除はルンバ。バセットの散歩はおとうさん。」
すぐさま芙美花、
「ん~~~。後片付け、洗濯~~。おとうさん、やった時~~。仮りに、やったとしても~~。」
瞬間、耀司、変顔をして、
「…あは。あはははははは。」
つまりは芙美花。母親の後継として家の事は全部、自分が…。
しかも、それも完璧なまでに。それ故に。その生活リズムが崩れるのが嫌だったのだった。
耀司、
「…ん。…んじゃ。芙美花のいない間、家政婦さん。」
キッパリと芙美花、
「いや。絶対にいや。」
ツンとして、
「やだよ~~。自分のやってるのに~~。他人に見られるのって~~。」
膨れっ面をしながら。
そんな芙美花を見て、またもや耀司、変顔で、
「あは。あははははははははは~~。」
「…と、言う訳で~~。私に。」
スマホを耳に、汐梨。
耀司、芙美花がお風呂に入っている間に、
「そういう、訳で。」
汐梨、瞬きしながらも、
「ん~~~~。」
目をキョロキョロと。数秒…。
「ふん。分かった。うん、OKよ。」
瞬間、耀司、
「助かる~~~~。」
すぐさま汐梨、
「その代わり~~。…と、言っちゃあ~~、なんだけど~~。…もし万が一~~。もし万が一によ。…私が出来ないときに、兄さん。手伝って。麻沙美の事~~。保育園の送り迎え~~。まぁ。お迎えくらいは、お願いね。そのくらい、仕事の調整、何とも出来るでしょ。今の兄さんなら。」
耀司、ニコニコと、
「はは。うんうんうん。任っかせなさ~~い。」
「保育園には私から連絡しておくから。私の兄がお迎えに行きますって。姪だから問題なし。」
その声に耀司、
「了~解~~ぃ。」
「まっ。勝臣の義理の兄でもあるんだから、その辺は大丈夫。」
「サンキュ~~。」
「あっ。それと~~。」

ママでいい…。 vol,010. 芙美花、学校からの修学旅行の資料を…。
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庄司紗千「おふろ月夜」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
