優維香、母に、「ウチのリーダー。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 優維香、母に、
「ウチのリーダー。」

佐津香、
「あ~~~。はいはいはい。」

優維香、テーブルの椅子に座って、
「もぅ~~。好き勝手。」

佐津香、その声に、
「おやおやおや。」

「リッツカルバンからね、驚きの発注が出たの~~。」

いきなり佐津香、目を真ん丸にして、
「へぇ~~~。凄~~いじゃな~~い。うんうんうん。世界でも、あの…、リッツカルバン。本拠地、アメリカ。あんたの言ってた。日本本社と契約。」

優維香、口を尖らせて、
「うん。…まぁ。」
顔はグシャリとはしていても、喜びに溢れているような気分の優維香。

佐津香、その表情に、
「何、優維香~~。喜んでんじゃな~い、その顔~~~。」

優維香、いきなりの母のその声に、思わず躊躇して、
「ま、まぁ~~~。確かに。喜んで…は、いる…よ。そりゃ、物凄いビッグニュースだからさ。」
僅かに目を潤ませて。そして、少し鼻水を啜るように。

流し台にいる佐津香、そんな優維香に、
「何、あんた。優維香~~。もしかして…。」

優維香、目を充血させて、みるみる溢れてくる涙。
いきなり椅子から立ち上がり、
「おかあさ~~~ん。」
流し台の母に駆け寄り、いきなり母を抱きしめる優維香。

いきなりの事でビックリする佐津香。
「わわわわわ。どうしたの~~~。激し過ぎる~~~。」

母を抱き締めて泣く優維香。

そんな娘をまた、佐津香も抱き抱えながら、
「うんうんうん。はは。良かったじゃない~~~。リッツカルバンから驚きの発注~~。」

優維香、母を抱きしめながらに、泣き声で、
「うん。うんうんうんう。最高~~。」
母の胸に顔をガッシリと預けて。

佐津香、そんな優維香の背中を右手で撫でながら、
「うんうんうん。良かった。」
佐津香も薄っすらと目を潤ませて。少しだけ鼻を啜る。
「優維香は偉い。頑張ったんだよ。そのご褒美だ。ははは。私の。おかあさんとおとうさんの大事な。自慢の娘だから。」

優維香、顔を涙でグッショリとさせて、一旦母の胸から離れて。
そして、今度は思いっきり母を抱きしめて。
「あ~~~ん。」

佐津香もニコニコと、そんな優維香を思いっきりに抱き締める。
「はいはい。うんうんうんうん。泣いちゃえ、泣いちゃえ。」


そして、僅か1分弱。…ようやく落ち着いたのか優維香。母から離れて。そして一言、
「ごめんね。グス。取り乱しちゃって。」
母の顔から離れて。

そんな優維香の顔を見て佐津香、グショグショになった優維香の両頬に両手を。
そして両手親指で、優維香の両頬の涙を拭いながら、
「奇麗だよ、優維香。うん。」

優維香、ポツリと。
「ありがと。」

佐津香、思わず伊寿美を思い出し、
「あんたにも、素敵な人、出来ればね~~。」

瞬間、優維香、思い出したように、今度は泣いた顔をまたグンニャリとさせて、
「あ~~んもぅ~~。また思い出してきちゃった~~。あんの奴~~~。」

その声に佐津香、
「あらあらあら、穏やかじゃないわね~~。」
コンロの火を止めて。佐津香、優維香の背中に手を、
「はいはいはい。」
そして自分も冷蔵庫から缶ピールを。優維香を椅子に。そして自分も椅子に。
「さて。どうした…???」

優維香、
「自分勝手に、事業部、出たり入ったり。」

「誰が…???」
佐津香、両目を左右に、
「あ、あ~~~。はいはいはい。例の…、リーダー。新しく。」

優維香、
「…ったく~~。折角、リッツカルバン。それなのに。私、嬉しくってさ、すぐにリーダーに電話。あっ。そのニュースが入った時も、リーダー、事業部にいなくって。」

佐津香、優維香を見て、
「あらま。」

「今度のも、リーダーの発想でのデッサン…???」
母を見て。

佐津香、
「うんうんうん。」

「それを元に私がデザインして、それが、リッツカルバンのアメリカのお偉いさんに。」
「うんうんうん。」

「鶴の一声だって。これでやるって。」

佐津香、
「凄いじゃない~~~。」
ニコニコと。

優維香、
「そのニュースを伝えたくって電話したのに、その電話にも出ない。」

「あらま。」
「…で、仕方がないから発信中、切ろうと思ったら、そこでようやく電話に出て。」

「うん。」
「ニュース、伝えたら、今度は。」

「ふん…???」

優維香、大きく両眉を上に、
「あぁ、それなら、今、社長と弓さん。あ、弓さんって、社長…秘書…???…マネージャー???…付き人…???…あん。…でも…。その人から電話がありましたから、知ってます。…って~~。」

佐津香、優維香を見て、
「あらららら。」

優維香、母を見て、念を押すように、
「私がだよ。折角、あんたのデッサンを元にデザインして、リッツカルバンに。それがOKになった。その事をだよ。大ビッグニュースじゃない。それをだよ。…社長と弓さんから聞きましたので知ってます。これだよ。みんなが、やった、やったって、喜んでいるのに。トラディショナル事業部全体で喜んでいるのに。社長と。」

「はいはいはい。」
佐津香、そんな優維香の話を折って、
「はいはいはい。」








好きになれない。   vol,189.  優維香、母に、「ウチのリーダー。」

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