そんな麗子をチラリと横目の賀寿恵。
スマホから、
「えぇ。…今、事業部の人たちと…、実は、一緒なんです。」
賀寿恵、目をパチクリと、
「事業部の人たち。」
麗子、眼鏡を外して賀寿恵を…。
小埜瀬、
「えぇ。みなさんが良く来るお店とかで…。私も先日、流れで一度ご一緒したお店なんですけど…。」
賀寿恵、その声に、
「あ、はぁ~~。…でしたら…。……。仕方、ありませんね。」
数秒…。
「あ、はい。分かりました。では、また今度と、言う事で。」
小埜瀬、その声に、
「あ。はい。すみません。…申し訳ないですけど。そのように。」
スマホから賀寿恵の声、
「いえいえいえ。こちらからいきなりの電話で。」
頭を軽くコクリと、
「申し訳ありませんでした。…それでは、失礼します。」
いきなり遠くから、
「きゃ―――――っ!!!」
瞬間、小埜瀬、
「えっ…???」
スマホに、
「すみません。失礼します。」
通話を切る。
会場では、一部の観客席での4人が椅子から立ち上がり、歓喜。
圭衣子と励は抱き合い、順平は何度もガッツポーズ。
菜帆子は立ったままで両手をガッシリと。
佐津香は目を真ん丸にステージのスクリーンを。
小埜瀬も同様に、しかも体は全く動かない。
吉竹も茫然。舞桜は口を真一文字に。
理江子、寿永流と固い握手。
取締役たちもお互いにそれぞれと握手。
スポットライトが一部の観客席にショット。
通話の切れたスマホを持ちながらの賀寿恵、麗子の前に、
「もぅ、小埜瀬さん、どちらかのお店に…。」
麗子、賀寿恵を見て、
「ふ~~ん。…トラディショナル事業部の人たちと~~???」
「えぇ…。…ただ、最後に、遠くから女性の声で、きゃ―――――って。」
麗子、目をパチクリとさせて、
「きゃ―――――っ…???」
「あのイントネーションからすると~~。何か、嬉しい事があった…???…ような…???」
「嬉しい事…???」
小埜瀬、
「いやいやいやいや。マジですか~~???」
カウンターの中の絃爾も、満智子も目を真ん丸に。
「マジで…???」
優維香、悠里、
「獲った――――――――っ!!!コンペ~~~~。」
周りの客たちそっちのけで。
他の客たちも一斉にその客たちを見るが…特に。
小埜瀬も、
「凄い。はははははは。」
門倉でも、峻と奈菜、抱き合いながら、
「おっしゃ―――――っ。」
「はははははは。や~~~った、やった、やった~~。きゃ~~~~。」
全く帰れない状態のエレガンサ、マーケティング事業部。物凄い歓喜。
全員がその瞬間、椅子から立ち上がり、物凄い歓声。愛結美、顔は涙でぐしょぐしょ。
龍二は叫ばんばかり。燈子と千優、愛結美と共に抱き合う。他のメンバーも同じように。
そしてエレガンサ化粧品全体もこの時ばかりは。どの部署も歓喜。
吉竹、舞桜としっかりと握手。
「社長。」
「お疲れ様。ありがとう。」
胡桃、スマホを見ながらも涙で顔を。いきなり着電。奈菜からである。
「今、動画、見てるよ~~。奈菜~~~~。」
奈菜、涙声の胡桃に、
「うんうんうんうん。良かった良かった。胡桃~~。」
「きゃははははははは。サッちゃん。偉いっ!!!きゃははははははは。」
須美である。
伊寿美も、夜になり掛けの空に、
「わ―――――――っ。獲った―――――――っ!!!おばちゃ~~~ん。かかかかかかか。」
スマホのライブ動画を見ながらの優維香、涙が止まらない。
「おかあさん。あ~~~。」
悠里、そんな優維香を背中から抱き締めて、
「うんうんうん。優維香~~。」
小埜瀬、椅子に座ったままで、こちらも茫然。口を開けたままで。
「マジか~~。フランスで~~。やっちまった~~。」
優維香、小埜瀬を見て右手を出して、
「リーダー。」
その手に小埜瀬、
「うん…???…ははははは。」
ふたりの右手と左手が、その時、ガッシリと。
優維香、
「おめでとうございます。」
小埜瀬も、ニッコリと、
「おめでとうございます。」
そしてこちらも…。まだ部長室の中の真宮。
「いやいやいや。マジかよ。勝ち取ったってぇ~~~。ははははは。凄ぇや。フランスだぞ、フランス。しかも…世界ランキング。冗談。…ってか、凄ぇスケール。」
池辺、電車の中で、スマホにイヤホン。
「いやいやいや。マジで凄。これ…、リアルなんだからね~~。」
しかも…、テレビ局のカメラも、その時の瞬間、瞬間を具に。
テレビ局のスタッフたちにも興奮状態が…。
「何て人たちだ、やっちまいやがった。」
「凄~~~。まさか、現実になるなんて…。…もしかして…とは、思ってたけど…。」
「とにかくスクープだ。このライブは日本では放送されないから。今夜のニュースは戴きだ。」
ステージにはエレガンサのメンバーたちが…。
アナウンスが流れ、まずは舞桜がアシスタントから促されてステージ中央に。
そし会社代表としての賞が授与される。会場内、拍手喝采。
そして、プレゼンの当事者の小埜瀬がまたアシスタントから促されて。
その姿を見ながら感極まるエレガンサのスタッフたち。

好きになれない。 vol,246. スポットライトが一部の観客席にショット。
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