手にした瞬間に瞬きを…。驚きを隠せない表情で…。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  「つい1か月前に、フランスの航空宇宙産業の視察に訪れたんだが…。」
先生と呼ばれる男性。

美耶乃、
「あ、はい。」

「昼食の後に、向うのガイドが、近くであるイベントをやってまして、お昼休みの時間、如何でしょうかと、誘われてね。」

美耶乃、戸惑いながらも、
「えぇ。」

男性、
「私も…、興味本位で訪れてみた。」

美耶乃、瞬きをして、
「あ、はい。」

するとその男性、
「かかかかか。思わず、君を一緒に連れてくれば良かったとあの時は思ったよ~~。ははははは。」

全く、的を得ない美耶乃。隣の奏多に一旦目を…。そして、男性に、
「あ、はい。」

すると男性、ニッコリと、
「いやいやいや。」
数回頷いて、笑いながら、
「ははははは、何とも素晴らしい~~~。」
奏多と呼ばれた男を見て笑って。

男性の隣の奏多も笑顔で…。

美耶乃、男性に、
「せ…。先生…???」

すると男性、美耶乃に笑顔で、
「あ、いやいやいや。」
右手を出して振りながら、
「かかかかか、すまんすまん。」
そして、隣の奏多に目を、そして頷く。

すると奏多、バッグの中から数枚の資料を。
そして、美耶乃の前に。

美耶乃、顔を傾げながらその資料を手に。
そして、資料を見て。その瞬間、
「えっ…???」
手にした瞬間に瞬きを…。驚きを隠せない表情で…。

男性、ワインを一口。そして、にこやかに。優しそうに美耶乃を見ながら、
「まっ。確かに。…インテリアでは日本が今では世界で5本の指に入る。頂点と言っても良いだろう。…が、しかし…。その次にはフランスもまた。」

その声に美耶乃、真剣に資料を…、
「え、えぇ。…あ、はい。」

そして男性、
「かかかかか。その資料はまだ世には公表されてない。まだ未完成だ。ただ…、その先を行く商品が、その、イベントでは開催されていた。かかかか。私も驚かされたね。ここまでインテリアが…と。」

美耶乃、男性に、何をどうしたらいいものかと、
「先生。これ…。」

すると男性、
「あぁ~~、いや。その資料は単に、イベントに訪れたゲストに配ったものらしい。」

美耶乃、
「イベントに訪れたゲストに配ったもの…。」

「ただ…、その資料を作成した人物とは会ったが…。かかかか。好青年。…と、言うか…、これまた驚いてね。」

美耶乃、目をパチクリと、
「はっ…???」

男性、深く椅子に背中を、料理を見て、美耶乃を見て、
「はは、日本人だ。」

美耶乃、両眉の先を吊り上げて、
「日本人。」

「いやいや、若くての~~。…まだ…、30前だとか。…記念に、差し上げますと…。私にくれたよ。」

美耶乃、懸命にその資料を見て。そして、何度も見直して。
そして、最後には、資料の最後の一点に注目。
「T.O」
そして美耶乃、
「先生、その…、人の名前は…???」

奏多がその声に、
「梶社長。」
そして首を振る。
「名前…、教えてくれなかったんですよ。とにかく、名乗るほどのものではありませんからと…。笑顔で。…ただ。」

美耶乃、
「ただ…。」

「えぇ。…ただ、その資料は配布しているだけのものです。仮に、どこでどぅ、使われようと…。一向に。…興味がなければ、捨てて頂いても…。と。」

その声に美耶乃、目を見開いて、
「うそっ!!!」

すると男性、
「かかかかか。気に入ったかね~~~。…まっ。そんな訳だ。その資料は、美耶乃君に。君の好きにしたまえ。いや。実に愉快だった。いやいやいや。久し振りに…。まぁ…、なんだな…、癒しの生活…。に、触れさせてもらったか…。かかかかか。」





美耶乃は思い出していた。偶然にも手にした資料。
仮に、「君の好きにしたまえ。」とは言われたものの、詳細は全く不明。
けれども、その詳細を突き止めようにも全くその術もない。
ただ、男性からのニュアンスでは、「深くは追及するな。君の判断に任す。」
とも、言われたように。

数日迷ったが、経営者として、一企業の社長として、決断した答えが、「GO。」
開発統括部の窪塚に。そして、2か月後には…。





尊、梶に、
「社長。…もしかして…、先生…???」

その声に美耶乃、顔をにっこりと、そして尊に振り向き、
「ふふん。あなたの想像に任せるわ。」
そして、
「さて。そろそろ時間じゃない…???」

尊、
「あ、はい。」
左手首の腕時計を見て…。








インテリア・ゴールデン・スタッフコレクション当日。
休日ということでもあり、エントランスでは開場を待ちわびる人たちで溢れていた。
当然ではあるが、会場内のそれぞれの出品企業は、バリアで覆われて、
その企業の関係者しか立ち入れられないようにされてある。
そして、早朝からその会場のバリアは外され、厳重施錠となる。
もちろん、出品企業の関係者も立ち入り禁止である。




「さすが、凄い人ね~~。」
伊寿美。

「うんうんうん。なかなかどうして~~。かあさん、前回は来れなかったけど、今回は。うん。」
頷いて。

伊寿美の母、須美(すみ)である。








好きになれない。   vol,033.   手にした瞬間に瞬きを…。驚きを隠せない表情で…。

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庄司紗千「海をこえて」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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