亮輔と阿須賀とのラインが一日数件と…。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 「それにしても…。今になって、私…。」
幸乃。気分が悪い訳ではなかった。

ただ、ここ最近、深夜、しかも、朝方に、何やら、夢を見ているのか、
奇妙な体験をするのだった。そして…、気になる事のもうひとつが…。
ここ、1週間程は、陽織、真輝と愛実、その両方とも、一度も会っていない。
確かに、1週間程度と言う…、その程度ではあるのだが、
ラインすら以前の頻繁なやり取りはなくなっていた。
それどころか今までとは逆に、亮輔と阿須賀とのラインが一日数件と、増えていた。

エンカントにあれ以来は真輝も愛実も訪れてはいない。
むしろ、連絡しているかのように、陽織と亮輔、そして阿須賀はエンカントに。
ルシアから藪岡には連絡は行くのだが、
藪岡としては、以前の、柚香のメモの内容に従うように、
「そのままにしておいてくれ。」と、だけ。
つまりは、状況が、陽織自身、何か、考える事が起き、
誰かに相談しなければならない状態になった時には、藪岡は、いつでも相談に乗る。
との事をエンカントでは陽織には話しておいたのだった。

それにしても…。確かに、大学では陽織、柚香の友達と何かしら問題があってはまずいと日々、
それだけは頭から離れずにいた。
そして、心都と絢美、たまには誘われるのだが、
何とか誤魔化しながらも自分のペースを保ってもいた。

そして…。幸乃も陽織が夜中に出る事は、もはや、仕方がないように見守ってもいた。
その都度、陽織、祖母にエンカントに夜中に行っている事を話している。
幸乃としては、「自分のやりたい事、やっていいんだ。」と、
半ば、「仕方がない」と言う心情が強かった。
そして、エンカントでは、陽織と阿須賀が日々を追う毎に仲良くなっていた。

そして、それを楽しく、喜んで見守っているのが亮輔だった。
「はは、いいねぇ~~。」

そして…。

それから数日後の事。そんなエンカントで、こんなエピソードが起きた。
ちょっとした話の盛り上がりで、陽織と阿須賀、共に、椅子から立ち上がり、
なにやらポーズの練習。客たちもそのふたりを和やかに見守っていた。
そんな矢先、陽織が滅茶苦茶阿須賀を褒めた。
その陽織の、自分への褒めちぎりにこちらも滅茶苦茶嬉しいやら恥ずかしいやらで、
ふとした弾みで陽織の両肩を両手でバン。

ふいを突かれた陽織が思わず後ろに…。
「わぁ。」

肇と会話をしていた亮輔に。
そんな陽織を見た肇、いきなり目を真ん丸に。
そんな肇に気付いた亮輔。けれどもその気付きが遅かった。
いきなり自分に雪崩込んで来た陽織。

咄嗟の事に驚いた亮輔も、
「うわぁ~~。」

陽織、うしろに倒れそうになった体、何とかその体をぐるりと体制を…。
けれども体の制御が効かない。そのまま亮輔に抱き付くように。
亮輔、そんな陽織が自分に…。体を避け切れず、自然に陽織の体を受け止めるように。

そして…。
何とか、体は…、止まった。

陽織の顏は亮輔の首の辺りで…。
そんな陽織の頭を亮輔。
そして、頭を起す…、陽織の…、唇が亮輔の唇と…。

瞬間、その一部始終を見ていた肇。またまた目を真ん丸に。
ルシアもカウンターの端から、「!!!」
当然ではあるが、阿須賀の目にも、その…、亮輔と陽織のふたりは…、
正に…、顔と顔が…。客たちにも、その光景が…。
後ろ向きになっていた客は、みなの視線に振り向いて…。

わずか、2、3秒の出来事。
すぐさまふたりの顔は離れたが…。

陽織、いきなり体を起こし、カウンターに手を。目をキョロキョロとさせて、
「……。」

亮輔も、いきなりの事で、目をキョロキョロと。
阿須賀は、ただ、ただ、その場に…。立ち尽くしていた。

陽織、鼓動が…、高鳴る。そして…、左手で、口を押えて…。けれども…、一言、
「ご…、ごめん。」

亮輔は、ただ、ただ…、口を窄めて…。目をキョロキョロと。
「何…。って…???…どういう事…???…えっ…???…今。…何…???…どうなっちゃった…???」

肇、そんな亮輔に。…慰めるようでも…、
「まっ。まま、亮輔…。…今のは…。」

いきなり阿須賀、薄っすらと目に…。そして…。
「わ…、私、帰る。」
椅子からバッグを。そして小走りでドアに。

いきなりルシア、
「阿須賀ちゃん。」

阿須賀、ドアを開いて、すぐさまドアをバン。

ルシア、
「ふ~~~ん。」

肇、亮輔を見て、
「亮輔。」

そんな亮輔、まだ目をキョロキョロと。そして、
「えっ…???…あ~~???…何…???」

肇、顔をドアの方に、プィっと。
「阿須賀ちゃん、出てったぞ。」

その声に亮輔、
「はっ…???」
自分の右隣でカウンターに俯き加減で佇んでいる陽織。
「陽織ちゃん。」

肇、再び、
「亮輔。」

「あ、あ~~。」

客たちの中には、
「ヒュ~~~。」
「かっわいい~~。」
の声も…。

肇とルシア、困ったような笑顔。








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