「世界を巻き込むとんでもない事をやってくれました。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ その前に代表取締役社長の伊縫舞桜からの一言は、あったのだが…。
その中でも、この一言。
「あなたたちは、世界的に。いや、世界を巻き込むとんでもない事をやってくれました。大いに感謝申し上げます。」

その声に一同、
「イェ~~~イ。」
拍手喝采。

そして…、食事が始められた。



既にメンバーのスマホには激励のライン。

菜帆子、
「ははは。凄いよ、この数。」

佐津香も、
「うんうんうん。確かに。」

小埜瀬も、
「いやいやいや。びっくりしました。こんなにまで…。」


そして…、いつもと雰囲気が異なる点で言えば…。
この時に限り、報道陣、シャットアウト。
ただ…。気になるのが肝心の小埜瀬。しかも、イギリスのディナーは基本、立食である。

小埜瀬の傍で佐津香、小声で、
「少しは無理しても。この際。」

そしてまた菜帆子も、
「うんうんうん。バレる時はバレる。」

自然に小埜瀬を左右からガードしている佐津香と菜帆子。

小埜瀬、目をパチクリとさせながらも、口を動かしながらも小さな声で、
「すんません。その時は、お願いします。」

順平もサラリと小埜瀬の背後から、
「お任せを。」

当然ながら、小埜瀬の場合、他のメンバーとしては、プレゼンの緊張感は相当なもの。
ここで倒れても全てがその緊張感での。と、言う事での大義名分。
…が、但し、「大の大人が。」という事も、有り得るの…だが…。

そして…。この時に限り、いつもとは異なる振舞の舞桜。
ただ、逆に緊張したのが圭衣子と励。
この時まで、殆ど代表取締役社長とは会話する事などなかったのだが、何ともにこやかに。

そして、圭衣子、励、そんな舞桜との話に、お互いに、
「確かに。社長がいるから…なんだけど~~。こんなに話したの、初めて~~。」

それは菜帆子にしても順平にしても同じ事。
更には小埜瀬とも…。始終、照れ捲りの小埜瀬、けれども真剣にその表情は厳しい。

そして舞桜、佐津香と。そして、その会話振りは、全くの同等の会話振り。
そして、その後、舞桜の傍にはそれこそ、海外の化粧品会社の面々が…。

時折佐津香、小埜瀬に、
「大丈夫…???」

小埜瀬、そんな佐津香に、
「えぇ。はい。」

全く小埜瀬の左右から離れようとしない佐津香と菜帆子。
あの時から…。






小埜瀬の部屋で…。

小埜瀬の前で、丁寧に正座したまま、両手を前に、
「よろしく、お願いします。」

その声に菜帆子も順平、スマホから愛結美までも、
「えっ…???」

一番はその姿を目の当たりにしている小埜瀬、
「えっ…???…えぇ~~~???」

けれども菜帆子、ニッコリと、
「う~~っわ、佐津香さん。」

順平も、すぐさま表情が笑顔に、
「わお。」

そして頭を上げて佐津香。
「だ~~って、いっつも傍にいる菜帆子や順平から、こんな事言われたらさ~~。私だって、どうしようもないじゃな~~い。」

菜帆子、ニコニコしながらも、
「うんうんうん。そぅそぅ。」

佐津香、
「それに、順平にしても、いっつも無理ばっか、言ってるしさ~~。」

その声に順平、思わず照れながらも、
「佐津香…さん。」

スマホから愛結美、
「課長~~。佐津香さん、こぅ言ってるよ~~。男のあなたが、女性からこんな風に言われて~~。」

すぐさま小埜瀬、顔を赤らめて、
「あ、あ…、いや…。けど…。」
そして小埜瀬、佐津香に、申し訳なさそうに、
「佐津香さ~~ん。…でも…、こんな僕で…。」

菜帆子、いきなり、
「スト~~ップ。」

その声ですぐさま小埜瀬、
「あ。あ。あ~~~。」
すると今度は自分も正座をして。そして、
「…ですね。」

その格好に菜帆子、そして順平、ニッコリと。
「おっ…???」
「うんうん。」

いきなり小埜瀬、素早く佐津香の前で深く頭を下げて、
「こんな僕ですけど、よろしくお願いします。」
両手の甲に頭が付くほどまで。

菜帆子、右手拳を。
「ヨシ。」

順平も、
「や~~りぃ~~。」

菜帆子、
「愛結美さ~~ん。」

スマホから、
「うん。しっかりと聞こえた~~。」


それからである。小埜瀬は自分のスマホに佐津香のラインのアイコン。
仕事は仕事。けれどもコンペの事はコンペで、常にラインで交信。
但し生活上での日中のラインはタブー。自分たちの生活が優先。
佐津香が自室に入った後の、寝るまでの間だけの僅かの時間のみ。
お互いに、ただの一言でもいいのである。
返事があるなしに関わらず、とにかく、メッセージは残るのだから…。
お互いに、朝、それを確認するだけで十分。それだけで気分は心地よい。

長い年月…。ある意味…、懐かしさもあるのだろうか…。
佐津香自身も、小埜瀬自身も、
「まさか、こんな事が…。」
と、言う、予想もしていない現実に、こころを躍らせてもいる56歳と言う年齢のお互い。

小埜瀬、部屋でスーツ姿になり、
「さ~~て。」

佐津香、
「優維香~~、おかあさんコンペの仕事あるから先行くね~~。」

優維香、
「了解、行ってらっしゃ~~い。」








好きになれない。   vol,248.   「世界を巻き込むとんでもない事をやってくれました。」

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