吉竹たちの下に戻る佐津香たち。
静かに。そしてそれぞれと握手を。みな、小さな声で激励を。
ステージ上では既に次のアメリカのプレゼンが始まっている。
舞桜の前の席には理江子が。そして続いて小埜瀬。佐津香、菜帆子、そして順平と…。
通路の端の席を残して荷物を。順平、励の傍のスマホがセットしてある三脚を見て、励に合図。
励と圭衣子もそんな順平にOKの合図。
舞桜、ステージ上のプレゼンに、
「これも…、凄いね~~~。」
理江子、その声に、顔をコクリと。
「えぇ。」
そして、
「でも…、小埜瀬課長。」
理江子、隣の小埜瀬に顔を。
「えっ…???」
佐津香、隣の菜帆子と再び握手。そして右隣の小埜瀬に顔を…。
すると佐津香も、
「あら…。」
よほど緊張したのだろう。小埜瀬、席に就くなり、頭をカクンと。
理江子、
「ふふ。小埜瀬課長。」
佐津香、
「寝ちゃった~~。」
その声に後ろの席の舞桜、
「あら。」
吉竹も、
「おっと~~。」
菜帆子、
「はは。」
順平、
「どうしたの…???」
圭衣子と励、
「課長、寝ちゃったみたい。」
「あ~~~。はいはい。…さすがに、あれだけ…。」
圭衣子、
「うんうんうん。だよ~~。はは。私なんて、また涙出て来た。凄かったもん。」
励も、そんな圭衣子にもらい泣き。
順平、そして菜帆子、
「確かにね~~~。」
小埜瀬、さすがに気持ちが良いのか、目を閉じたままぼぉ~~っとした顔で、
ゆっくりと頭を起こしたが、再び垂れるようにして。そして…、
「りほ~~。さつか…。ん~~。」
瞬間、佐津香、
「うそ。ここで…???」
吉竹、
「ん~~???…何か、今、聞こえなかったか…???」
けれどもステージ上からの声で…。
圭衣子、吉竹に、
「部長…???」
小埜瀬、ぐったり頭を、僅かに佐津香の右肩に傾けるように…。
そして…、その、凡そ1時間後。
佐津香、隣で眠っている小埜瀬に、
「課長。課長~~。」
後ろで吉竹、
「お~~い。小埜瀬く~~~ん。」
舞桜も、
「ぐっすりと眠ってたわよね~~。」
そして、
「佐津香、小埜瀬さん、お願い。」
その声に佐津香、
「えっ…???あ、あ~~。うん。」
小埜瀬、佐津香から左肩を擦られて…。
小埜瀬、ようやく、
「…ん…???」
目をパチクリと。
「あ、あ~~~~。…え…???…って…???」
顔をあちらこちらに。
「えっ…???…僕…???」
佐津香、
「しっかりと、寝てました~~~。」
小埜瀬、目を見開いて、
「うそ~~~。」
理江子、ニッコリと。
「え~~~。気持ち良さそうに。逆に、起こせませんでした。ふふ。」
その声に小埜瀬、
「はい…???」
吉竹、
「終わりましたね。」
小埜瀬、その声にまた、
「はい…???終わった~~~???」
会場内が急に賑やかになる。当然の事ながら、各国の言葉で賑わい始める。
吉竹、
「さ~~てと~~。審査発表まで1時間、交代でそれぞれ休憩~~。」
圭衣子と励、
「は~~~い。」
圭衣子、
「部長、私たち、先に。」
その声に吉竹、
「おぅ。どうぞ、どうぞ。」
そして、伊縫に、
「社長も休憩。」
舞桜、
「あ、私は大丈夫、吉竹、先に行ってらっしゃい。」
その声に吉竹、
「分っかりました~~~。」
理江子は右隣の外国人と話している。
フランス人だろうか。言葉の発音からすると…。
菜帆子、佐津香に、
「順平、先に御手洗い行ったけど、佐津香さん。」
佐津香、菜帆子に、
「あ~~うん。」
そして、小埜瀬に、
「課長~???」
小埜瀬、
「あ。あ~~。はい。」
そして後ろの伊縫を見て、
「社長…。」
伊縫、そんな小埜瀬にニッコリと、
「ふふ。行ってらっしゃい。お疲れ様。」
小埜瀬、
「では。お言葉に甘えて。」
会場を出ると広い休憩エリアがある。それぞれの海外の人々が…。
報道陣、ビジネスマン。中にはドレス姿の女性やモデルばりの女性まで。
そんな場所で佐津香たち、圧倒されながらも…。
順平、
「仕事と言えども、さすがに、旅行気分って感じだね。今は。」
菜帆子も、
「確かにね~~。遂に、やり遂げたってね~~。」
圭衣子と励は、盛んにスマホでそれぞれの記念撮影。
吉竹と小埜瀬、ふたり並んで窓から見えるフランスの景色を。
吉竹、
「終わりましたか。」
小埜瀬、
「えぇ。かかかかか。使い果たしましたよ。全力です。何も言う事、ありませんね~~。」
その声に吉竹、
「な~~に言ってますか~~。まだまだ。まだまだですよ、小埜瀬さ~~ん。社長の話だと、もしかしたら、もしかするかも…ってよ~~~。」
小埜瀬、その声に、吉竹を見て、
「うそぉ~~~。」
いきなり菜帆子と順平、
「嘘でしょ。」
吉竹、
「あっと、びっくりした~~。」
菜帆子、
「社長、ほんとに…???…そんな事…???」
佐津香、両肩を思いっきり上下に。
「まぁね~~。舞桜の事だから~~。独自にリサーチはしているよ~~きっと~~。アンテナの張り方、私らとは全くスケールが違うから~~。」
吉竹、数回頷いて、
「確かに。」
佐津香、両眉を上下に、
「伊達に世界で9位のエレガンサ化粧品じゃないって。」

好きになれない。 vol,243. 吉竹たちの下に戻る佐津香たち。
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