「都内のある中華料理店で…。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  丁度その頃、都内のある中華料理店で…。
ガツガツと中華料理を食べる若者。

そんな若者を見てひとりの男性、
「はははは。ほれ、もっとゆっくり~~。そんなに慌てない、慌てない。料理は逃げませんよ。」

若者の隣の椅子には、若者が持っている大きなカバン。

そのカバンを見ながらの男性。榊神埜進である。
「君は、今…。何歳…かな…???」

けれども若者は、話そうとしない。とにかく料理を美味しそうに食べている。

榊、そんな若者を慰めるようにも笑顔で見つめて。そして傍の奏多をも見てニッコリと。
奏多、そんな神埜進を見て笑顔で、そしてコクリと。それから15分。

ようやく若者、
「食べた~~~。」
椅子にガクリと。

榊、笑顔で、
「かかかかか。そうですか~~。美味しかった。」

けれども若者、その声に、いきなり縮こまって…。

榊、そんな若者を、
「あ、あ。大丈夫、恐くないですから。えぇ。」
2度頷いて。
「どうですか、お腹は満たされましたかな…???」

若者、ゆっくりと顔を…。そして、小さな声で、
「うん。」

そんな若者の表情を見て榊、時間を掛けて…。
「少し、話しても…、いいですか…???」

凡そ2秒後、若者、ゆっくりと頷いて、
「うん。」

榊、
「そうですか~~。ありがとう。…。君は…。何歳…ですか…???」

3秒程…。そして、
「…17です。」

榊、優しそうな眼差しで、
「そうですか~~。うんうん。ありがとう。」
そして榊、
「君は…、絵が…。…好きなのですか…???」

今度は凡そ5秒程…。けれども若者、今度は首を振って、
「ううん。」

榊、ゆっくりと…。
「そうでしたか~~。絵は…、好きではない。」
そして…。
「申し訳ない。…誠に失礼な事、言いますが、許していただけますか…???」

今度は若者、すぐに顔をコクリと。

榊、
「ありがとうございます。…君のカバンの中の、スケッチブック、拝見しても、よろしいでしょうかねぇ~~。」

若者、常に下を向きながらも…。けれども隣の椅子のカバンを右手で押して老人の方に…。

榊、
「ありがとうございます。…では、拝見させて頂きます。」
榊、カバンの中からスケッチブックを…。その時、スケッチブックと一緒に、ペンケースを見て…。
けれども、スケッチブックだけを取り出して、中身を…。瞬間、
「お~~~~~。」
そして、
「素晴らしい~~~。」


榊、全ての絵を見て、
「感服致しました。」
スケッチブックの裏のある部分を奏多にも見せて。

奏多、コクリと。

そして榊、スケッチブックを丁寧に。そしてカバンに戻して若者に、
「ありがとうございます。…我々は、これから別の用事がありますので、失礼しますが…。…君は…。」

若者。常に下を向きながらも…。けれども…、
「ご馳走様でした。」
そしてカバンを持って抱き締めて、椅子から立ち上がり、
「ありがとうございます。」
コクリと老人にお辞儀をして、そのまま玄関の方に。


その後ろ姿を見て榊、
「17歳ですか~~。」

ドアを開けて出ていく若者。榊、まだ目で追いながらも、
「奏多君。」

奏多、
「はい。」

「お願いしますよ。名前はもぅ…。」
「心得ております。」

榊、そのままの姿勢で…。そして…、若者が食べた全て空になった数枚の皿を見て、
「ふ~~~ん~~。17歳…。…で、あれだけの才能…。」





食事を堪能しての5人、エレベーターに乗って。
「はぁ~~。美味しかった~~。」
それぞれが…。

小埜瀬、
「喜んで頂けて、僕も嬉しいです。」

優維香、
「リーダー、もしかして…次は、若手メンバーも~~。」
ニコニコと。

その声に小埜瀬、目を見開いて、
「もし、お願いできれば、光栄ですね~~~。」

優維香、悠里、瑛子も嬉しそうに、
「キャ~~。はははは。」

池辺、小埜瀬に、
「ご馳走様でした。本当に~~。」

小埜瀬、
「いえいえ。」


エレベーターが1階に…。

エレベーターを降りてすぐに。2組の若者。
ひとりの男性が女性を右腕で抱きながらも右腕の肘を曲げながら振り回し。
その肘が優維香の体に。

思わず優維香、体勢を失いよろけるように…、
「わっ。」
瞬間、自分の体がそのまま小埜瀬が受け止めるように。
自然に抱き締めるような姿勢に。

優維香、瞬間的に感じた男性の体。

悠里、
「わっ。優維香。」

瑛子も、
「優維香…???」

密着している小埜瀬と優維香。すぐさまエレベーターの2組の男女を見て。

けれども2組の男女、エレベーターの中から、男性、
「気を付けろよ、おぃ。」

女性はファッショングラス。そして舌を出して、
「べぇ~~。」
タンクトップにレギンス。

そんな男女を睨みながらの優維香と小埜瀬。

男性のひとりがいきなりエレベーターの中からふたりに向かってくるかのように、
「何だよおぃっ!!!文句あんのかよ。」

もうひとりの男性が、
「おぃ。よせ。」








好きになれない。   vol,156.  「都内のある中華料理店で…。」

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