ルシア、陽織に、
「陽織ちゃん、また、お店においで。はは。お客さんたち、今日は陽織ちゃん…って、毎日。まっ。みんな、陽織ちゃんの事、知らないから。なんだけど…。」
その声に陽織は陽織で、すぐさま、
「うん。分かった。」
肇、
「おや。即答だね~~。」
ニッコリと。
「うん。私、あぁいう感じ、好きだもん。」
亮輔、そんな陽織を、
「へぇ~~。」
「いろいろと、面白いよ。まだ、慣れちゃいないけど…。もっともっと、経験したい。…ただ…、いつまた、柚香、お姉ちゃんに戻るかは…、分かんないけど。」
そんな陽織を見て亮輔、笑顔で、
「まっ。だぁ~な。そぅそぅ。とにかく、いろいろと。」
「でも。」
陽織。
肇もルシアも、
「うん…???」
「亮輔と阿須賀。うん。ふたりとも…、いい感じだよな。」
瞬間、阿須賀、また照れるように。そして陽織の右肩を左肩で、
「もぅ~~。陽織ちゃ~~ん。」
陽織、
「だ~~って、阿須賀は亮輔の事。そして、亮輔も。」
阿須賀、その声にコーヒーを啜りながら、ニッコリと、
「まぁね。」
そんな阿須賀を見ずに亮輔は陽織を見て、僅かに右眉を歪めて…。
そんな亮輔をルシアと肇は見逃さなかった。ふたりとも、
「……???」
陽織、柚香のスマホを取り出して、
「部屋で、いろいろと見てるんだ、お姉ちゃんのこれで。」
陽織のそのスマホを扱う手。
それを見て阿須賀、
「凄~~い、何だか、手慣れてる~~。」
手際よくスマホを操作する陽織。
亮輔も、
「陽織ちゃん、凄いや。…って…???スマホ使うの、初めて見たけど…。」
ルシアも肇も、
「うんうんうん。店では全然。」
顔を見合わせて頷く。
「おばあちゃんから教えてもらって。…とにらかく、いろいろと、覚えた。世の中の事。…で、男性と女性。…そして、教育に家庭環境。」
その声にルシアも肇も、
「うそ。」
肇、
「確か…。陽織ちゃんが…。」
ルシアを見て、
「最初に…店に来たのが…。…まだ…、1か月…経ってない。…はず。」
ルシア、その声に、
「うんうんうん。…まだ、2歳の時の記憶しか…。…でも…。」
「不思議に…、すぐに見たもの、頭の中に入って来る。何故かは分かんない。…けど…。…動画って言うの…???…これ見て、真輝も柚香、お姉ちゃんの事、好きなんだって感じて…。…で、阿須賀も亮輔の事、好きなんだって、感じた。」
またまた赤くなる阿須賀。
陽織、スマホを繰りながら、
「亮輔はどうなんだ…???阿須賀の事、好きなんだろ…???」
瞬間、亮輔、口を搾って、目をキョロキョロと…。そして、
「ま、まぁな。…そういう事に、してくれ。ははは。」
またまたルシア、
「亮輔~~。」
亮輔、そんなルシアに、
「いやいやいや。…って言うか~~。実際、俺、阿須賀、傍にいると…。…なんて言うか、まぁ~~。こぅ~~。居心地、良いって言うか…。はは。」
阿須賀を見てニッコリと。
肇、そんな亮輔に、
「居心地…???」
阿須賀、そんな亮輔に、口を尖らせて、
「もぅ~~。ぶ~~~。」
陽織、亮輔に、
「ま~~た、またまたまたまた~~。そんな表現しか、出来ないのぉ~~???」
瞬間、ルシアと肇、陽織を見て、
「えっ…???」
亮輔も、阿須賀も、
「えっ…???」
瞬間、その場が沈黙。
途端に亮輔、目をパチクリと…。そして、
「凄ぇな、陽織ちゃん、いつの間に、そんな話し方…???」
阿須賀も陽織を見て、顔を2度程コクリと、
「うんうんうん。」
陽織、途端に、
「えっ…???…って…。私、今、何か言った…???」
肇、すぐさま、
「かかかか。凄い、陽織ちゃん、知らない間に、大人になってるな~~。いやいやいや。…参ったなこりゃ。」
亮輔のスマホの着メロ。
「うん…???おっと。」
時計を見て、
「そっか。あれから1時間半。」
画面をスワイプ、
「もしも~~し。」
スマホの向こう、
「もしもし、僕。陽織ちゃん。どうなってる…???」
真輝である。
「今、目黒~~。」
「目黒…???…なんで…???」
「あぁ。…あ、ちょっと待って。」
亮輔、ルシアと肇に、
「真輝から。」
ふたり同時に顔をコクリ。
「目黒に、ルシアと肇さんの家があるんだ。」
真輝、
「目黒に、ルシアと肇さんの家…???」
「す~~んごい、素敵な家~~。」
遠くから陽織の声。
真輝、
「あ、あ~~。」
亮輔、笑いながら、
「今の、聞こえたろ…???」
真輝、また、
「あ、あ~~。柚香さん、陽織ちゃんに変わって、それから…。」
スマホから亮輔の声、
「そんな、すぐに戻る訳ねぇだろ。まだ1時間半だ。」
「あ、あ~~。うん。確かに。」
「まぁ…、今回は、俺たちに任せろ。阿須賀もいるし。…それに、今、ルシアと肇さんもとなりに。」
「分かった。うん。…って言うか、柚香さんの友達の愛実さんにも連絡しないと…。それに…、おばあさんにも。」
瞬間、亮輔、
「あっ。そっか~~。」
「あっ。でも、それは僕が…。」
亮輔、目をキョロキョロと…。

LIBRA~リブラ~ vol,148. 阿須賀、その声にコーヒーを啜りながら、ニッコリと…。
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
