男性の右肩を左手で捕まえて…。
もうひとりの女性がエレベーターのボタンを。
男性、右足で蹴る仕草を…。
ドアが閉まる。
池辺と瑛子、
「何て人たち。」
悠里、優維香の右肩をトントン。
「おふたりさん。」
瞬間、優維香、小埜瀬、
「わっ。」
「あっ。」
すぐさま。
池辺、ニッコリと、
「おや。」
瑛子、右手を口に、
「ぷっ。」
悠里は顔をにこやかに歪めて、そして、
「離れたくなかったら、どうぞ~~~。」
いきなり優維香、小埜瀬の顔が、赤面状態に。
悠里、右手で顔を仰ぐように、
「あ~~。熱い。熱い。」
優維香、眉間に皺を。そして悠里に、
「もぅ~~~。」
悠里、
「かかかかか。ドンマイ、ドンマイ。」
「何がドンマイ、ドンマイよ~~。んもぅ~~。」
先に歩く悠里と優維香。
瑛子はクスクスと。
「ふふふふふ。」
池辺、小埜瀬に、
「二十歳…、過ぎですかね~~。いるんですね~~。あぁいう人たち。」
小埜瀬、
「ん~。まぁ~~。どこにでもね~~。…まっ。常に、自分を守る位置には、いるんですけど…。」
池辺、そんな小埜瀬に、
「優維香の事、ありがとうございました。」
その声に小埜瀬、慌てて、
「いえいえいえ。とんでもない。」
右手を振って、
「いきなりでしたから…。そんな…。」
そして…、フロントの脇を…。
「あっ。課長。そして、柿崎さん、冴島さん。武蔵野さん。ちょっと…。」
優維香と悠里、後ろを向いて、
「えっ…???」
池辺、瑛子、
「ふん…???」
小埜瀬の後を…。
小埜瀬、フロントの女性の前に。
女性、4人に丁寧にお辞儀をして、
「いらっしゃいませ。」
4人もそれぞれお辞儀を…。
小埜瀬、女性に手を、
「こちら、五島望都(ごとうもと) さん。何と、七瀬社長の一人娘。」
4人、その声にいきなり、
「うっそっ!!!」
望都、4人に再びお辞儀をして、
「母がいつも、お世話になっております。」
4人、その声に、急にあらたまって、そして手を振り、
「いえいえいえ。」
「とんでもない。」
「こちらこそ。」
「お世話になっております。」
それぞれお互いを見ながらも恐縮しまくりで…。
その瞬間、悠里が、
「…あれ…???」
そして今度は望都が、その女性を見て、
「えっ…???」
いきなり悠里、
「うそ。望都~~~~~???…いや、び~~っくり~~。え~~~~っ???」
望都も、女性を見て、
「えっ…???…えっ…???…もしかして…、悠里~~~???きゃ~~~。」
口に両手を…。
小埜瀬、池辺、優維香に瑛子、目をパチクリと、顔を見合わせて、
「何…???」
池辺、小埜瀬を見て顔を振り。小埜瀬も顔を傾げて…。
悠里、フロントに体を。望都も体を前に。
「きゃ~~~。何年振り~~~???」
悠里、
「えっ…???えぇ…???…っと~~。…大学出て以来…だから~~。ざっと、うんうんうん。4年振り~~。すっごい。…全然分かんなかった、奇麗~~~~。」
望都、そんな悠里に、
「何言ってんのよ、あんただって、物凄い美人~~~。」
傍にいるホテルエの男性、始終にこやかに。けれども、小さな声で、
「五島先輩。」
身長は小埜瀬と同じくらいはあるだろうか。いや…。僅かに低い。
悠里、望都を見て、
「え~~~~。マジで…???…望都、ここで…???…仕事。」
望都、
「うんうんうん。私の職場~~~。」
小埜瀬、
「あ、あの…、冴島さん…???」
その声に悠里、小埜瀬を見て、
「えっ…???」
そして優維香と瑛子、池辺を見て、
「あ。」
口に手を。
「やだ、私~~~。」
いきなり悠里、優維香の左手を取って、そして肩を右手で抱き締めるように、そしてニッコリと、
「私の相棒~~。ハハハ。」
小埜瀬、望都に、
「会社の…。」
望都、顔をコクリと、
「あ~~。はいはい。インテリア・ジョエルの。」
小埜瀬、ニコリと、
「はい。僕の部署の方々。」
望都、
「そうだったんですか~~。いつもどうも…。」
悠里、望都に手を。
「私の大学の同期なんです。七瀬…。」
そこまで言って悠里、
「えっ…???…あ、そっか~~。苗字、社長と同じ~~。あ~~ん。」
そして、思わず額に右手を…。
「あん。…けど…。まぁ~~。仕方、ないよね。」
4人を見て、
「七瀬望都さん。」
そして、小埜瀬を見て目をパチクリと、
「えっ…???…リーダー、確かさっき…。五島…???」
小埜瀬、キョトンと。
「え、ぇ。」
望都、お辞儀をして、
「五島望都(ごとうもと)と申します。結婚しております。」
いきなり悠里、目を真ん丸にして、
「うっそっ。」
「大学卒業と同時に。ね。」
「へぇ~~~。知らなかった~~~。」
「大学時代に、付き合ってた人、いたから…。その人と。」
「へぇ~~~。」
話は尽きない。
フロントの中央で男性がひとりのビジネスマン風の男性の接待。
澄んだ声で。その声に5人、目を…。
望都、そんな5人に、
「ふふ。気づきました…???入社1年で、いきなりフロントに抜擢。」
ビジネスマン風の男性が笑顔で立ち去る。
その男性ホテルエ、丁寧に会釈をして、
「ごゆっくりと。」

好きになれない。 vol,157. 「離れたくなかったら、どうぞ~~~。」
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