いきなり圭衣子と励、小埜瀬に、
「課長――――――っ!!!見せて――――――っ!!!」
ふたり、共に小埜瀬に両手を合わせて。
小埜瀬、そんなふたりに、目をパチクリとさせて、
「はい…???」
思わず愛結美、
「ぷっ。」
吉竹、そんなふたりに、
「おぃおぃおぃ。おまえら、そんな…、人のプライベート~~。」
「…と、言うか、課長~~。」
佐津香、困ったようにも仕方なさそうな顔で、
「仕方ないんじゃない…???…私や菜帆子、それに愛結美さんだって順平も見ちゃったんだし。」
圭衣子、佐津香を見て、
「うんうんうん。」
けれども、
「…ってか、順平~~。あんたまで…???」
いきなり順平、
「いやいやいや。あんたまでって。その場にいたんだから…。そりゃ、見るでしょ。」
佐津香、
「それに…。部長だって、見たいんでしょ。」
いきなり振られて吉竹、目を見開いて口をおちょぼ口に。
「あ、いや~~。」
「でもさ。」
佐津香。
「ここで、課長の亡くなった奥様の写真、見たら、あんた、吉竹部長~~。部長の愛する胡桃ちゃんの写真も。」
その声にいきなり順平も菜帆子も愛結美も、顔を見せ合って、共に、
「あ、そうだ。」
そして、圭衣子も励も、
「うんうんうん。見たい見た~~い。」
順平、菜帆子、愛結美、いきなりニコニコとしてお互いに人差し指を、
「それいいね~~~。はははは。」
吉竹、メンバーたちを見て、いきなり般若のような顔になり、
「い~~~ぃい…???」
愛結美、小埜瀬に、笑顔で、
「課長~???」
そして吉竹を見て、口はニッコリと…。けれども右目はしっかりと歪めて、
「部長ぉ…???」
菜帆子、
「もぅ~~、逃げられませんからね~~。」
顔はニッタリと。
寿永流も理江子もニコニコと。
佐津香は佐津香で、吉竹を見て目を丸く顔を傾げて…。
小埜瀬、スマホをポケットから取り出して、
「え…と…。…ん~~。ん…???…何処に入ってる…???」
瞬間、吉竹、
「えっ…???」
小埜瀬のその声に励、
「うそ。」
小埜瀬を見て…。
「…って言うか…。」
小埜瀬。
「写真って、何処に…???」
圭衣子、目を真ん丸にして、
「嘘でしょ。」
愛結美、すぐさま、
「あ~~。励、やってあげて。ほんと。課長知らないんだ。…だから、前に菜帆子が探して、それで奥様の写真、見つけたくらいだから。」
いきなり吉竹、愛結美を見て、
「うそだろ。」
小埜瀬、吉竹に、
「すみません。スマホ持ってて、殆ど、電話とアラームしか使いようがないんで…。画面の下の奴。」
吉竹、
「…ん、ん~~。まぁ…。うん。…確かに。俺も。そんなには…、詳しくは…。…って事は…、写真なんか…は…???」
小埜瀬、励に自分のスマホを。そして小埜瀬、吉竹に右手を振り振り、
「いんえ~~。まず、写真撮った事、ありませんから。むしろ、亡くなったカミさんが撮ってくれてて。スマホだって、買い替えしても、まっ。持っている程度で…。」
励、
「あ~~った、あった、あった。これこれ~~。うんうんうん。へぇ~~。奇麗~~。」
圭衣子も覗き込んで。そして励、圭衣子に寄り添うように。
圭衣子、
「はは。ほ~~んと~~。」
そして寿永流に、
「大貫さん、理江子さん、はい。」
圭衣子、励からスマホを受け取って。
寿永流、小埜瀬に、ペコリと、
「すみません、小埜瀬課長、拝見して。」
理江子も、ペコリ、
「ごめんなさい。」
小埜瀬、顔を振り振り、右手を前に振り振り、
「いんえ。いえいえ。」
そして、
「但し。もぅ、この世には…。」
寿永流、理江子と一緒に、
「ほんとだ~~。」
「うんうんうん。奇麗~~~。」
菜帆子、そして愛結美、
「でしょう~~~。」
ニッコリと。
佐津香、
「は~~い。じゃあ~あ~~。部長~~、吉竹部長~~。次は部長の~~。」
愛結美、
「ははははは。部長、ここまで来たら、どうしても…。」
吉竹、口を捻じ曲げて、
「はいはいはい。分かりましたよ。まっ。知っている人ってったら、佐津香さんと菜帆子、愛結美くらいだ。」
そう言いながら…。上着の…、ポケットを…。
「あ、あれ…???」
体のあちらこちらをパンパンと。
「お…かしいな~~。」
顔も下に、
「あれ…???…って…???…俺の…スマホ。」
寿永流、
「えっ…???」
理江子も、
「部長…???…スマホ…???」
吉竹、
「えっ…???…あ、いや…。うそ…。ど。」
腰の辺り、そしてお腹と…。
佐津香、
「お~~~ぃ。」
右目を歪ませて、
「ここに来て、そんな下手な芝居しな~~い~~~。バレバレなんだよ。」
間髪入れずに愛結美、
「ぷっ。」
苦笑しながら、
「往生際の悪~~い~~。」
菜帆子も口はニッコリと、右目を歪ませて、
「やれやれ。」
圭衣子も励も、
「もぅ~~~。」
順平も、困ったような笑顔で、
「笑いたくとも、笑えない。」
吉竹、
「あ…れ…???」
そしてようやく、上着の内ポケットから、
「あぃあぃあぃあぃ。」
佐津香、
「初めからそうすれば~~。下手な芝居で~~。もぅ~~。」
吉竹、
「分かりましたよ。分かりました。」

好きになれない。 vol,218. 「課長――――――っ!!!見せて――――――っ!!!」
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