そして、海外コンペに向けての、今まで以上の体への疲労感を癒しての、理江子の労いでのメンバーたちへの会食へのご招待。
既に、ラスカでの会食、これで4回目。
そして…。これまで3回ともパスしていた吉竹も、今回は理江子からの、
「社長命令です。」
の一言に。
低姿勢での吉竹、
「分かりました。」
理江子、可笑しがりながら、
「吉竹部長~~。ほんとは佐津香さんもいるから遠慮してるんでしょ。」
秘書室でマーケティング事業部、部長室の電話に出ている吉竹に。
吉竹、そんな理江子の声に、受話器を耳に、
「いやいやいや。別に…。…そんな…、訳では…。……。」
「声がそうだと言ってますけど…。社長、言っておりました。何、そんな情けない事。まっ。私も、佐津香には…ねぇ~~。…な~~んて、言ってましたから。佐津香さん、確かに、この会社では、既に大御所的な存在ですから。」
その声に吉竹、いきなり声を高らかに、
「そぅ~~なんですよ、そうなんです。こればっかりはもぅ~~。…なのに、全く表に出る人ではないですから~~。」
理江子、笑いながら、
「はははは。ようやく本音が。」
そして、
「じゃ、今回は、お願いします。大貫さんも、今回は合流するようですから。よろしくお願いします。」
吉竹、
「あ、あ~~~。はい。分かりました~~。」
実は吉竹、妻の胡桃にも、言われてはいた。
「スタッフにしっかりと労いを~~。逆にあなたが助けられているんだから~~。」
と、日々、突っつかれてもいるのだった。
それに…、こちらでも…。
奈菜、
「武一~~~。何考えてんのよ~~。3回もほったらかしで~~。小埜瀬さん、ちゃんと最初っから、参加してんでしょ。ねぇ~~、小埜瀬さ~~ん。」
その声に小埜瀬、照れながらも、
「はは。えぇ。まぁ…。」
峻、武一に、
「…た~~くぅ~~。まっ。おまえの事だから、佐津香さんと一緒だとな。どっちにしても、部長の威厳って奴が…。」
そう言いながら峻、
「かかかかか。まっ。仕方ねぇわな。」
吉竹、ラスカの中で、あまり、経験のない洋風な店の中で緊張が解れない。
菜帆子に愛結美、そして順平と圭衣子、
「かかかかか。」
「部長~~。」
「何だか…。」
「思いっきり、緊張って感じなんですけど…。」
佐津香、
「まぁまぁ。そんなに虐めな~~い。」
吉竹、小埜瀬の隣に座って、
「いや…。…って言うか、こういう感じの店って…。あんまり…。」
この声に小埜瀬、
「えっ…???…部長…。…でも、奥様とは…。」
その声に他の面々も、
「うんうんうん。奥様とは…???」
「僕も是非知りたいですね~~。吉竹部長~~。」
佐津香の隣が菜帆子。そしてその隣に寿永流と理江子。
その寿永流の声に吉竹、
「えっ…???…えぇ…???」
順平、
「僕も聞きたいですね~~、部長~~。」
圭衣子も励も、顔を見せ合って、
「うんうんうん。部長の奥様、物凄い奇麗だって評判ですから。」
その声にますます照れながらの吉竹、思わず顔を低く、右手を振り振り、
「いやいやいや。そんな…。はははは。」
理江子、
「でも、奥様とは時々、外でお食事。」
「あ、あ~~。えぇ。…たま~~に。ですけど…。」
菜帆子、
「へっ…???…たま~~に、なんですか~~~???」
佐津香、
「まぁ…、そうなんでしょう~~。…何と言っても、胡桃ちゃん、家庭的だから、何でも自分で作っちゃう。手料理だもんね~~~。」
その声に理江子も他の女子も、
「うそっ。」
寿永流も目を真ん丸に。そして順平も小埜瀬も、
「そぅなんですか~~???」
そして、吉竹を見て。
吉竹、今度は顔をほんのりと赤く。右手で首の後ろを撫でるように。
「ま、参ったな~~。」
そして、佐津香を見て、
「佐津香さん。それって、奈菜さんから…???」
佐津香、両眉を上下に、そしてニタリと、
「女性の情報網を侮って~~もらっちゃあ~~困る。ふふふふ。」
菜帆子、瞬間、
「かかかかか。さっすが~~。しっかりとアンテナ~~。」
寿永流も、
「凄いですよね~~。佐津香さ~~ん。」
その声に理江子もニコニコと。
寿永流、
「あ、でも…。僕もそうですけど…。ディレクターも言ってるんです。柿崎佐津香さんって、どういう人物…???…なんか、物凄い伝わってくるのが多いんだよな~~って。しかも説得力あるし~~。役職者じゃないんでしょ。…なんでって。」
一気に他の面々も、
「え―――――――っ!!!凄~~~~。」
寿永流、メンバーを見ながら、頷きながらも、
「うんうんうん。つまりは、大好評、密着やっていて、逆にこっちが緊張してくるって…。」
そして寿永流、小埜瀬を見て、
「小埜瀬課長もそうです。」
いきなり小埜瀬、キョトンとして、目を真ん丸にしながらも自分に右人差し指を、
「えっ…???…僕…???」
他のメンバー、ニッコリと笑いながら小埜瀬を。

好きになれない。 vol,212. 「社長命令です。」
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