ガラス窓から見えるトラディショナル事業部。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ ガラス窓から見えるトラディショナル事業部。

チラリと見る窓の中。隆英、ふと立ち止まる。
「忙しそうですね~~。」

そんな小埜瀬に真宮、照れながらも、
「えぇ。」
ニコリとして、鼻の下に右手人差し指を…。
「お蔭様で、昨日。」

間髪入れずに隆英、
「えぇ。ホテルで、そのニュース見て、知りました。」

「そうでしたか…。」

隆英、真宮を見て、
「とにかく、凄いです。インテリア・ゴールデンスタッフコレクション。金賞受賞。」
そして真宮に丁寧に一礼をして、
「おめでとうございます。」

真宮、その丁寧さに慌てて、
「いやいやいや。やめてくださいよ、そんな…。世界を股にかける小埜瀬さんから、そんな~~。」

そんなふたりを窓の中では…。気づくスタッフ、誰もいない。
とにかく電話対応とパソコンと睨めっこ。

小埜瀬、そのまま立ち尽くして、全体を見て…。
…すると…、ひとりの女性に目が留まる。頭の中で、
「…ん…???」
そして、顔を僅かに下に傾げて、小さく、
「ふふ。」
そして真宮に、
「では、真宮部長。」

真宮、そんな小埜瀬に、口を真一文字にして、
「はい。」

ドアが開く。

その瞬間、初めて、「誰かが来た。」と、気付くスタッフたち。
そして…。そんなスタッフの中で、入ってきた人物を見て、思わず目を見張る数名。

まずは池辺菜瑠美、
「うそっ。」

そして、目を真ん丸にする柿崎優維香。
「えっ…???」

目をパチクリとさせている冴島悠里。
「えっ…???あ…。」
みるみる目を、
「え~~~???」

武蔵野瑛子。
「わぁ。」

ポカ~~ンと、口を。
江田亘夢。

そして…。その他のスタッフたちも、
「えっ…???…確か…、昨日…。」

真宮の後ろを何度も会釈をして歩く小埜瀬。
真宮、池辺の方に。池辺を見つめながら。左手人差し指で鼻の下を…。
池辺、自然に椅子から立ち上がる。

…そして…真宮、立ち上がった池辺の横に小埜瀬に右手を差し伸べて…。
池辺、すぐさま、男性に深く一礼を。小埜瀬も同様に、深く一礼を。
小埜瀬を挟んでの3人の姿。
何故か不思議に、その時点で、電話の音は鳴り止む。

そして、スタッフたちの通話も、それぞれ…、
「ありがとうございます。それでは、失礼します。」
と、通話終了。スタッフの顔が全員、その3人に…。


優維香、
「あ、あ、あ~~~。」

悠里、
「こ、これって~~。…えっ…???」

瑛子、
「うそ…。信じられない。」

池辺、何かしら、鼓動が高鳴っている。
真宮、スタッフ全員に。1、2度咳払いをして…。
優維香含め、数名も池辺同様に。何故か鼓動が高鳴っている。

友也、亘夢に、
「おぃ、亘夢。」

すると亘夢、笑顔で、
「かっこいい~~。昨日の人~~。」

友也、ぶすっとした顔で、今度は向かいの阿寿沙に、
「阿寿沙さん。」

そんな阿寿沙も、
「へっ…???…あ、あ~~~。」

真宮、スタッフ全員に右手を肩まで挙げて、
「みんな、聞いてくれ。」

瞬間、静まり返るトラディショナル事業部。

真宮、
「今日から、この、トラディショナル事業部、リーダーとして迎えた、小埜瀬隆英(おのせたかひで)さん。」

池辺、頭の中で、
「…おのせ…、たかひで…さん。」
口を尖らせて。そして、目を真ん丸に。そしてまた、頭の中で、今度は口をおちょぼ口にして、
「…私…、この人の事…、国内元より世界で評価されている…事以外…、何も知らされて…、ないんだ…けど…。麟。」

そんな池辺を真っすぐな顔で目だけ、チラリチラリと…、真宮。
「以前、みんなにも、世界を回ってい。」

小埜瀬、いきなり、笑顔で、
「小埜瀬隆英(おのせたかひで)と、申します。」
丁寧に一礼をして。
「よろしくお願いいたします。」

その一礼に習って、スタッフたちも全員、一礼を。

真宮、頭の中で、
「…って、いきなり…、自分から…。」
口をモゴモゴしながら…、そして目をあちらこちらに。

小埜瀬、
「実は、昨日、午前に日本に…。羽田に着いたばかりで…。」

スタッフそれぞれが…、
「昨日。」

優維香も悠里も、
「昨日…???…で…、その…、足で…、もしかして…。そのまま…、イベントに…???…凄っ。」

スタッフたち、思わずざわざわと…。

小埜瀬、
「そして…、羽田に着いて、そのままタクシーで、イベント会場に。…凄い会場ですよね。…で、私も…、ちょっとお邪魔して、拝見させて頂きました。」

不思議と…。スタッフ全員、口の中の物を飲み込む。

小埜瀬、ニコニコと、
「いやいやいや。実に素晴らしい。素敵なインテリアに、感服致しました。中々どうして…、いい勉強になりました。こころから敬意、表します。ありがとうございました。」
深く一礼を。

そんな小埜瀬を見てスタッフ全員も、再び一礼を…。

小埜瀬、始終笑顔のままで…。
「これから、皆さんと共に、ここ、トラディショナル事業部で…。よろしく、お願い致します。」
再び深い一礼。髪が揺れる。








好きになれない。   vol,061.   ガラス窓から見えるトラディショナル事業部。

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