「折角の美味しい料理が冷めてしまいます。」小埜瀬。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  「折角の美味しい料理が冷めてしまいます。」
小埜瀬。

その一言で、今まで手を止めていたのが、4人、共に、
「あ。あ~~~。」
そしてそれぞれに照れるよう、
「はは。だよね~~。」
「うんうんうん。」
「ふふ。」
「食~~べよっと。」

すると…、今度は、小埜瀬の方から…。また一口、ハンバーグを口の中に、そして食べて…。
他の4人もようやく口に。

小埜瀬、一口食べ終わって、
「実は僕、大学時代、詐欺に遭ったんです。」

瞬間、4人、いきなり瑛子、
「ぶっ。」

阿寿沙は、
「ぶふ。」
すぐさま口に手を。

悠里も同様に。

優維香、いきなりドキン。そして体を悠里の方に体を。左手で口を塞ぐ。

4人全員、口の中の物を、嚙む事も出来ずにそのまま。
目を真ん丸に何をどう見ればいいのか。

その表情と姿勢にいきなり小埜瀬、
「あっ。ごめんなさい。…食べてください。」
キョトンと。

けれども4人、小埜瀬にそう言われても、余りに想像得ない事に未だに目は真ん丸に。

小埜瀬、
「みなさん、お願いします。…でも、これが私と七瀬社長との出会いなんです。けれども、全て過去です。それから私の挑戦と言うか、夢が叶います。」

この言葉で、ようやく正気になった4人。

「だって…。」
瑛子。

阿寿沙は、
「いきなり。」

悠里、2回ほど頷きながら、
「うんうんうん。」

優維香、泣きそうな顔で、
「リーダ~~。」

小埜瀬、また一口。そしてもぐもぐと。食べて終わって。
「ごめんなさい。いきなりでしたね。」
そしてニッコリと。

優維香、目を素早く瞬かせて。目尻が僅かに潤んでいる。
「はぁ~~~。びっくりした~~。」

悠里も、
「うんうんうん。」

瑛子、
「脅かさないでくださいよ~~。」

阿寿沙、いきなり口に左手を…。
「いきなり詐欺って…???」

小埜瀬、ゆっくりと顔をコクリと。
「申し訳ありませんでした。」
そして、
「実は僕、小さいときに母を亡くしているんです。…で、その時からおばあちゃんが僕の母親代わりで…。」

優維香、すぐさま、
「えっ…???…うそ。」

「…って言うか…。」
悠里、優維香を見て、
「じゃあ、優維香と同じ。」

小埜瀬、優維香を見て、
「そうなんですか…???」

瑛子、阿寿沙、同時に、
「うんうんうん。優維香も小さいときに、おとうさん。」

悠里、
「優維香のおとうさんは病気で…。」

小埜瀬、優維香を見て、
「へぇ~~~。」

優維香、小埜瀬に、
「私、小学生の頃に。」
僅かに顔を火照らせながらも…。

小埜瀬、
「僕の母親は、甲状腺癌で…。」

4人、それぞれが、
「甲状腺癌。」

瑛子と阿寿沙、
「うんうんうん。聞いた時はある。…けど…。」

悠里も優維香も、
「うんうん。確かに…。」
「うん。でも…、あんまり、詳しくは…。」

「…って言うか、優維香のおとうさんの病気もあまり聞かない病気だけどね。」
今度は瑛子。

小埜瀬、優維香を見て、目を丸く、口を窄めて、
「うん…???」

小埜瀬に見つめられて優維香、
「私のおとうさんは~~。…ウェルナー症候群と言う病気で…。つまりは、早老症。早く老いるって書きます。」

小埜瀬、
「そうろうしょう…。」

「若いんだけど…、老人みたいになる病気。髪が白く、そして皺が出る。若いのに老人。…で、若くして死んじゃった。」

すぐさま小埜瀬、
「あ~~。はいはい。聞いた時があります、そういう話。…けど…、病名を知るのは初めて。」

また4人、小埜瀬に視線を。

小埜瀬、
「おっとっとっと。…はは。すみません。いきなりでしたね。…で、つまりは、僕は、母親が亡くなった後には、おばあさんが母親代わり。…でも、そんな祖母も、僕が中学2年生。14歳の時に脳梗塞で亡くなってます。」

瑛子と阿寿沙、
「わお。」

「…で…、その、祖母の保険の…、保険の保証金額が、ごっそりと、盗まれた。…と、言う訳です。」

その声にまたまた4人、目を真ん丸に、同時、
「えっ…???」
「うそ。」
「マジ…???」
「そんな…。」

「あ、いや…。でも、それって…。」
悠里。
「…と、言う事は…???…普通…、銀行口座。」

他の3人も頷きながら、
「うんうん。」

悠里、
「…もしかして…。口座から、盗まれた…???」
優維香を見て、
「…窃盗…???」

小埜瀬、コクリと。
「そうなります。」
そして小埜瀬、
「金額は…、3000万。」

いきなり4人、
「3千。」

その声に周りの客が…。

4人、目を真ん丸にしながらも、顔を小刻みに左右に。そしてすぐさま口に手を。
そして、体を小さく…。

カウンターの中の絃爾と美智子も、思わず優維香たちのテーブルを…。
まだ口に手を当てている優維香たち4人。

そんな4人を見て小埜瀬、ニコリと。
「もぅ…。過去の話です。」

笑顔の小埜瀬に4人、驚いている顔から今度は笑顔の表情に。
「あ。」
「あ~~ん。」
「うんうんうん。」
「確かに。」








好きになれない。   vol,204.   「折角の美味しい料理が冷めてしまいます。」小埜瀬。

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